同人誌の無断転載サイトへの対応・削除依頼(作家向け)

まとめ

  • 削除依頼はそのサイトではなく面倒くさくても大元のサーバー会社へ
  • 注意喚起のつもりでも宣伝になるだけなのでサイトの名前やURLをツイートしてはいけない
  • サーバー会社だけでなく広告会社にも通報して収入源を断とう
  • 検索除外(Google八分)は個人情報が全開になるので注意

    サーバーの調べ方も、英文のテンプレートも、サイトに削除依頼してすぐ消してもらえたことに安心している人への注意も書いてありますので、スマホなどの小さな画面で読んでいるならなおさら落ち着いて最後まで読んでください。

    ▼転載されているのを見つけたら?
    ▼通報先(サーバーなど)の調べ方
    ▼公表してはいけない理由
    ▼無断転載絶対殺すマンのすすめ
    ▼よくある質問教えてもらったサイトが閲覧できない・サイトに削除申請したらすぐに消してもらえたetc)


    転載されているのを見つけたら?

    自分の本を見つけ、削除したい場合は削除依頼はサイトの問い合わせ窓口ではなく、サーバーに出しましょう。
    いくら腹がたっても「わたしの同人誌が○○で無断転載されている」と口外してはいけません
    それは「だから○○に読みにいってね!」と言っているのと同じです。

    他人の本を見つけ、作者の連絡先がわかる場合は、本人に直接&こっそり教えてあげましょう。
    サイトをやっている人ならメールで、pixivをやっている人ならメッセージで、ツイッターをやっている人ならDMです。
    フォローされていなくてDMが送れない場合はまずリプライで、たとえ個人宛てのリプライでもそのサイトの名前やURLを出してはいけません
    連絡用のテンプレートを次のページに用意しました。

    大量に無断転載されていようが、「【拡散希望】http://~ で同人誌が~」などとツイート・RTしてはいけません
    本気で助けてあげたいのなら作者を探してください。



    削除依頼について

    たいていは、広告だらけのサイトに金儲けのために載せておきながら、「権利を侵害するつもりはありません。あくまで収集が目的です><」などとほざいています。
    本当に収集が目的なら、サイト上に広告は一切ないはずです。
    そんなサイトの問い合わせ窓口を探して削除依頼をするのではなく、大元であるサーバーに削除依頼をすることをすすめます。

    サイトへの削除依頼だと、
  • 自分の本しか消えない
  • その場しのぎでしかない=次に発行した本が掲載される
  • すぐに削除してもらって「話せばわかるいい人」と勘違いさせられる
  • 対応後に(他の本の削除依頼をされないように)アクセス拒否されるかもしれない
  • 連絡を取ったメールアドレスに迷惑メールが届いた人もいる

    サーバーへの削除依頼だと
  • たいていの利用規約では「他人の著作物を載せてはいけない~」みたいなことがかかれてあるので確実に削除してもらえる
  • サイトそのものを消してもらえるかも



    通報先:サーバー・ドメイン・広告配信・スポンサーサイトの調べ方について

    サーバー以外にも、通報すべき場所は
  • ドメイン取得サイト
  • 広告配信やアフィリエイトサイト
  • スポンサーサイト
    などがあります。

    【サーバー・ドメイン】





    コンテンツ無断使用の通報窓口と削除依頼テンプレート
    どこを見ればいいのかわからない人は説明記事をごらんください。
    サーバー・ドメイン・広告配信サイトの調べ方や、簡単な本人証明のやり方も同記事に書いています。
    【広告・アフィリエイト】
    広告・アフィ(・下記のスポンサーサイト)があるということは、相手はお金を稼いでいるということです。
    規約違反でアカウント停止されると同じ名義(口座)では二度と契約できなくなることがありますので、
    「本来なら使用料を請求するところだが二次創作なのでごにょごにょ」という人は、請求する代わりに相手の収入源を断ってやりましょう
    こちらの調べ方も、コンテンツ無断使用の通報窓口と削除依頼テンプレートに書いてあります。
    サーバー会社と違って、広告・アフィ会社は簡単に調べられます。

    【スポンサーサイト】
    広告を載せていないサイトでは、他のサイトに有料で会員登録すると同人誌が読み放題になるというタイプがあります。
    これは『スポンサーサイト』と説明されていることが多いです。
    自分のサイトを経由して登録させることによって、紹介料として見返りをもらっています。
    (有料会員登録して読み放題になるはずが、同人誌が途中までしか読めなかったということもあるようです。)

    ひとつのサイトに対してスポンサーサイトは複数ありますが、同人誌掲載サイトとは違って問い合わせがわかりやすく設置されていますので、
    同人誌掲載サイトのURLを添えて「わたしの同人誌が無許可で掲載されているのですが、このようなサイトにも紹介料を払うのですか?」と、スポンサーサイトに送りましょう。


    名前やURLを出してはいけない理由

    こういうサイトがたくさんあるのは、需要があるからです。
    名前やURLを出すことは、注意喚起以上に宣伝になってしまうのです。
    もちろん「文字ではなくスクショならいい」ということではありません


    自分の本に対する思いを熱く語っても、残念ながら第三者には「このサイトでわたしの本が無料で読めるよ!」としか聞こえません。
    また、コンテンツ無断使用の通報窓口と削除依頼テンプレートで書いてあるように、本人証明のためにツイートする必要もありません。

    そして、Googleに頼んで検索からサイトを除外(いわゆるGoogle八分)してもらっても、そのサイトの名前やURLが書かれたツイートやブログ自体がGoogle検索にひっかかる可能性があります。
    よって、検索除外申請だけをおこなうのはおすすめしません。

    「宣伝になるのはわかっているが本が多くて作者を探しきれない」と言ってURLを記載する人がたまにいますが、
    その中途半端ながんばりは、先人が時間を割いておこなった検索除外申請を無駄にする行為となります。


    無断転載絶対殺すマンへのすすめ

    1. 広告・アフィリエイト・スポンサーサイトへの通報=資金源を断つ
    2. ドメイン取得サイトへの通報=ドメインを変えさせる
    3. Googleへの検索除外=検索結果から消し去る
    4. サーバー会社に本の削除依頼=本のデータを消す

    1~3は変動してもまあ大丈夫ですが、4だけは1~3が完了してからです。
    同時進行でも大丈夫だとは思いますが、サーバーから本が消えた後では、権利者として各通報ができなくなる可能性があります。
    通報は作者(=権利保有者)にしかできません
    大変面倒くさいですが、作者以外の通報を聞き入れてもらえるようになってしまうと、被害者はなにも困ってない(ように見える)のに部外者が騒ぎ立てればクレームが通ってしまうことになってしまいます。

    サーバー会社に削除依頼を出しても広告・スポンサー会社には何もしない人が多いですが、儲ける手段がなくなれば、サイトを運営する理由はなくなります
    最も攻撃力が高いのは訴訟です。
    とはいえ訴訟は大変なので、その次に攻撃力の高いわりに手間がかからない広告会社への通報は忘れずに。


    コンテンツ無断使用の通報窓口と削除依頼テンプレート
    以上の方法・サーバーの調べ方から英語での削除依頼テンプレートまで、すべてまとめてあります。

    DMCAでGoogle検索除外したら個人情報を公開されたので削除してもらった
    「(同人誌を)転載されたら検索除外をしよう」という記事をよく見かけますが、個人情報が全開になるので気をつけましょう。


    その他

    サーバーに通報するのって面倒なのでは?
    電子書籍化すると無断アップロードされやすくなる?
    人気で完売した本だから手に入れられなくて仕方なくやっている?
    わざわざサイト以外に連絡することに効果があるとは思えない
    あんなサイトが何年も残っているのはおかしい

    サイトに削除依頼したけど謝罪つきですぐに消してもらえた
    サイトに削除依頼して消してもらえなかったらサーバーに言えばいいの?

    自前のサーバーでやってるサイトは?
    サイトとサーバーがグルだから通報しても無意味
    サーバーを調べるのが面倒なのでまとめてほしい
    本文内のカットできない部分に奥付や「転載禁止」と書けば大丈夫?
    こういうサイトがなくなったところで無料で見ていた奴がお金を出すようにはならない
    掲載されていると教えてもらったサイトが閲覧できない
    無断転載されていることを報告されたけど……
    そもそも『サーバー』って?『サイト』って?

    サーバーに通報するのって面倒なのでは?
    そんなことはまったくありません。
    アップロードサイトに削除依頼を出すのも、サーバー会社に削除依頼を出すのも、「自分の本が公開されているURLを探し」、「問い合わせ窓口を探す」と工程はほぼ同じです。
    むしろ、サーバー会社の方が問い合わせ窓口を見つけやすいです。
    若干の差異はあったとしても、サイトに削除依頼を出した場合、次の本でまた同じ手順を踏む可能性が上がります。
    電子書籍化すると無断アップロードされやすくなる?
    電子書籍化していない本までもがスキャンされてアップロードされています。
    最初の一人(どこかのサイト)がアップロードすると、それを保存した誰かが違うサイトにアップロードしていきます。
    なので、アップロードするために一冊購入する、ということすらしていない可能性もあります。

    DMMDLsiteに委託していると、削除依頼を代行してもらえるようです。
    「DLsiteは時間がかかったけどDMMはすぐやってくれたから削除代行のためだけに委託するならDMMがいい」という作家のツイートをよく見かけました。
    自分自身が同人誌を発行してないため、それぞれのメリット・デメリットや真実はわかりませんが、参考までに。

    人気で完売した本だから手に入れられなくて仕方なくやっている?
    在庫がたくさんある本も、一次創作でも、小説でも、アップロードされているようです。
    無断転載に関するよくある質問に書いている通り、金儲けになればなんでもいいので、「アップロードされることは上手・人気」という証拠にはなりません。
    わざわざサイト以外に連絡することに効果があるとは思えない
    あんなサイトが何年も残っているのはおかしい
    URL(ドメイン)はそのままで、サーバーだけが移転している可能性があります。
    こういうことがあるので、ドメインや広告会社への通報もあわせて呼びかけています。
    「とりあえず自分の本だけ消してもらればいいし、サーバーへの通報は難しいから誰かがやってくれる」と面倒くさがってしまい、サイトに削除依頼を出す人が多いようです。
    そうすると、次の本を出したときに同じサイトに削除依頼を出すことになり、さらには消されたはずの本がいつのまにか再アップロードされ、第三者が作家以上に収入を得るということが続きます。

    確かに、サーバーや広告会社に通報して一撃必殺でサイトを完全消滅させることは難しいですが、一番の被害者が他人任せにして消えるはずがありません。
    https://twitter.com/ayasasai0605/status/894672074559545344 https://twitter.com/ayasasai0605/status/898569353720758272
    サイトに削除依頼したけど謝罪つきですぐに消してもらえた
    サイトに削除依頼して消してもらえなかったらサーバーに言えばいいの?
    サイトの管理人に言えば、大抵はすぐに削除してもらえると思います。
    なぜなら、相手は大事(おおごと)にされたくないからです。
    「すぐ対応してくれたし謝ってくれた」と喜ぶのは「いつも殴ってくるけどそのあとは謝ってくれるから優しい人」と言っているようなものです。
    自前のサーバーでやってるサイトは?
    そんなところは滅多にないと思いますが、そこまで気合をいれているサイトが実在したとしても、ドメイン会社や広告会社に連絡すればいいだけです。
    サイトとサーバーがグルだから通報しても無意味
    『グル(仲間)』ではなく『黙認』という表現が正しいかと思います。
    サーバー会社に通報したにもかかわらず、対応できないと返答があったのなら、「利用規約の○条に著作物の~(※絶対に書いてあります)と書かれてありますが、この部分にあきらかに違反しているサイトを野放しにしておくのですか? わたしが同じようなサイトを作っても、契約料さえ支払っていれば処分されないということですか?」とかどうでしょうか。

    サーバー会社はサイト管理人からお金をもらう側です。
    ですが、広告会社はサイト管理人にお金を払う側です。
    広告会社にも忘れずに通報を。
    サーバーを調べるのが面倒なのでまとめてほしい
    そのためには膨大な数のサイト名を書かなければならず、結果として宣伝行為になるので、できません。
    そして、ドメインそのままでサーバーだけが移転した場合、その情報を更新しないと移転前のサーバー会社に迷惑をかけることになるので、できません。
    金儲けの為に掲載された怒りをエネルギーにしてください。
    本文内のカットできない部分に奥付や「転載禁止」と書けば大丈夫?
    奥付や「転載禁止」の文言ごとそのまま転載されている同人誌を何度も見たことがあります。
    こういうサイトがなくなったところで無料で見ていた奴がお金を出すようにはならない
    こういうサイトがあることで、お金を出していた人までが無料で見るようになってしまう危険性があることは頭に置いておいてください。
    掲載されていると教えてもらったサイトが閲覧できない
    スマホ環境でしか閲覧できないサイトもあります。
    PCからでも閲覧できるようにする方法は「使っているブラウザ名 スマホサイトの見方」などでググってください。
    ChromeならF12キーです。バージョンによって設定場所がかわるので、F12を押してもわからなったらググってください。
    無断転載されていることを報告されたけど……
    pixivやツイッターで使い、不特定多数の作家に無断転載を報告している人の存在を確認しています。
    ですが、その中には
  • 第三者から見える場所でも無断転載サイトのURLを公表している
  • 作家と無断転載サイトが裏で手を組んでいるような言い方をする
  • 上記2つを何度注意されてもやめず、注意した人をブロックする
  • 無断転載されていることだけを報告して対処方法は説明しない
  • 無断転載サイトの存在をフォロワーに知らせるように求めてくる
    という人がいます。
    相手を非公開のやりとりで説得するならともかく、リプライやリツイートなどで第三者に広めるような行為は絶対にしないでください。
    そもそも『サーバー』って?『サイト』って?
    【漫画】サーバーとサイトの関係とサーバーに通報する理由
    『サーバー』はマンションの管理人、『サイト』はマンションの一室の住人だと考えるとわかりやすいかと思います。
    厳密に説明すると本題からそれる上にわかりにくくなります。

    【漫画】同人誌の無断転載サイトの仕様(閲覧者向け)
    こちらはおもに閲覧者向けの内容で、作者に無許可で掲載していることを知らない人への周知の意味も込めて描きました。
    あわせてご覧ください。

    https://twitter.com/56station/status/657723509016170496

    おやくそく

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