ここで思考実験として自分がりくの彼氏だと考える。すると、世の中ではあの2人が画面に映るたびに付き合ってるよね,絶対付き合っているよねと噂をしているのを聞いてヤキモキする気になってくる。演技終了後に感極まって自分の彼女がりゅうをウットリした目で見つめて、それに対してりゅうが頭ポンポンしたりするのを見て居ても立っても居られないのである。
りくは良い子である。りゅうの方がどんな奴なのかは知らないが、りくとりゅうが間違った事をしでかすことがないというのは冷静に考えればわかる。しかし、スケートに全てを賭けるりくに対して、俺は何を理解していると言えるのだ。2人で喜びも悲しみも分かち合いながら世界の頂点を目指す姿を見ると、りくにとって本当に大事なのは俺ではなくてりゅうの方でないか、とそんな思いが俺を苛むのである。