AFEEというのは、山田太郎の元公設秘書である坂井崇俊が代表を務める消費者団体です。表現の自由を守ると謳っており、毎年コミケの時期になると議員を集めて街宣を行っています。

 そんなAFEEですが、地方議員に「表現の自由を守る約束」に賛同するように呼びかけています。これは平たく言えばオタク的文化の自由を守ることを約束するものであり、団体は賛同した議員や候補者のリストも掲載しています。いわば、議員や候補者が約束を守ることを表明することで、AFEEがそのことを立証し、その人物がAFEEの理念に賛同していることを保障する関係にあるというわけです。

 しかしながら、現状、この「表現の自由を守る約束」は差別的な言動の目立つ議員、不適格な言動の目立つ議員が(少なくとも表現の自由の点では)信頼できると誤認させ、彼らの言動を擁護し煽る機能を果たしていると言わざるを得ません。

 このような状況が続くのであれば、AFEEもまた、議員による差別的発言を積極的に擁護する差別主義団体であると評せざるを得なくなるでしょう。

荻野稔とポスト荻野

 「表現の自由を守る約束」に加わっている中で最も低質な議員は、やはり荻野稔でしょう。詳細は『大田区議選でおぎの稔に投票してはいけない沢山の理由』に譲りますが、彼はキャッシュカードを詐欺グループに譲ってしまう、同僚議員から寸借詐欺疑惑まで指摘されるという、自民党議員にも負けず劣らずのトンデモぶりです。

 それだけではなく、行政のある表現に抗議をしたフェミニスト議連に対し帰って嫌がらせを行い、抗議を妨害しようとするなど表現の自由という観点から見ても悪質な言動すらあります。(『署名と名前がついていればどんなものでも同じように扱わなければならないわけではない』参照)

 最近では、明らかにColabo代表の仁藤夢乃氏を攻撃するために作成されたAVではしゃぐなど、人間性の下落に歯止めがかかりません。表現の自由を守ると称するにもかかわらず、その表現を他者への攻撃ばかりに利用する有様です。

 そして最近になって、ポスト荻野とでも言うべき人物も登場しています。それが港区の1年生議員、新藤かなです。
https://x.com/kanashindo/status/1712294802358956537?s=20
 新藤は在日コリアンに対するヘイトスピーチを議会で繰り返しています。もちろんポスト荻野にふさわしく、女性支援団体への攻撃も擁護しています。

 このような人物を「表現の自由を守る議員」とラベリングすることは、表現の自由を守る活動それ自体にも甚大な悪影響を及ぼします。表現の自由というものがレイシストやセクシストのわがままな主張であるかのように見えてしまうからです。実際、彼らの言動を見れば、差別的発言を好き勝手に行うために表現の自由を訴えているようにしか見えません。

 そうなれば、表現の自由に強くこだわりや関心のないその他大勢の市民からすれば、彼らの主張を支持することはリスクでしかありません。こんな奴らに自由を与えるくらいなら規制するほうが安全だということになるでしょう。

 そして、残念ながら、AFEEがリストアップする議員の主張だけに限れば、その推測は間違っているとは言い難いのです。彼らの主張通りに表現の自由を守れば差別発言ばかりが擁護されますから、規制するほうがましということになりかねません。

「支持しているわけではない」という言い訳

 AFEEはこのリストについて以下のように書いています。
 AFEEは会則の3条で超党派性をうたっています。
 本件は記載の首長・議員・候補予定者について「表現の自由を守るための約束」に賛同を頂いたことを表すものであり、特定の政党・党派・候補者等を支持/不支持・支援・推薦するものではありません。
 しかし、これが言い訳に過ぎないのは火を見るよりも明らかです。

 このリストに名前があれば、リストを見た人は少なくとも表現の自由において彼らが信用できると勘違いしてしまうでしょう。というか、そうならなければこのリストに意味はありません。団体によって信用性を裏付けして有権者に提示する行為が支持や推薦でなければ一体何なのでしょうか。

 リストにこのような機能がある以上、誤った人物を推薦してしまうなら、その一定の責任はAFEEにもあります。AFEEはリストを閲覧する人に「この人は信用できる」と称しているにもかかわらず、実際にはそうではないのですから。

AFEEは差別団体になるか、不逞議員と手を切るか選べ

 念のために付言すれば、私はAFEEが支持する議員全員が清廉潔白であれとも、思想信条を完全に一つにせよとも言っていません。荻野や新藤のように、(まともな見識を持つ人なら)誰もがどう考えても酷い最低品質の議員はせめてリストから排除せよと言っているのです。

 もしそれが出来ないのなら、AFEEは差別主義団体であると見なすべきでしょう。差別発言をする議員にお墨付きを与えているのですから、当然です。

 AFEEがどうしようもない組織だとしても、一般には多くの議員がかかわり国会議員の元公設秘書が代表を務める団体は、通常信頼できると見なされます。そのような団体が差別発言を擁護するのであれば、その発言もまたある程度は聞く価値のある、もっともな発言であるかのように裏付けされてしまいます。つまり、自身の団体のリストに差別議員を列記しながらその発言を放置することは、差別発言に信頼性を与えながら社会に広めるのと同じことなのです。

 もし自分が差別主義団体でないというのであれば、荻野や新藤くらいリストから排除できるはずです。それが出来ない理由はありません。

 何より、AFEEが不誠実かつ卑怯なのは、議員を支持し差別発言を放置しているという客観的事実が存在するにもかかわらず、そのことについて立場を表明するどころか「支持しているわけではない」と誤魔化しで逃げを打っていることです。山田太郎は「表現には責任が伴う」などと粗雑なことを言っていましたが、AFEEはその責任を果たしていないことになります。

 AFEEの選択肢は2つしかありません。差別議員を放逐するか、差別団体になるか。どうするかは自由ですが、これ以外の選択肢があるように振る舞うのはやめることです。