代数学のお手軽用語集

代数学: 「集合」と「集合の要素間に成り立つ演算」が成す構造についての学問

 

記号:

 \rightarrow 集合から集合への写像

 \mapsto 集合の元から集合の元への写像

 

集合の族:集合の集合のこと。「集合の集合」と書くと、パラドクスが生じるようなので、こういう表現をする。

 

ベキ集合:部分集合全体の成す集合。

Xのベキ集合を2^Xと表記する

 

直積集合: 「2つの集合それぞれから1ずつ選んだ要素のペア」をすべて集めた集合

 {a, b}×{X, Y} = {(a,X), (a,Y), (b,X), (b,Y)}

 

単射・全射・全単射:クラスの女子が、好きな男子にチョコレートをプレゼントする(ただし、女の子は1個ずつのチョコレートしかもっていない)という状況でたとえる。

    単射:2つ以上のチョコをもらう男子はいない(1個ももらえない男子がいてもよい(女子の方が人数が少ない場合))。

    全射:全員の男子がチョコをもらう(複数のチョコをもらう男子がいてもよい(女子の方が人数が多い場合))。

    全単射:すべての男子が1つのチョコをもらう(男女1対1の対応が取れる)。逆写像が存在するための必要十分条件。

 

カーネル(核):写像によって0に写される要素の集まり(上の例だと、チョコレートをゴミ箱に捨ててしまった女子の集まり)

 

イメージ(像):写像によって写された先の要素の集まり(上の例だと、チョコレートをもらえた男子の集まり)

 

同値関係: 次の3つの性質を満たすとき、「同じ」とみなす

                    反射性:   x\sim x (同じものは同じ)

                    対称性:   x\sim y なら  y\sim x(左右対称)

                    推移性:   x\sim y かつ  y\sim z なら  x\sim z (仲間の仲間は仲間)

 

同値類: ある集合の中で、「同じ」もの(同値関係が成り立つもの)だけを集めて作った部分集合

同じ都道府県に所属している人を「同じ」とみなす場合、各都道府県のこと

 

剰余類:同値類の中で、特に「割ったあまり」を同値関係に用いたもの

 

商集合:同値類全体の集合

同じ都道府県に所属している人を「同じ」とみなす場合、都道府県の集合のこと

 

代表系:同値類系の同値類(部分集合)を、その代表におきかえた集合

同じ都道府県に所属している人を「同じ」とみなす場合、各都道府県ごとに代表者を決めて、その代表者を集めた集合のこと

 

イデアル:環の特別な部分集合

例:整数に対する3の倍数(3の倍数同士の和・差はやっぱり3の倍数。環の任意の元を掛けてると3の倍数になる)

 

位相空間:集合に対して「開集合の集まり」を定めたもの

集合X=\{a,b,c\}に対して\mathscr{O} \{ \{\}, \{a\}, \{b,c\}, \{a,b,c\}\}は位相を定める

 

密着位相:空集合と自分自身のみを含む位相。最も弱い位相。自明な位相。

\mathscr{O}=\{\phi,X\}

 

密着位相:すべての部分集合を開集合とする位相。最も強い位相。離散位相。

\mathscr{O}=2^X

 

ハウスドルフ空間:ことなる開集合のあいだにちゃんと隙間がある空間。たいていの位相空間はハウスドル空間。

 

ユークリッド変換:図形の平行移動・回転・反転だけを許す変換。形を変えない変換。

 

アフィン変換:図形の形を変える変換だけど、直線は直線のまま。平行な線分の長さの比を保つ。

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ホモトピー:かたちに穴があるかどうかを、ロープを放り投げてひっかかるかどうかで調べる理論。

 

ホモロジー:かたちに穴があるかどうかを、かたちの縁(輪郭)に注目して調べる理論。または不変量。(縁に縁なし)

 

単体(simplex):2次元の場合は三角形。3次元の場合は四面体。縁と内部を含む。

 

単体複体:単体を交差などなく素直に並べてできたもの。

 

群・アーベル群・環・可換環・整域・体:次の図による分類

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モノイド:「群」から、「逆元の存在」の条件をのぞいたもの

例:プログラム言語でのListとか

 

加群:上の表のアーベル群のこと。加法について可換な群。可換群ともいう。

 

群の準同形写像:掛け算をしてから写したものと、写してから掛け算したものが同じになる写像。全単射のときは同形写像。

\phi(xy)=\phi(x)\phi(y)

 

 

(圏論)

 

モノ:単射のこと。「m \circ g_1 = m \circ g_2ならg_1 = g_2」が成り立つならmは単射。このように、集合の元を見ることなく、射だけを見ることで、単射であると言える。

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下図のようにmが単射でない場合、m \circ g_1 = m \circ g_2であってもg_1 = g_2とは言えない。

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エピ:全射のこと。「h_1 \circ e = h_2 \circ eならh_1 = h_2」が成り立つならeは全射。このように、集合の元を見ることなく、射だけを見ることで、全射であると言える。

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下図のようにeが全射でない場合、h_1 \circ e = h_2 \circ eであってもh_1 = h_2とは言えない。

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同形射:モノかつエピ(つまり全単射)な射

 

ファイバー積:下図に対して、次のような集合

   X \times _Z Y := \{(x,y,z)|f(x)=z=g(y)\}

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引き戻し:下の可換図式のX \times _Z Yと同型な集合

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普遍性:よくよく考えてみるとあたりまえの性質

 

局所的に小さな圏:一般的な圏

 

始対象:圏Cにおいて、すべての対象Xに対して、ちょうど1つずつの射I→Xが存在するような対象I  (始対象の双対は終対象)

 

hom_C(X, Y):圏Cにおける、対象XからYへの射の集まり

 

直積:下図左の関係をもつX,Yに対するP。Aに対して唯一の\overline{f}が決まる。右図は、直積Pは属性X,Yの最小限の情報だけを持つ。という解釈。

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直和:直積の双対。余積ともいう。下図の関係をもつA,Bに対するS。Sに対して唯一のsが決まる。

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Hom関手:射の集まり(Hom)を集合の圏に写す関手。

例:Hom(A, -) と表記されるHom関手は、AからXへの射の集まりを、集合の圏Setの対象(Hom(A, X))に写す。XからYへの射 f を Hom(A, X) → Hom(A, Y) へ写す。共変関手。

例:Hom(-, B) と表記されるHom関手は、XからBへの射の集まりを、集合の圏Setの対象(Hom(X, B))に写す。XからYへの射 h を Hom(Y, B) → Hom(X, B) へ写す。反変関手。

 

忘却関手:群とかだったときにもっていた構造を忘れさせて、たんなる集合の圏に写す関手(忘却関手の双対は自由関手)

 

自然変換:関手から関手への射。下図のαがFからGへの自然変換。

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自然変換αは、射の族  (F(A) \xrightarrow{\alpha_A} G(A)) _{A \in \mathscr{A}} であって、圏Aの各射A\xrightarrow{f}A'について、下図が可換になるもの。

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表現:「別の表現」と読み替えるといい

 

カリー化:複数の引数をもつ関数を、引数が1つだけの関数の組み合わせに置き換えること。

 

勉強に役立ちそうなエントリの一覧

このブログでカバーされている「勉強に役立ちそうなエントリ」の一覧です。

★をつけたものは、書くときに頑張ったような気がするので、見て損は無いと思う。というもの。

■ 理工系の大学学部生くらいを対象とした用語の説明
・★ベクトルの内積とは - 大人になってからの再学習
・★固有ベクトル・固有値 - 大人になってからの再学習
・★log(1+x)のテイラー展開・マクローリン展開 - 大人になってからの再学習
・★写像:単射、全射、全単射 - 大人になってからの再学習
・★フーリエ変換 - 大人になってからの再学習
・★フーリエ級数展開の式を理解する - 大人になってからの再学習
・★フーリエ級数展開の式を理解する(2) - 大人になってからの再学習
・★プログラミングで理解する反射律・対称律・推移律・反対称律 - 大人になってからの再学習
・★群・環・体 - 大人になってからの再学習
・★分散共分散行列 - 大人になってからの再学習
・★4次元の立方体の理解 - 大人になってからの再学習
・★写像と重積分とヤコビアン - 大人になってからの再学習
・★「畳み込み(畳み込み積分):convolution」のできるだけ簡単な説明 - 大人になってからの再学習
・★アフィン変換とは - 大人になってからの再学習
・★共役勾配法 - 大人になってからの再学習
・★ラプラス変換とは - 大人になってからの再学習
・★エピポーラ幾何 - 大人になってからの再学習
・行列の分解(Matrix Decomposition) - 大人になってからの再学習
・重心座標系(Barycentric coordinate system) - 大人になってからの再学習
・シグモイド関数 - 大人になってからの再学習
・正規分布とシグマ - 大人になってからの再学習
・∀と∃ - 大人になってからの再学習
・微分の記法 - 大人になってからの再学習
・微分積分・線形代数の計算ドリル - 大人になってからの再学習
・数学的冒険 CHAOS (カオス) - 大人になってからの再学習
・差分法による数値微分の公式 - 大人になってからの再学習
・全域木 - 大人になってからの再学習
・ローレンツ方程式 - 大人になってからの再学習
・平面充填 - 大人になってからの再学習
・主成分分析 - 大人になってからの再学習
・曲率半径 - 大人になってからの再学習
・円錐曲線 - 大人になってからの再学習
・マルコフ過程、マルコフ連鎖 - 大人になってからの再学習
・ガウス積分とガウス分布 - 大人になってからの再学習
・ライフゲーム - 大人になってからの再学習
・ド・モアブルの公式とオイラーの公式 - 大人になってからの再学習
・ネイピア数 - 大人になってからの再学習
・グラフのエラーバー - 大人になってからの再学習
・変分法 - 大人になってからの再学習
・極座標とラプラシアン - 大人になってからの再学習
・ベクトルの微分 - 大人になってからの再学習
・2次形式・二次形式 - 大人になってからの再学習
・ガウス写像(Gauss Map) - 大人になってからの再学習
・線織面と可展面 - 大人になってからの再学習
・等角写像 - 大人になってからの再学習
・「公開鍵暗号」RSA暗号 - 大人になってからの再学習
・数理論理学に出てくる用語のまとめ - 大人になってからの再学習
・数学で用いられる基本的な記号 - 大人になってからの再学習
・無限大の基本的な考え方 - 大人になってからの再学習
・焼きなまし法 - 大人になってからの再学習
・CGレンダリング - 大人になってからの再学習
・部分積分の公式 - 大人になってからの再学習
・弱形式と強形式 - 大人になってからの再学習
・動的計画法 - 大人になってからの再学習
・一般逆行列・ムーア・ペンローズ逆行列 - 大人になってからの再学習
・B-Spline 近似 - 大人になってからの再学習
・ディラックのデルタ関数δ(x) - 大人になってからの再学習
・ラプラシアン行列 - 大人になってからの再学習
・ラプラス方程式(2) - 大人になってからの再学習
・ラプラス方程式 - 大人になってからの再学習
・コリオリの力 - 大人になってからの再学習
・ラグランジュの運動方程式 - 大人になってからの再学習
・クラス定義によるテンソルの理解 - 大人になってからの再学習
・QR分解 - 大人になってからの再学習
・エルミート行列 - 大人になってからの再学習
・LU分解 - 大人になってからの再学習
・微分と積分の公式 - 大人になってからの再学習
・曲率 - 大人になってからの再学習
・ランダウの記号 - 大人になってからの再学習
・サイクロイド - 大人になってからの再学習
・レベルセット法 - 大人になってからの再学習
・検索結果の「再現率」と「適合率」 - 大人になってからの再学習
・ハミルトン路 Hamiltonian path - 大人になってからの再学習
・マクスウェルの方程式 - 大人になってからの再学習
・ハウスドルフ距離 (Hausdorff distance) - 大人になってからの再学習
・カイ二乗検定 - 大人になってからの再学習
・フレネ・セレの公式 - 大人になってからの再学習
・ノイズ(雑音) - 大人になってからの再学習
・モンテカルロ法 - 大人になってからの再学習
・反復法による多変数の最適化問題(制約なし)の簡易まとめ - 大人になってからの再学習
・ベクトル解析の公式 - 大人になってからの再学習
・正規分布 - 大人になってからの再学習
・グラフ理論の用語 - 大人になってからの再学習
・最小二乗法 Least Squares Optimization について - 大人になってからの再学習
・曲線・曲面の連続性 - 大人になってからの再学習
・PとNPとNP完全とNP困難 - 大人になってからの再学習
・ボイヤー・ムーア法 - 大人になってからの再学習
・曲面の第1基本形式 - 大人になってからの再学習
・ガウス関数の手抜き理解 - 大人になってからの再学習
・t検定 - 大人になってからの再学習
・統計的検定の考え方 - 大人になってからの再学習

■ 理工系の学部高学年生と大学院生くらいが対象となる用語
・K-means法によるクラスタリング - 大人になってからの再学習
・多様体学習の話 - 大人になってからの再学習
・多次元尺度構成法 - 大人になってからの再学習
・剛性理論(rigidity theory) - 大人になってからの再学習
・劣モジュラ関数 - 大人になってからの再学習
・グラフカット (Graph Cut) - 大人になってからの再学習
・ガボール・フィルタ(Gabor Filter) - 大人になってからの再学習
・トポロジーとホモロジー群 - 大人になってからの再学習
・アインシュタインの縮約表記 - 大人になってからの再学習
・機械学習(教師有学習と教師無学習) - 大人になってからの再学習
・パーリンノイズ(Perlin noise) - 大人になってからの再学習
・グラフカット(画像処理) - 大人になってからの再学習
・レーベンバーグ・マーカート法(Levenberg-Marquardt Method) - 大人になってからの再学習
・双曲幾何学のタイリング - 大人になってからの再学習
・放射基底関数(Radial basis function, RBF) - 大人になってからの再学習
・Centroidal Voronoi tessellation (重心ボロノイ分割) - 大人になってからの再学習
・サポートベクターマシン - 大人になってからの再学習
・αエラーとβエラー - 大人になってからの再学習
・ヒルベルト空間 - 大人になってからの再学習
・コンパクト性、開被覆 - 大人になってからの再学習
・レイリー商(Rayleigh 商) - 大人になってからの再学習
・移流方程式(Advection Equation) - 大人になってからの再学習
・形式文法による文章生成 - 大人になってからの再学習


■ 読み物・その他
・★なぜWikipediaの説明はわかりにくいのか(数学とか) - 大人になってからの再学習
・★人工知能の考え方が人間の理解を超えたとき - 大人になってからの再学習
・★「イラレの円は本当は円じゃない」というけど誤差はどれくらいなのか - 大人になってからの再学習
・人工知能の研究ってなんだろう - 大人になってからの再学習
・大学は必要か? 間違いなく必要 - 大人になってからの再学習
・ジグソーパズル - 大人になってからの再学習
・論文自動生成プログラムSCIgen - 大人になってからの再学習
・論文自動生成プログラムSCIgen(2) - 大人になってからの再学習
・Googleでの数式検索が3D対応していた - 大人になってからの再学習
・New York Times の NUMBERPLAY - 大人になってからの再学習
・ハングルの読み方 - 大人になってからの再学習
・★2つのボールをぶつけると円周率がわかる - 大人になってからの再学習
・数式掛け時計「Math Clock」 - 大人になってからの再学習
・デスピサロの出る確率 - 大人になってからの再学習
・★「おねえさんの問題」のその後 - 大人になってからの再学習
・★著作権 - 大人になってからの再学習
・★Googleの猫認識 (Deep Learning) - 大人になってからの再学習
・マイナスかけるマイナスはなぜプラスなのか - 大人になってからの再学習
・塵劫記(じんこうき)の布盗人算(きぬぬすびとざん) - 大人になってからの再学習
・2012年ブログのまとめ - 大人になってからの再学習
・海外旅行・出張で知っておくといいこと - 大人になってからの再学習
・★数え上げの話 - 大人になってからの再学習
・組み合わせ爆発のはなし - 大人になってからの再学習
・日本語能力試験 JLPT - 大人になってからの再学習
・★70億を超えた世界の人口 - 大人になってからの再学習
・★なぜ数学を勉強するのか - 大人になってからの再学習
・Mathematicaの中身 - 大人になってからの再学習
・ミレニアム懸賞問題 - 大人になってからの再学習
・★メキシコの漁師の話と逸失利益 - 大人になってからの再学習
・キュリー夫人 - 大人になってからの再学習
・★将棋ソフトと機械学習 - 大人になってからの再学習
・学術出版の変革 - 大人になってからの再学習
・★Googleの面接試験? 男の子と女の子の人口比率 - 大人になってからの再学習
・Google 検索のグラフ描画機能 - 大人になってからの再学習
・17パターンの繰り返し紋様 (Wallpaper group) - 大人になってからの再学習
・★ハートの方程式 - 大人になってからの再学習
・★ケンタッキーフライドチキンのチキン重量は正規分布? - 大人になってからの再学習
・★2,235,197,406,895,366,368,301,559,999分の1の確率で起きたトランプの奇跡? - 大人になってからの再学習
・論文での疑似コードの書き方 - 大人になってからの再学習
・ロボット研究 - 大人になってからの再学習
・低価格3Dプリンタ - 大人になってからの再学習
・★これまでに地球上に生まれたヒトの総数:1076億人 - 大人になってからの再学習
・保険のまとめ - 大人になってからの再学習
・複利の力 - 大人になってからの再学習
・★70の法則、72の法則 - 大人になってからの再学習
・インターネット上にある勉強に役立つ資料の効率的な探し方 - 大人になってからの再学習
・★クラウド時代の人海戦術 Amazon Mechanical Turk - 大人になってからの再学習
・★進化し続ける Google 翻訳 - 大人になってからの再学習
・★ゲーミフィケーション:ゲームで問題解決 - 大人になってからの再学習
・研究者の戦闘力 - 大人になってからの再学習
・マサチューセッツ工科大学のハックとブロッコリー - 大人になってからの再学習
・Docomo 料金プランの説明 - 大人になってからの再学習
・無量大数とグラハム数 - 大人になってからの再学習
・★そんなわけない『エラー率わずか0.00000625%、驚異のインド式昼食配達システム「ダッバーワーラー」』 - 大人になってからの再学習
・フラクタル動画 - 大人になってからの再学習
・宇宙へのメッセージ - 大人になってからの再学習
・確率の問題 - 大人になってからの再学習
・★確率の話と感情論 - 大人になってからの再学習
・数式作成にはLaTeXがおすすめ - 大人になってからの再学習
・放射線被ばくに関する正しい知識 - 大人になってからの再学習
・世界トップレベルの大学講義 - 大人になってからの再学習
・無限のサル - 大人になってからの再学習
・数学学習の道しるべ - 大人になってからの再学習
・英語:NHKラジオ番組のダウンロード - 大人になってからの再学習
・地震予測 - 大人になってからの再学習
・未来技術年表 - 大人になってからの再学習
・科学史年表 - 大人になってからの再学習
・数学:Wolfram Alpha - 大人になってからの再学習
・数学: Walfram MathWorld - 大人になってからの再学習
・化学の学習:周期表 - 大人になってからの再学習

■ プログラミング
・ApacheログからのReferer集計 - 大人になってからの再学習
・JavaScriptでカウントダウン(標準時) - 大人になってからの再学習
・既存のEclipseプロジェクトの文字コードを変更する - 大人になってからの再学習
・32bit DLL を 64bit OS上のEclipseから使用する - 大人になってからの再学習
・javax.vecmath.Vector2dクラスの挙動 - 大人になってからの再学習
・★SVGでのアフィン変換の活用 - 大人になってからの再学習
・★パスカルの三角形:ExcelでVBAプログラミング - 大人になってからの再学習
・★ExcelでVBAプログラミング(エクセルマクロ) - 大人になってからの再学習
・Webページのアクセスログの解析 - 大人になってからの再学習
・Blenderのスクリプト - 大人になってからの再学習
・数値計算ライブラリ - 大人になってからの再学習
・LinuxとRuby(メモ) - 大人になってからの再学習
・疑似コード - 大人になってからの再学習
・正規表現 - 大人になってからの再学習
・Excelを使った正規分布する乱数の生成 - 大人になってからの再学習
・Eclipseでバージョン管理 - 大人になってからの再学習

■ ソフトウェア
・無料ソフトでパソコン上の動画ファイルをDVDプレイヤーで見れるようにする - 大人になってからの再学習
・EasyTex でWindowサイズで折り返す - 大人になってからの再学習
・Blenderで物理シミュレーション - 大人になってからの再学習
・Blenderでレンダリング - 大人になってからの再学習
・Gom Playerの便利なショートカット - 大人になってからの再学習
・WindowsのPATHの設定を復元する - 大人になってからの再学習
・黒板風の作図 - 大人になってからの再学習
・Wordで数式を効率的に入力する - 大人になってからの再学習
・Rで行列を扱う - 大人になってからの再学習
・gnuplot で点の座標を直接指定する - 大人になってからの再学習
・Wolfram Alpha で積分の問題を解く - 大人になってからの再学習
・円周率計算プログラム - 大人になってからの再学習
・Windows7 での telnet - 大人になってからの再学習
・大量のPDFファイルから文字列の出現場所を高速検索する - 大人になってからの再学習
・TortoiseSVN によるバージョン管理 - 大人になってからの再学習
・Google マップナビの目的地設定 - 大人になってからの再学習
・Illustratorで複数のパス、直線を一括で連結する - 大人になってからの再学習
・TeXでのアルゴリズム(擬似コードの記述) algorithms パッケージ - 大人になってからの再学習

■ 英語学習
・英文校正サービスGrammarlyを使ってみた - 大人になってからの再学習
・Weblio英語例文検索 - 大人になってからの再学習
・発音の確認 - 大人になってからの再学習
・英語学習のための文法用語 - 大人になってからの再学習
・Yahoo!学習でのTOEIC対策 - 大人になってからの再学習
・英語(リスニング)の学習:NHKラジオ - 大人になってからの再学習
・英語の学習:イディオムの使い方 Idiom-gle - 大人になってからの再学習
・英語(リーディングの学習):Wikipedia の活用 - 大人になってからの再学習
・英語(リーディング)の学習:ニュースサイトと「ずるっこ」 - 大人になってからの再学習
・英語(リスニング)の学習:ポッドキャスト - 大人になってからの再学習
・英語(スピーキング)の学習: レアジョブ - 大人になってからの再学習
・英語(ライティング)の学習: Lang-8 - 大人になってからの再学習
・英語(リスニング)の学習: TED - 大人になってからの再学習

■ 書籍紹介
・オープンサイエンス革命 - 大人になってからの再学習
・シンギュラリティは近い - 人類を超える知能について - 大人になってからの再学習
・数学セミナー:P≠NP予想最前線 - 大人になってからの再学習
・はじめてのAIプログラミング〜C言語で作る人工知能と人工無能〜 - 大人になってからの再学習
・東大講義録 文明を解く(堺屋太一) - 大人になってからの再学習
・統計のための行列代数 - 大人になってからの再学習
・CG MAGIC - 大人になってからの再学習
・人工知能と人工生命の基礎(2) - 大人になってからの再学習
・人工知能と人工生命の基礎 - 大人になってからの再学習
・人生生涯小僧のこころ - 大人になってからの再学習
・重力とは何か - 大人になってからの再学習
・当ブログ経由で売れている本 - 大人になってからの再学習
・世界史(ウィリアム・H・マクニール著) - 大人になってからの再学習
・入試数学 伝説の良問100 - 大人になってからの再学習
・無限論の教室 - 大人になってからの再学習
・漫画貧乏 - 大人になってからの再学習
・史上最強の哲学入門 - 大人になってからの再学習
・πのはなし - 大人になってからの再学習
・球体のはなし - 大人になってからの再学習
・円周率の日 - 大人になってからの再学習
・入門 自然言語処理 - 大人になってからの再学習
・帝王学―「貞観政要」の読み方 - 大人になってからの再学習
・大人の科学(卓上ロボット掃除機) - 大人になってからの再学習
・ローマ人の物語 文庫本全43巻 - 大人になってからの再学習
・書籍ランキング - 大人になってからの再学習
・ゼロから学ぶベクトル解析 - 大人になってからの再学習
・物理数学の直観的方法 - 大人になってからの再学習
・Excelによる科学技術計算 - 大人になってからの再学習
・無料でもらえる科学マンガ本 - 大人になってからの再学習
・錯視完全図解-脳はなぜだまされるのか - 大人になってからの再学習
・そうだったのか!現代史 - 大人になってからの再学習
・「物理・こんなことがまだわからない」(大槻義彦著) - 大人になってからの再学習
・トポロジーの絵本 - 大人になってからの再学習
・地球家族 - 大人になってからの再学習
・数学セミナー - 大人になってからの再学習


■ Web上のコンテンツの紹介
・全脳アーキテクチャ勉強会 - 大人になってからの再学習
・自然言語処理について - 大人になってからの再学習
・教育用画像素材集 - 大人になってからの再学習
・ハンバーガー統計学 - 大人になってからの再学習
・飛翔ロボット制御 - 大人になってからの再学習
・FabLab - 大人になってからの再学習
・オンライン講座 - 大人になってからの再学習
・物理系学生のための数学入門 - 大人になってからの再学習
・日本の建国はいつ? - 大人になってからの再学習
・CodeCogsの数式エディタ - 大人になってからの再学習
・微分方程式の図解 - 大人になってからの再学習
・数学教科書紹介「数学:物理を学び楽しむために(田崎晴明 著)」 - 大人になってからの再学習
・iPS細胞物語(文部科学省) - 大人になってからの再学習
・数列の百科事典 OEIS - 大人になってからの再学習
・迷路の自動生成 - 大人になってからの再学習
・パラメトリック曲面の例 - 大人になってからの再学習
・数学で用いられる基本的な記号 - 大人になってからの再学習
・大人の100ます計算:100ます積分! - 大人になってからの再学習
・材料力学の学習 - 大人になってからの再学習
・ちといい話(著者:原田義明) | 株式会社ホクトシステム - 大人になってからの再学習
・数式の読み方 - 大人になってからの再学習
・英単語の使い方確認 - 大人になってからの再学習
・グレブナー基底 - 大人になってからの再学習
・人工知能 - 大人になってからの再学習
・ドリルで四角い穴をあけるには - 大人になってからの再学習
・情報管理Web - 大人になってからの再学習
・図法幾何学のアニメーション - 大人になってからの再学習
・英語学習で日本人が苦手なところ - 大人になってからの再学習
・光の波長 - 大人になってからの再学習
・原子力百科事典 ATOMICA - 大人になってからの再学習
・安全なウェブサイトの作り方 - 大人になってからの再学習
・核融合入門 - 大人になってからの再学習
・やる夫で学ぶディジタル信号処理(鏡慎吾著) - 大人になってからの再学習
・なるほど統計学園(統計局ホームページ) - 大人になってからの再学習
・人口推計(統計局ホームページ) - 大人になってからの再学習
・アルゴリズミック・デザイン - 大人になってからの再学習
・面白い数学用語辞典 - 大人になってからの再学習
・サイエンスチャンネル 偉人たちの夢 - 大人になってからの再学習
・ベクトル解析の基本 - 大人になってからの再学習
・システムエンジニアの基礎知識 - 大人になってからの再学習
・黄金のフラフープ - 大人になってからの再学習
・Powers of Ten - 大人になってからの再学習
・インターネットの仕組み - 大人になってからの再学習
・統計学 - 大人になってからの再学習
・射影 - 大人になってからの再学習
・球の反転 - 大人になってからの再学習
・英語での数式の読み方 - 大人になってからの再学習
・原子力発電所ができるまで(サイエンスチャンネル) - 大人になってからの再学習
・数学の学習:matrix calculus - 大人になってからの再学習
・数学の学習:+plus magazine - 大人になってからの再学習
・大学数学の学習:数理情報研究室(横田壽) - 大人になってからの再学習
・3D科学史年表 (科学技術振興機構) - 大人になってからの再学習
・物理の学習: EMANの物理学 - 大人になってからの再学習
・原子力発電の基礎知識 - 大人になってからの再学習
・数学:Ikuro's Home Page - 大人になってからの再学習
・歴史の学習:カンブリア紀から戦国時代 - 大人になってからの再学習
・物理の学習: 原子炉理論(東京工業大学) - 大人になってからの再学習
・数学の学習: Walfram Demonstrations Project - 大人になってからの再学習
・数学の学習:数学問答 - 大人になってからの再学習
・物理数学の学習: 物理のかぎしっぽ - 大人になってからの再学習
・全脳アーキテクチャ勉強会 - 大人になってからの再学習

曲面の第1基本形式

次の式は微分幾何の分野で学習する曲面の第1基本形式。


「上のような式で示されるのが第1基本形式だと教わるけど、これが何を意味するのか、どうして大事なのか、さっぱりわからない。」


第1基本形式というのは、曲面の形を説明するための式。


人間は目で見て「曲面Aと曲面Bは同じっぽい」とか「曲面Aと曲面Cは全然違う」とか、すぐにわかる。

「じゃあ、目の見えない人に形を説明するにはどうすればいいの?」

と考えると、基本形式の存在意義がわかる。


第1基本形式によって、曲面の形を簡潔に記述できる。
第1基本形式をよく見ると、曲面がどんな形をしているのかがわかる。


「曲面は最初から数式で表現されているのだから、その数式そのものが形を説明しているでしょう。わざわざ別の表現に置き換える必要はなに?」


次の2つの楕円はまったく同じ形だけど、(位置や向きが違うので)式の形は全然違う。


なので、位置や向きに影響されないで、形の特徴だけを上手に説明するような式が必要。
それが第1基本形式。


「第1基本形式を見ると何がわかるの?」


第1基本形式に出てくる係数 E, F, G が第1基本量と呼ばれるもので、これを観察すると次のようなことがわかる。
E: この値で u 方向の伸び具合がわかる
F: この値で、u方向とv方向の成す角の様子がわかる。ゼロであれば、u方向とv方向は直交していることを意味する。
G: この値で v 方向の伸び具合がわかる

ということで、第1基本形式によって、曲面の形を示すことができる!便利!


でも、残念ながら、パッと見ただけで、だいぶ形が違う曲面が同じ第1基本形式を持つこともある。


第1基本量が同じ2つの曲面は、「局所等長的」と言って、一方の曲面を伸縮させないで他方の曲面に変形することができる。
「可展面と平面」の関係とか「懸垂面と螺旋面」の関係が有名。


これはつまり、人間が外から眺めれば違う曲面だと判断するような2つの曲面を、第1基本形式だけでは区別できないということを意味する。

この違いを区別するためにあるのが「第2基本形式」と第2基本計量。


詳しくは次のページがわかりやすい。
曲面の基本形式と曲率(2) - 第2kame日記



ちなみに、曲面の局所的な曲がり具合を示すガウス曲率は第1基本量だけで導出することができて、この事実は「驚異の定理」と呼ばれている。


おすすめ

曲線と曲面の微分幾何

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あと、放送大学の「空間とベクトル」の第8回、第9回もおススメ。
http://ocw.ouj.ac.jp/tv/1860704/



幾何学は微分しないと―微分幾何学入門

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