現在ネットを中心に「面白い!!!!」と話題を集めているのが、漫画『魔女は三百歳(みおじ)から』(作画・松本救助 原作・原田重光 / 白泉社)。2018年10月29日に第1巻が発売されたばかりの、注目作です。

本屋で見かけたところ手に取ってみると、帯に書かれていたのは、『東京タラレバ娘』などのヒット作で知られる東村アキコさんによる推薦文!

「クソバカ系ガールズギャグ漫画の新星が現れた」
「不覚にも50回くらい吹き出した」

などと書かれておりまして、ここまで言われたら読まないわけにはいかないでしょ~~~!

【人の不幸だけでなく、自分の不幸も蜜の味!?】

というわけで、さっそく購入。家に帰って読んでみたのですが……この魔女さん、おひとりさまを超満喫しているのはもちろん、自分の不幸(?)までをもとことん楽しんでいて、愛さずにはいられないキャラなんですけどもおおおおお!

【恋してなさすぎて…「恋」という漢字も書けなくなっちゃった!?】

表紙に描かれたむっちりボディーのメガネ美女・黒川御影(くろかわ みかげ)が本作の主人公で、一見アラサーくらいに見えるけれども、実年齢は300歳(みおじ)

「中世ヨーロッパで行われた魔女狩りから逃げ延びた末裔」という裏の顔があるものの、普段は至って地味なOLとしてひっそり働く毎日を送っています。

魔女仲間はいますが人間の友人はいない様子で、ダメンズばかり育成してしまう(貢ぎ癖あり)トラウマも手伝って、恋人もなし

一体どれくらい恋をしていないのかというと、「恋」という字が思い出せなくて「変」と書いてしまうほど……!

【人類よ、これが「おひとりさま道」だ】

そんな、おひとりさまを極めている御影が一緒に暮らしているのは、使い魔の黒猫・ノワール。御影は溺愛しているものの全くなつかれていないわけなのですが、1人と1匹でひとつ屋根の下、肩寄せ合って暮らしているんです。

……といった具合に、御影が置かれている状況だけかいつまんでしまうと、ぶっちゃけ楽しそうな毎日とは思えないというのが本音。

しかし、300歳というだけあって、御影はおひとりさまのプロなのです。自分で自分のバースデーを盛大に祝ったり(2次会まで開催)、ゲーム上の架空の彼氏に課金しまくったり(勤続100年だからかなりの蓄えあり)、ネットで不倫浮気スレを読んで心癒されたり(眠れない夜の恒例儀式)と、おひとりさまをエンジョイしまくっているのであります。

【たどり着いた先は「独りかくれんぼ」】

家での1人飲みだって「1人サバト」と称して儀式のように楽しんじゃうし、ウェディングドレスが着たいがために「1人結婚式」だって挙げちゃうし、独り言どころか「独り芝居」まで極めちゃうしで、毎日キャッキャと楽しそう。

極めつけは、たった1人クローゼットに隠れて、誰かに見つけてもらうのをひたすら待つという、「独りかくれんぼ」

当然誰も見つけてくれるわけがないのですが、終わるころには自然と涙が流れてきて清々しい気分になれるそう。ってかコレ、完全に「痛い自分」に酔いしれちゃってるやつ~~~!

【恋に奥手なところにキュン♡】

このように、ひたすらに “おひとりさま道” を貫いている御影ですが、実は気になる男性がいるんですよ。

でも恋のブランクがありすぎるせいで、「家にこっそり忍び込んで寝顔を撮影する」といったこじらせた接し方しかできないし(もはや犯罪)、接近のチャンスがあっても怖気づいて逃げ出してしまう始末。

でも男性のほうは、そんな御影に好意を抱いているようで、これから先どうなっちゃうの~!?

【おひとりさまも悪くないと思えます】

ってな具合に、実は奥手なところも含めて、御影のことを知れば知るほど愛おしさが加速すること間違いなし。そして同時にこの漫画に対して、「おひとりさまという状況を楽しむ術が詰まった教科書のよう!」といった印象も覚えたのでした。

東村さんが帯に書いていたとおり、50回くらい吹き出してしまうこと確実ですので、公共の場で読むときはどうぞご注意くださいね~!

参照元:白泉社Twitter @torimo_mk
撮影・執筆=田端あんじ (c)Pouch

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