1972年に刊行された斎藤惇夫さん著の児童文学作品「冒険者たち ガンバと15ひきの仲間」(アリス館牧新社、のち岩波書店)。
世代を超えて今なお愛され続けているこちらの作品が、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ「永遠の0」「STAND BY ME ドラえもん」らを手掛けたトップクリエイター集団「白組」によって、3DCGアニメーション映画「GAMBA ガンバと仲間たち」に。来る10月10日(土)、全国公開されます。
【原作を聞いてアニメ版を思い出す方は少なくないはず】
ここまで聞いて、アラフォー以降のみなさまの頭にまず思い浮かんでしまうであろう作品が、同作を原作としたアニメ「ガンバの冒険」なのではないでしょうか。
【今から40年前に放送された名作】
さかのぼること40年前、1975年4月7日から同年9月29日まで日本テレビ系で全26話を放送。東京ムービーによって製作されたこちらのアニメの主人公は、頑張りやのガンバを筆頭とする、7匹の勇敢なネズミたち。残忍な暴力と恐怖で故郷の島を支配している巨大な白イタチ・ノロイを倒すために、彼らは冒険の旅へと出かけます。
【かつて映画&ミュージカルにもなりました】
1984年には総集編となる劇場版「冒険者たち ガンバと7匹のなかま」が公開、劇団四季のミュージカルにもなるなど、その人気は絶大。そんな同作が時を経て再びアニメ映画化されるとは……! なんだかわくわくしちゃいますねぇ!
【今なおその素晴らしさが語り継がれるアニメ版】
……と、ここで。新作映画の説明の前に、「日本史上最高のアニメ」と称されるアニメ「ガンバの冒険」についても、ちょこっと説明させていただきますね。
【子供向けだけど、大人の心に刺さる名作アニメ】
原作は、15匹のネズミたちが物語の核に。ですがアニメ版は、そこからググッと減らして7匹に。7人の侍さながら、食いしん坊のボーボ・力自慢のヨイショ・物知りのガクシャ・渡世人のイカサマ・医者のシジン、そしてガンバたちに助けを求めてきた心優しい忠太が結託。一丸となって宿敵ノロイに挑む姿は、子供向けアニメとは思えない現実味にも満ちています。
【映画的カメラワーク×キャラクターのイキイキとした動き】
思わず笑みがこぼれてしまう、仲間たちの仲の良さ。大人が見てドキッとする、人間の弱さに焦点を当てたストーリー展開。映画的なカメラワークとキャラクターたちのイキイキとした動きが相まって、今なおその輝きは、全く色褪せることがありません。アニメを知ったことが原作を読むきっかけになった、そんな方も少なくないみたいよ。
【注:新作映画の原作はアニメ版ではなく本】
とにもかくにもこのアニメがあまりに魅力的すぎて、記者個人的には、新作映画に期待はありつつも「アニメ版を超えられるのかしら……」といった複雑な思いがあるのも、正直否めないところ。まあ映画の原作となるのはアニメ版ではなく本のほう、だから別モノと考えればいいのでしょうけれど、なんとなく、比べちゃうよね。
【スタッフが豪華すぎて悶絶するレベル】
「企画構想から15年」「製作期間10年」「総製作費20億」という、並々ならぬ壮大さ。加えて脚本をTVドラマ「相棒」「リーガルハイ」&映画「寄生獣」らを手掛けた古沢良太さんが担当、監督を3DCGアニメーション「うっかりペネロペ」を演出した河村友宏さんと、PS2用ソフト「Rule of Rose」のムービーでアヌシー国際アニメーションフェスティバルに入選を果たした小森啓裕さんの2名が務めるという豪華さ。
【世界的ヒットメーカーも関わってるッ】
これに加えて、エグゼクティブ・プロデューサーに「スパイダーマン」「X-MEN」シリーズらを手掛けてきた世界的ヒットメーカー、アヴィ・アラッド氏を迎えているとくればもう間違いなく傑作となるのでしょうが、なにせ元のアニメが、あまりにも良すぎて……!
【ツイッターの声】
ツイッターをチェックしてみるとさっそく、このたびの映画化に対する声がずらり、寄せられている模様。
「コレは見るの確定。しかし音楽は旧作を大事にして欲しい。あの唄が無いとガンバでは無い気がする」
「これかあああ! 日本アニメ史上の最高傑作にリメイクで挑むとは勇気ありすぎだわw」
「ノロイの表現がどうなるかが最大の要点になりますね。アニメ界随一の悪の権化・恐怖の大魔王を、今作でどう表現できるか、見ものです」
「個人的にベストアニメの1本だし期待したいが不安もいっっぱい」
「えーーまじ! すげえ期待! としんぱいー!!!」
「原作小説『冒険者たち』の3Dアニメ化であってアニメ『ガンバの冒険』のリメイクじゃないから」
【注2:新作映画の原作はアニメ版ではなく本です!】
……予想どおり、アニメ版のリメイクだと思っている方が多いみたいね。「ガンバの冒険」って聞くとついついアニメを思い浮かべてしまう人にとって、ここ、盲点でしたね! 繰り返しますがこのたびの映画の原作となっているのは、アニメじゃなくて本のほうです!
なにはともあれ、「白組」がどんな世界を我々に見せてくれるのか、期待大。10月の公開日が、今から待ち遠しいですね……!
参照元: 映画「GAMBA ガンバと仲間たち」公式サイト 、トムス・エンタテイメント
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼映画「GAMBA ガンバと仲間たち」ティザー映像第1弾
▼ほんと何度も比べちゃって申し訳ないのですが、アニメ版もぜひご覧になってみて……!
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