ヤマシャク大丈夫でした 保田経ヶ岳(765m)
先週火曜日(4/27)に保田経ヶ岳で発生した山火事。
高所での火災のためヘリによる消火活動が行われたが、現場が山頂直下の第2鉄塔(標高約730m)付近で、ヘリがなかなか近づけず火の手が広がったこともあり、石川県や富山県にも応援要請。
懸命の消火活動が行われたが、完全に鎮火できず、日没で一時中断。
だが幸運なことに夜間に多少降雨があったことから、翌朝自然鎮火が確認された。
最初第一報を聞いた時は、当初その日に登ろうとしていたのをたまたま中止したところだったので、本当に驚いた。
そして当事者の情報が、まさにブロ友のあの方を思わせるものばかりだったので、真っ先に疑ってしまった。●●ちゃん、疑って本当にゴメンなさい(笑)

しばらく立入禁止になるのかもと思っていたが、直近の情報を検索したところ、昨日結構登っておられた。心配だったヤマシャクヤクも被害は全くないようなので、登ってみることにする。
土砂崩れで通行止だった小舟渡駅付近の県道168も仮復旧が終了。

ただし一段と道幅が狭くなっているので、すれ違いに注意(大型車は通行止)
いつもは獣除けのバリケードがある中部縦貫道のガードも通行可能。

でも帰りの時はしっかりバリケードされてました。
登山口に続く林道入口には別のバリケードが設置されていた。

これは火災発生時の名残りのようだ。
シャガ(射干)

アヤメ科アヤメ属の多年草。
カキドオシ(垣通し)

シソ科カキドオシ属のつる性多年草で、別名レンセンソウ(連銭草)
8:55 保田経ヶ岳登山口(標高約227m)

第2鉄塔まで去年が1時間56分だったので、目標CTは2時間。
ウマノアシガタ(馬の足形)

キンポウゲ科キンポウゲ属で、別名はキンポウゲ(金鳳花)
ニリンソウ(二輪草)

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
ほぼ終盤だった。

エンレイソウ(延齢草)

ユリ科エンレイソウ属の多年草。こちらも結実したモノが多く、終盤だった。
大雪だったせいか、木々がなぎ倒された箇所が多く、少し歩きにくい。

渡渉する沢の水量も心なしか多い感じ。

今日も長靴なので問題なし。
9:18 巡視路分岐

急登をよたよた登っていく。

9:55 第1鉄塔(№153)(標高約520m)

ここまで1時間と昨年(59分)とほぼ同じペース。今日は最高気温27℃と夏日の予報で、汗が止まらず水分補給。
再び急登を登っていくが、ここまで火災の影響は全く見られない。

ヤマルリソウ(山瑠璃草)

ムラサキ科ルリソウ属の多年草。
ミヤマカタバミ(深山片喰)

カタバミ科カタバミ属。
キクザキイチゲ(菊咲一華)

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
濃い紫の株も。

鉄塔直下に近づくと、黒く焼けただれた地面と、焦げた異臭が鼻に付いてくる。

10:46 第2鉄塔(№154)(標高約730m)

タイムは1時間51分と目標クリアと同時に、昨年のタイム(1時間56分)を更新。
火災現場の鉄塔下の広場は焼けていたが、周辺の木々は無事のようだ。

情報ではここでテン泊し、コンロの火が燃え移ったそうだが、外部でコンロを倒したぐらいですぐに燃え広がるのは考えにくく、おそらくテント内でコンロを使用し、転倒してテントに燃え移ったのではないかと思われる。
眼前には白山連峰の山並み。

このところ雨や寒い日もあったので、また冠雪したようだ。

日本百名山の荒島岳(1523m)

銀杏峰(1441m)や部子山(1464m)の残雪もだいぶ少なくなった。

根が生える前に久しぶりに山頂に行ってみよう(11:00)

火災当日は西向きの風が吹いていたようで、登山道を挟んで帯状に延焼。

ちょうど下草を野焼きした感じにも見えるが、

中には黒く炭化した惨たらしい箇所も。

延焼した区間は鉄塔から90mほどだった。

これだけで済んだのはまさに奇跡で、消防士の献身的な消火活動の賜物だろう。

ヤマシャクたちを守ってくれてありがとうございます。
11:05 保田経ヶ岳山頂(標高764.9m)

山頂に来たのは5年ぶり(笑)
眺望がほとんどないので、三角点(二等・京ヶ岳)タッチだけして引き返す。

第2鉄塔に戻り、お昼にしよう(11:09)

今日の一杯は、エースコック スーパーカップ1.5倍 ブレンドカレーラーメン。

1989(平成元)年の大ヒット作の復刻版だそうだが、当時はザギンでシースーばかりだったので、食べたことがありませんでした(笑)
まったりしていると竹さんが登ってきた。

コンロを使うのは気がひけたらしく、パンやおにぎりにしたそうだ(笑)
4/27に白山公園線(白峰風嵐~市ノ瀬間)の冬期通行止が解除された。

なお白山室堂の春山営業は6月11日からの予定。
ひと足先に下山開始(12:06)

時折顔を覗かせる白山を遥拝しながら降りていく。

ヤマシャクヤク群生地に被害はなく、今年も会えました。

ヤマシャクヤク(山芍薬)

ボタン科ボタン属の多年草で、準絶滅危惧(NT)種。
13:17 保田経ヶ岳登山口(標高約227m)

下りは1時間11分。
車が5台ほど増えていた。

最後に最近気になっていることを。
最近ヤマ●コやヤマッ●などの登山用SNSでレポをアップする方も多いが、希少種の野草の画像がしっかりとGPS位置情報で記録されている例をよく見かけます。
画像の位置情報が地図と連動していると、その場所の状況がよく分かるというメリットがある反面、希少種の野草の位置まで特定されてしまうデメリットも発生します。
私を含め、ブログをされている方々の多くは、希少種の場所が一目瞭然にならないように、画像のExif(イグジフ)情報(※)を削除してアップロードしたり、周囲の全体像が分からないように撮影したり、意図的に順序を変更して当該画像を最後にするなどしています。
※Exif情報とは画像の位置情報やカメラや撮影者の詳細情報のこと。
これらの対策は希少種を不法に採取される方が少なからずいるからで、誰に教えられた訳でもないですが、ハイクブログ界の不文律としてみなさん気を付けておられます。
「Exif情報や希少種だなんて知らなかった」という初心者の方は致し方ないと思いますが、中には大ベテランの方でも平気で位置情報をリンクさせているケースがあり、知らずして自宅住所を公表している方も見かけます(笑)
またExif情報だけでなく、咲いている場所が特定されやすい表現、例えばどこどこの崖とか大岩の下なども見受けられます。
これらの対策を講じても、盗掘者には大して効果がないのかもしれませんが、少なくとも希少種の位置情報を地図と連動させるのは止めて欲しいと思うので、是非ご理解をお願いします。
やっぱり、山っていいね!
保田経ヶ岳(765m)
標高差538m
登り 1時間56分、下り 1時間11分、TOTAL 4時間50分
今年1回目・通算7回目
出会った人 10人(竹さん他) 出会った動物 なし
2021年:24座目
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