前回Miste社から発売されている分離型キーボード『BAROCCO MD650』についての記事を書きました。
初めて左右に分かれている分離式のキーボードを使ったのですが、「もうこれからは分離型キーボード以外いらないな」と思えるほど気に入りました。
なぜなら分離型キーボードを使うと、長い時間パソコンを使用したり、長文をタイピングしたりした後の肩こりや首の疲れが、かなり減ると実感したからです。
しかし、『MD650』は分離型の中でも一番薄型のキーボードで気に入っていたのですが、キーを押した時の感触、「打鍵感」がイマイチで、三ヶ月使用しましたが違和感が消えず、同じMIstel社の分離型キーボードの最新バージョンである『BAROCCO MD770 RGB BT』(以下『MD770』と表記)を購入しました。
まずは一ヶ月使用してみて、感じたポイントを簡単にまとめると、
・分離型キーボードの中で最高品質
・『MD650L』よりおすすめ度は高い
・メカニカルキーボード(赤軸)は慣れると気持ちがいい
・Bluetooth接続できるのはかなり嬉しい
・早く左右のキーボードもBluetoothで繋げれるようになってほしい
・リストレストは必要
という感じでした。詳しく書いていきます。
(YouTubeにMD770の「赤軸」と「茶軸」、そしてMD650Lのタイピング動画を上げたのでそちらも参考にしてください)
まず『BAROCCO MD770』の3つのモデルについて
『BAROCCO MD770』に付いてのレビューを書く前に、まずは僕が購入する際に少しややこしかった、『MD770』の3モデルついて説明します。
現在『BAROCCO MD770』は、
という3種類のモデルが発売されています。
種類ごとの違いはすごくシンプルで、『RGB』と書かれている物は、キーボードにLEDバックライトが付いているモデルです。
つまりノーマルな『MD770』との違いは、様々な色のバックライトでキーボードを彩れるという「ルックスの違い」のみです。
そして今年、2020年の9月頃から発売が開始された『BAROCCO MD770 RGB BT』は、『BAROCCO MD770 RGB』同様にLEDバックライトが搭載されていて、更にBluetooth接続が可能になった物です。
思ったより嬉しいBluetooth接続
「Bluetooth接続ができる」とは言っても、パソコンとキーボード間の話で、分割した左右のキーボードはまだケーブルで繋ぐしかなく、完全な無線とはいきません。
しかし、それでも分離型のキーボードで唯一Bluetooth接続可能な物なので貴重です。
僕はデスク上のさっぱり感を気にするタイプでは無かったんですが、実際に設置してみると、コードでつないでいた『MD650L』の時と比べて、机の上のスッキリ感が思ったよりも良くて、テンションが上がりました。
ちょっと嬉しいRGB
僕はRGBを使う機会が全くないので、興味はなかったんですが、Bluetooth接続の物はRGBもセットで付いているので、試しに一応光らせてみたところ、キレイでちょっと良い気分になりました。
ゲーミングキーボードなどでよくみるこのキラキラ感ですが、実際に見ると確かにキレイだったので、ハマる人が多いのもわかります。
ただし、『MD770』はキーキャップがバックライトを透過できない物なので、光加減は薄くなります。
↓光を透過できるタイプのキーキャップだと、この画像のように、派手に光らせることができます。
でもBluetooth接続の時は、バックライトを光らせてしまうと30分くらいしかバッテリーがもたないらしいので、使用することはやっぱりなかなか無さそう。
なので、常にキーボードを光らせていたい方はブルートゥース対応では無い『MD770 RGB』を、ブルートゥースもいらないし、光らせることにも興味ない方は『MD770』を購入した方が安く済みますので、自分の使用用途に合わせて選んだ方がいいです。
MD770に使われている『メカニカルキーボード』という物について
僕はずっとノートパソコンを使用してきたので、キーに高さがあって、押し込む距離が深い物は苦手です。
実際に前に購入した、静電容量無接点のキーボードを、最初はキーのクオリティの凄さと打鍵音にすごくハマりながらも、高さに慣れなくてあまり使わなくなってしまったという経験があります。
なので、『MD650L』から『MD770』に移行する際にはすごく悩みました。
というのも、『MD770』のキー「Cherry MX」は、メカニカルキーで、深さがあるからです。
正確には『MD650L』のキーもメカニカルなんですが、「Cherry ML」というロープロファイル(キーの高さが低いモデル)を使用しているので、キーの高さと深さ(キーストローク)が全然違います。
しかし結果的に、使用を開始してから一ヶ月がたった今現在の僕の意見は、
「I LOVE メカニカルキーボード」
「 I LOVE 高めのキー」
です。
メカニカルキーボードは慣れると気持ちが良い
始めはやっぱりキーの高さに違和感を感じて、「これ慣れるのかな?」と不安だったくらいなんですが、使って一週間がたった頃には、気付けば『MD770』に触るのが楽しみになるくらい、メカニカルキーボードが快感になってきていました。
購入前は「メカニカルキーボードより基本的にはランクが上の、「静電容量無接点方式」のキーボードでダメだったんだからきっとダメだよなぁ」と考えていたんですが、実際には僕にとってはメカニカルの方が気持ちが良く快適だったので、値段やランクに縛られて思い込みだけで決めつけるのはよくないなぁと改めて感じました。
メカニカルキーボードの「軸」の選び方
メカニカルキーボードには様々な「軸」があって、キーの重さや感触がそれぞれ違ってきます。
軸は色によって分けられていて、赤軸・茶軸・青軸・黒軸・銀軸・静音赤軸(ピンク軸)など様々なものがあります。
↓こちらのフィルコのメカニカルキーの説明記事がわかりやすいです。
どの軸が自分に合うのかは、本当に「触ってみないとわからない」としか言いようがないものになります。
現に千葉県の田舎に住んでいる僕も、試し打ちをできるような電気屋が近くにないので、ネットで情報を何日もかけて集めました。
その結果、たくさんの情報をもとに考えて、
「静音赤軸(ピンク軸)が絶対に僕の好みのはずだ。多分間違いないだろう」
という結論を出していたんですが、運良く、友人から使っていない静音赤軸と黒軸のメカニカルキーボードを借りることができ試してみたところ、
静音赤軸が全く好みではなく、候補にも入っていなかった黒軸の方が全然好みだった
という経験をしました。(詳しくは別に記事にします)
結局はその黒軸と同じリニアタイプ(キーが下までスッと下がる)で、もっとキータッチが軽い赤軸にしたんですが、とても気に入っているので、近くの電気やで試し打ちができない方は、誰か持っている人に触らせてもらうか、交通費よりも安くすむのなら、メルカリなどで、なるべく安いメカニカルキーボード(Cherry社製のキーの物)を購入して一度触ってみることをおすすめします。
僕が友人から借りたのは、二台とも『FILCO Majestouch 2』だったのですが、評判通り、ちょっと欲しくなるくらい、良いキーボードでした。
ファンクションキーが使用できる85キー・75%タイプモデル
前回紹介した『MD650L』がコンパクトタイプのキーボードで、69キーのファンクションキー(F1やF2など)無し、だったのに対し、『MD770』は85キーのいわゆる「75%タイプキーボード」と呼ばれるもので、キー数が16も増えています。
ぼくはファンクションキーを使うことが多く無いので、『MD650L』 のときは右端のキーにFキー(照明調整)を割り当てることで、補っていました。
しかしFキーがちゃんとあると、照明だけでなく、音楽やYouTubeで動画を見る際の音量調整など何かと便利にはなるので、ファンクションキーを多用する人には、『MD650L』よりも85キー・75%タイプの『MD770』の方をおすすめします。
・「机の上を狭くしたくない」
・「持ち運びする機会が多く、キーボードは小さい方が良い」
・「メカニカルキーボードは合わない」
という方以外には、基本的には『MD770』の方が断然おすすめです。
MD770の2種類のキーボード角度調整
『MD770』には角度を調整できるゴム足が付属しています。
↑この写真のようにゴム足を取り付けるビス穴が、しっかりとネジ切りされていないので、付け辛いのが難点です。
ここにドライバーを使って、ネジがなめないよう、ゆっくりとハメていきます。
1・キーボードの奥を高くする王道の角度
『MD770』の角度の付け方は2パターンあって、1つ目はキーボードでは王道の手前から奥に行くにしたがって高くなっていく斜めに傾斜をつけるパターン。
ゴム足の高さが結構あるので、手が小さい僕的には、少し傾斜がキツく感じました。
ゴム足を付けなくてもある程度の角度はついているので、このスタイルならゴム足を付けない方が快適に使えると個人的には感じました。
2・内側を高くするエルゴノミクスな角度
そしてもう1つの傾斜をつけるパターンは別れた左右のキーボードの内側を高くすることです。
手は人差し指側が高く、小指側が低い方が無理がないというエルゴノミクス(人間工学)に基づいたスタイルで、左右に分かれている分離型のキーボードだからできる形です。
この角度は「なかなか良いかも」と感じました。しかし慣れていないので、少し抵抗があるので、しばらく使って慣れた時にまた感想を追加したいと思います。
現時点では一番使いやすく感じるのは、「ゴム足をつけずノーマルな状態で使用する」でした。
他の2パターンの傾斜はまたちょこちょこと試してみて、感想を追記していきます。
リストレストは必要
これは個人差があるところですが『MD770』はメカニカルキーボードなので高さがあります。
なので、リストレストを使用しないと、僕はかなり手首に負担を感じました。
そこで『MD650L』を使用している時に購入した、フィルコの木製リストレストの分離タイプを使用しています。
分離型キーボードもそうだけど、こうゆう体の負担になる部分は、物で解決できるならなるべく早めに解決しておいた方が良いです。(もちろん値段が高すぎなければ)
体のどの部分でも、一度壊してしまうと、治るまでに相当時間がかかるか、痛みと一生付き合っていかなくてはならなくなる上に、お金のかかり方もハンパじゃないレベルになってしまうので、ここは気をつけましょう。
(キーボードの話から外れてしまいますが、僕は昔から抱えていた足の裏の痛みを、インソール一つで簡単に解決できた経験があるので、体の負担に関わる物に関してこだわります。)
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まとめ
分離型キーボード『MD770 RGB BT』 の特徴や、同じ分離型キーボード『MD650L』との比較などについて書いてきました。
長くなってしまったので、『MD770 RGB BT』について簡単にまとめると、
・分離型キーボードは肩・首のコリが本当に減るのでおすすめ
・『MD650L』よりも万人におすすめできる
・バックライト機能やBluetooth接続、Nキーロールオーバー機能など便利さも趣味性も兼ね備えているのでハイクオリティ
・メカニカルキーボードの好みの軸を知ってから購入するべき
・角度調整のゴム足は自分の感覚次第(僕は何も付けないのが今のところ一番)
・キーの高さがあるのでリストレストは必要
といった感じでした。
また、記事中では特に触れなかったですが、基本はWindows用の設定になっていますが、背面に付いているスイッチでMac用の設定にも簡単にできますし、本当に必要な機能は全て揃った分離型キーボードです。(僕はkarabinerを使って好きなキー設定にしています)
疲労軽減の効果は素晴らしいのに、まだ選べる種類が少ない分離型キーボードの中で、これだけ万能で使いやすく、作りもしっかりした物を出してくれたのは本当に嬉しいです。
唯一のデメリットといえば、キー配列がUSタイプしかないところです。
このシリーズを作っているMIstel社は海外のメーカーなので、もっと日本で人気が出ないと難しいのかもしれませんが、JIS配列を使いたい人も多いと思うので、ここはお願いしたいところですね。
それ以外は、特に不満を感じるところがなく、今現在この記事を書いている最中もとても気持ち良くタイピングできているので、分離型キーボードを使うのなら一番おすすめしたい商品です。
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コメント一覧 (1件)
はじめまして
悪魔の尻尾と申します。
キーボードは私も結構好きです。
分割型のキーボードって、興味がありますね。
やはり位置を自由にできるので、疲れないのかな?