メールなどでソースや実行ファイルをやり取りする場合,転送サイズを小さくすることと,EXEファイルのままだとウイルス扱いで排除される場合もあるので,書庫ファイルの利用は欠かせません。
Windows XPはそれ自身で書庫ファイルを作成する機能は持っていませんが,ZIP形式に限り解凍(展開)機能を標準で備えています。他の形式の書庫ファイル(LZHやRARなど)については,ファイルをやり取りする相手がその形式の解凍ソフトを使えるという前提がない場合は使用を控えるべきです。
書庫の圧縮や解凍ソフトについては「統合アーカイバ・プロジェクト(http://www.
csdinc.co.jp/archiver/)」のサイトが広く知られています。このサイトは1994年から,Windowsにおける書庫ファイル・アプリケーション開発のための情報交換や共通ライブラリ作成に尽力されてきたサイトです。同サイトからは圧縮/解凍ソフト,書庫操作用ライブラリのダウンロードもできます。ソースを公開しているソフトもあるので,自分で研究しながら圧縮/解凍ソフトを作りたいという人には非常に有用なサイトです。
圧縮/解凍ソフトは,自分の手になじむものを利用するのが一番ですが,プログラマという立場で考えた場合に,いくつかの条件が挙げられます。
・ZIP/LZHの解凍/圧縮機能は大前提
・RAR,ARJ,ARCといったマイナーな形式もサポート
・CAB形式に対応しているとWindows開発には便利
・圧縮時にパスワード付ZIPの作成ができる
・tar.gzなどのUNIX系書庫に対応している
などです。筆者は個人的にこれらの条件を満たす「Lhaplus」(http://hoehoe.com/)を使用しています(図15)。コンテキスト・メニューからの圧縮/解凍機能などもあり,使い勝手はとてもいいと思います。
図15●フリーのファイル圧縮/解凍ソフト「Lhaplus」の画面 |