函館 無形文化遺産に伝統的酒造り 半世紀ぶり復活酒蔵も期待

日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されることが決まり、3年前、函館市におよそ半世紀ぶりに復活した酒蔵では5日、期待する声が聞かれました。

3年前、54年ぶりに函館市内に復活した酒蔵は、地元の素材にこだわった日本酒を四合瓶で年間およそ10万本製造してます。
去年からは米や水だけではなく、市内の菜の花から採取した独自の酵母を使った日本酒づくりにも取り組んでいます。
また、酒蔵には地元の工業高等専門学校の研究室も併設し、日本酒の作り方や酒の風味を決めるといわれる「酵母」の研究にも取り組むなど酒づくりの担い手の育成にも取り組んでいます。
ユネスコの無形文化遺産に登録されることが決まったことについて「函館五稜乃蔵」で杜氏を務める森糸一弘さんは「和食と同じように日本酒も日本人にとって大切な食文化の1つなので見つめ直してもらえればうれしい」と話していました。
また、日本酒の消費量が年々落ち込んでいることに触れ、「いまは新しく免許を取得して酒蔵をつくる状況にはないので新規免許取得の規制緩和など今回の無形文化遺産登録をきっかけに新たな流れが生まれればうれしい」と話していました。