アメリカ 鳥インフル感染患者のウイルスから変異見つかる

アメリカの保健当局は、鳥インフルエンザに感染して重症になった患者から採取したウイルスのサンプルから、人の、のどなどの細胞にウイルスが付着しやすくなる可能性がある変異が見つかったと明らかにしました。

変異は、感染後に患者の体内で起きたとみられ、人から人への感染が確認されていないことから、一般の人に対するリスクは低いままだとしています。

アメリカCDC=疾病対策センターは、12月に南部ルイジアナ州で鳥インフルエンザウイルスの「H5N1型」に感染した患者が、国内で初めて重症になったと発表し、詳しい分析を進めていました。

26日にCDCは、この患者から採取したウイルスのサンプルから、人の、のどや鼻の細胞に付着しやすくなる可能性がある変異が見つかったと明らかにしました。

一方で、感染ルートになった可能性がある鳥から採取されたサンプルからは、こうした変異は見つからなかったということです。

このウイルスについて、CDCは、感染後の患者の体内で変異が起きたとみられるとしたうえで、人から人への感染が確認されていないことから、一般の人に対するリスクは低いままだとしています。

アメリカでは、2024年に鳥インフルエンザに感染した人が60人余り確認されていますが、ほとんどのケースは、目の充血など軽い症状で、感染した鳥や牛に接触する機会があったということです。