政府はデジタル化による医療の質の向上を目指し、1年後の来年12月に今の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと保険証が一体化した「マイナ保険証」に移行することにしています。
ただ、マイナ保険証の利用率は、保険証の新規発行を停止した今月2日からの1週間で28%余りと、先月からおよそ10ポイント上がったものの3割に至らず、マイナ保険証への切り替えに対する理解は、まだ十分に進んでいないとしています。
このため、今後1年の間にマイナ保険証の仕組みや利点について周知していきたい考えで、来年の春以降には一部のスマートフォンにマイナ保険証の機能を搭載し、マイナンバーカードを持参しなくても受診できることなどをPRしたいとしています。
また、マイナ保険証を持っていない人には、加入している医療保険の保険者から、代わりとなる「資格確認書」が発行されることなども積極的に広報し、不安の払拭(ふっしょく)に力を入れることにしています。
マイナ保険証への切り替え 理解不十分で広報・周知へ 厚労省
今の健康保険証は来年12月で廃止されます。厚生労働省は、マイナンバーカードと保険証が一体化した「マイナ保険証」への切り替えに対する理解はまだ十分に進んでいないとして、今後1年の間に広報や周知を図っていきたい考えです。
厚生労働省医療介護連携政策課の山田章平課長は、「来年はマイナ保険証と資格確認書のどちらを使うのかを決めてもらう1年になる。マイナ保険証のメリットを伝え、安心して使ってもらえるようにしていきたい」と話しています。