釈放されたシー・シェパード元代表 日本の捕鯨を改めて批判

日本の調査捕鯨船への妨害行為を指示したとして国際手配された、反捕鯨団体「シー・シェパード」の元代表が釈放され、メディアのインタビューに対し、日本による捕鯨を改めて批判しました。

反捕鯨団体「シー・シェパード」の元代表、ポール・ワトソン容疑者は、日本の調査捕鯨船に対する妨害行為を指示した威力業務妨害などの疑いで国際手配され、デンマーク領グリーンランドで拘束されましたが、デンマーク司法省は17日、日本への引き渡しを認めない判断を示し、元代表は釈放されました。

元代表はデンマークメディアなどのインタビューに応じ、「拘束されたことによって日本が行っている違法な行為に国際的な関心が集まった」と述べ、日本による捕鯨を改めて批判しました。

このあと、家族の住むフランスに戻るということです。

フランスでは、マクロン大統領が元代表を日本に引き渡さないようデンマーク側に要請していたほか、パリ市は元代表を名誉市民に選んでいました。

元代表について、弁護士は、フランスで拘束されるおそれはないとしたうえで、「世界のクジラを救うための活動を続けるだろう」と述べ、今後も反捕鯨の活動を続けることを示唆しました。

林官房長官「遺憾申し入れ 法と証拠に基づき適切対応へ」

林官房長官は午前の記者会見で「わが国からの引き渡し要請が受け入れられなかったことは遺憾で、デンマーク側にその旨を申し入れた。わが国としては引き続き、法と証拠に基づいて適切に対応していく」と述べました。