国民健康保険の保険料上限 来年度から3万円引き上げ92万円に

自営業者などが加入する国民健康保険について、厚生労働省は保険財政を改善するため、所得の高い人が支払う年間の保険料上限額を来年度から3万円引き上げて92万円にする方針を決めました。上限額の引き上げは4年連続となります。

自営業者や非正規労働者などが加入する国民健康保険について、厚生労働省は、高齢化の進展で悪化している保険財政を改善するため、毎年度、保険料を見直していて、31日開かれた社会保障審議会の医療保険部会に来年度からの見直し案を示しました。

見直し案では、所得などに応じて支払う年間の保険料の上限額を今の89万円から3万円引き上げて92万円にするとしています。

上限額の引き上げは4年連続で、厚生労働省の試算では、年収およそ1170万円以上の単身世帯など、全体の1.5%が対象となる見通しです。

一方、40歳から64歳の人が国民健康保険と一緒に納める介護保険の保険料は年間17万円のまま据え置くとしていて、保険料全体の上限額は109万円となります。

見直し案は、31日の会合で了承され、厚生労働省は、年度内の閣議で関連する政令を改正したいとしています。