日大ラグビー部元部員ら “大麻使用迫られた” 調査徹底求める

日本大学のラグビー部の元部員や保護者らが2022年、上級生から大麻の使用を迫られたほか、寮で窃盗被害を受けたなどして記者会見を開き、大学側に調査の徹底を求めました。

日本大学のラグビー部で、去年、部員による暴行問題などが明らかになったことを受けて、大学は外部の調査委員会を立ち上げことし1月に報告書と大学の対応を公表しました。

報告書では部員たちへの聞き取り調査で大麻を吸っている部員がいたなどの噂が複数あり、学生たちが大麻の問題を寮生活での懸念と捉えているとする意見が盛り込まれました。

この問題をめぐり、2022年、1年生だった元部員と、保護者3人が30日、東京都内で記者会見を開き、調査結果やその後の対応が不十分だとして、大学側に調査の徹底を求めました。

会見では、▽元部員が上級生から大麻の使用を迫られたほか、▽寮の中でジャージを盗まれた被害があったなどと主張しています。

元部員は「寮で起きたさまざまな事案に絶望し、精神的に病んでしまった。劣悪な環境でラグビーをするぐらいなら辞めた方がいいと思うようになった」と述べました。

一方、日本大学はNHKの取材に対し、当時の調査で部員の大麻の所持や使用は確認できなかったとしたうえで「改めて調査をすることは当事者の多くが卒業しているうえ、客観的な証拠が見つかるはずもなく、非現実的だと考えている」などとコメントしています。