福井海上保安署によりますと、9月30日午後4時すぎ、福井県坂井市の沖合で女性の遺体が見つかりました。
女性は身長1メートル50センチくらいで、黒っぽいジャージの上下を身に着けていて、タグには「喜三」という文字が書かれていたということです。
また、衣服の内側には多量の土砂が入っていました。
能登地方の記録的な大雨では、輪島市の中学3年生、喜三翼音さん(14)の安否が分からなくなっていて、服装や身長といった特徴から、海上保安署や警察は、見つかったのは翼音さんとみて確認を進めています。
福井沖で女性の遺体 石川の不明の中学生か 着衣に中学生の名字
福井県の沖合で30日に見つかった女性の遺体の着衣に、石川県能登地方の大雨で安否が分からない中学生と同じ名字が書かれていたことがわかり、海上保安署などは、見つかったのは、この中学生とみて確認を進めています。
安否不明の中学生の父親「衣服 娘のもので間違いない」
記録的な大雨で、今も安否がわからない石川県輪島市の中学3年生、喜三翼音さん(14)の父親の鷹也さんが取材に応じました。
鷹也さんは1日午後、地元の警察署で海上保安部の担当者から、見つかった遺体の状況などについて説明を受けたということです。
鷹也さんは「身元の確認をするためにDNA鑑定をしてほしいと言われました。まだ確認はされていないですが、衣服の写真をみて娘のもので間違いないと思いました」と話しました。
そのうえで、「一日一日、見つかってほしいという思いでいました。捜索していただいた警察や消防、海上保安庁自衛隊、地元の漁師の方に本当にお礼を言いたいです」と話しました。
安否不明の中学生の祖父「早く顔が見たい」
記録的な大雨で安否が分からなくなっている石川県輪島市の中学3年生、喜三翼音さん(14)の祖父、誠志さんが取材に応じました。
誠志さんは、30日に福井県沖で見つかった女性の遺体の衣服に、「喜三」と書かれていたことについて、「『喜三』という名字は珍しいですし、衣服の特徴からも、見つかった遺体は翼音に間違いないと思っています。ただ、まだ確定はしていないので、息子が警察署で衣服などの写真をみて確認をすると聞いています」と述べました。
そのうえで「安否が分からないので『どこかで生きているのではないか』と思うと寝られない日々が続いています。たくさんの方が懸命に捜索してくれていることに本当に感謝しています。早く翼音の顔が見たいです」と話していました。