アメリカ大統領選挙に向けた民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領の初めてのテレビ討論会は、今月10日に行われました。
終了後、ハリス氏の陣営はもう一度討論会を行うことに前向きな姿勢を示していました。
これについてトランプ氏は12日、自身のSNSに「1回目のバイデン大統領と2回目のハリス副大統領との討論会で、2人の政権が引き起こした問題については詳細に討論した」とした上で「3回目の討論会はない!」と投稿し、ハリス副大統領との次のテレビ討論会には応じない考えを示しました。
トランプ氏 “次のテレビ討論会応じない” ハリス氏は反論
アメリカの共和党の大統領候補のトランプ前大統領は自身のSNSに「3回目の討論会はない!」と投稿し、ハリス副大統領との次のテレビ討論会には応じない考えを示しました。
一方、ハリス氏は12日、南部ノースカロライナ州で開いた選挙集会で「私たちは有権者に対してもう一度討論会を行う責任を負っている。この選挙とその争点はこれ以上ないほど重要だ」と反論し、改めて開催を求めました。
調査会社のニールセンによりますと10日のテレビ討論会は全米で推計6700万人が視聴したということで、FOXニュースも次の討論会を主催したいと表明するなど関心が高まっていました。
トランプ氏「再戦望むのは敗者」
「3回目の討論会はない!」とSNSに投稿したトランプ氏は、同じ投稿の中で「敗者が最初に口にすることばは『再戦を望む』だ。カマラ・ハリスはすぐに2度目の討論会を要求した」としたうえで、10日のテレビ討論会で勝利した自分には次の討論会に応じる理由はないと主張しています。
ただ、アメリカのCNNテレビが討論会の直後に視聴した600人余りを対象に行った調査では「ハリス氏がよかった」と答えたのは63%「トランプ氏がよかった」と答えたのは37%でした。
また、ロイター通信が討論会の翌日から2日間、1600人余りの成人を対象に行った調査ではハリス氏が勝利したと答えた人は53%、トランプ氏が勝利したと答えた人は24%でした。
これに関連してロイター通信は12日、トランプ氏の複数のアドバイザーなどが「ハリス氏が勝利したと考えている」と伝えました。
また「ニューヨーク・タイムズ」も「大きな機会を失った」というトランプ氏の複数のアドバイザーの話を伝えるなど、トランプ氏の強気の主張とは異なり、討論会ではハリス氏が優勢だったという見方が出ています。