【分析】テレビ討論会 2人が多く使ったことば 米大統領選

11月のアメリカ大統領選挙に向けた、ハリス副大統領とトランプ前大統領によるテレビ討論会。NHKでは、90分あまりに及んだテレビ討論会での2人の発言を文字に起こし、それぞれどのようなことばで何を訴えたのかを分析しました。

まずハリス副大統領、トランプ前大統領ともに「people」という単語を多く使っていました。

トランプ氏は「何百万人の人々」とか「若い人々」など複数の人々や集団という意味で使っていました。

一方でハリス氏は繰り返し「people of America」や「American people」というフレーズを繰り返し、アメリカのすべての国民、人民のために働くという文脈で使う傾向が見られました。

次に注目したいのがハリス氏が多く使った「President」という単語です。ハリス氏はトランプ氏が大統領を務めていた時の政策や主張、ふるまいなどを批判する際にこの単語を使う場面が目立ちました。

同様にフルネームもたびたび繰り返し、トランプ氏個人の資質に疑問を呈しました。

トランプ氏も現政権が抱える課題だとして「インフレ」や「国境」「犯罪」などのことばを多く使い、バイデン政権の当事者としてハリス氏を批判しました。

さらにトランプ氏は「job」や「economy」などのことばを多く使い、国民の関心の高い雇用や経済を重視する姿勢を強調しました。

一方のハリス氏は計画という意味の「plan」という単語を多用して具体的な計画があると強調しました。その上で女性や子ども、家族という単語も多く使い、女性に寄り添う姿勢や中間層を重視する姿勢をアピールしました。