立民代表選 野田元首相 立候補を表明「再び総理大臣目指す」

立憲民主党の野田元総理大臣は、「再び内閣総理大臣を目指す決意を固めた」と述べ、来月行われる党の代表選挙に立候補することを表明しました。

立憲民主党の野田元総理大臣は、29日朝、地元の千葉県内の駅前で朝のあいさつをしたあと、記者団の取材に応じました。

この中で野田氏は「立憲民主党の代表選挙にチャレンジし、再び内閣総理大臣を目指す決意を固めた」と述べました。

そのうえで「次の政権をかけた衆議院選挙に勝ち抜いていくためにどうしたらいいか真剣に考えてきた。刷新感ももちろん必要だが、一定の経験値に基づく安定感で問題を解決し、国家を背負う覚悟と力量が問われる」と指摘しました。

また、同じ時期に行われる自民党総裁選挙に触れ「成立した改正政治資金規正法は抜け穴だらけのザルであり、こんなものに賛成した人たちが本当の政治改革はできない。改革もどきのことを言っている世襲の多い金魚たちに立ち向かっていくドジョウでありたい」と述べました。

さらに、「大目標は、自民党を単独過半数割れに追い込むことだ。立憲民主党だけで届かない可能性は十分あり、野党連携が必要でほかの野党と対話できる状況は持っていなければならない」と述べました。

その上で、共産党との関係について「対話ができる関係は必要だが、政権を一緒に担えるかというとそれはできない」と指摘しました。

野田氏は来週、改めて正式に記者会見し、具体的な政策や党運営の方針を説明することにしています。

野田氏とは

野田氏は、衆議院千葉4区選出の当選9回で67歳。

2011年に民主党政権として3人目の総理大臣に就任し、よくとしに消費税率の引き上げを含む社会保障と税の一体改革の関連法を成立させましたが、直後の衆議院選挙で敗北し、政権を失いました。

その後、無所属などを経て、4年前に立憲民主党に参加しました。

党の代表選挙をめぐっては、枝野前代表が立候補を表明し、現職の泉代表が再選を目指して立候補する意向を固めているほか、江田・元代表代行や衆議院当選1回の吉田晴美氏が立候補に意欲を示しています。

立民 岡田幹事長「総理経験者の立候補で厚み増した代表選に」

立憲民主党の岡田幹事長は、訪問先の中国・北京で記者団に対し、野田元総理大臣が立候補を表明したことについて「幹事長として自民党の総裁選挙に負けない中身のある代表選挙にする責任を負っているので、個々のことはコメントはしない。ただ、総理大臣を経験した人が立候補することで、より厚みを増した代表選挙になるのではないか。今のところ立候補を表明したのは2人だが、これから女性を含め、手を挙げる人が出てくることを期待したい」と述べました。