ことし6月、東京 千代田区の靖国神社の入り口にある石の柱に赤い塗料で英語で「トイレ」と落書きがされているのが見つかった事件で、警視庁は、中国籍の董光明容疑者ら2人を実行役とみて器物損壊と礼拝所不敬の疑いで指名手配しています。
董容疑者は、事件のあと、中国に帰国していましたが、東部・浙江省杭州市の警察はことし5月、インフルエンサーを脅して多額の金を振り込ませた恐喝事件に関わった疑いで取り調べを行っていると27日、発表しました。
中国のメディアは警察が董容疑者を拘束したと伝えています。
一方、中国の警察の発表では、靖国神社での事件については言及していません。
中国のメディアによりますと、董容疑者はインフルエンサーとして中国のSNSで動画などを投稿してきましたが、ことし1月には動画の内容について当局に通報が寄せられ、その後、複数のアカウントが閉鎖されたということです。
中国警察 靖国神社落書きの容疑者を別容疑で取り調べ
ことし6月、靖国神社の石の柱に落書きがされているのが見つかった事件で、警視庁が器物損壊などの疑いで指名手配している中国人の容疑者について中国の警察は、27日、別の容疑で取り調べを行っていると発表しました。
林官房長官「法律を踏まえ適切に対応」
林官房長官は記者会見で「わが国の刑罰法令に触れる行為で、国民感情からも受け入れられるものではない。中国政府に対し外交ルートを通じて懸念を表明するとともに、中国政府から中国国民に対し現地法令を順守し冷静な行動をとるよう注意喚起を要請してきた。今後のさらなる対応は現時点で予断を持って答えることは差し控えるが、関連の法律などを踏まえ適切に対応していく」と述べました。