バングラデシュ 抗議活動再び激しく“70人以上死亡” 現地報道

学生のデモ隊と警察の衝突が続き、先月、150人以上が死亡したとみられるバングラデシュでは、抗議活動が再び、激しくなっています。地元メディアなどは4日、70人以上が死亡したと伝えています。

バングラデシュでは先月、公務員採用の特別枠をめぐって反発する学生の大規模なデモが広がり、警察との衝突が続く中で150人以上が死亡したとみられています。

デモはいったん落ち着いたものの、ここ数日は再び抗議活動が激しくなっています。

4日は各地で激しい衝突が相次ぎ、地元メディアなどは、70人以上が死亡したと伝えています。

デモ隊には多くの野党支持者が加わっているとみられ、一部が暴徒化してバスを放火するなどの破壊行為も映像から確認できます。

一方、警察がデモ隊に催涙ガスやゴム弾を発射し、与党の支持者も武器をもってデモ隊と衝突していると伝えられています。

学生側は、警察が過剰な武力を行使し、学生を射殺するなど多くの犠牲者を出したとして、ハシナ首相を批判し、辞任を求めています。

これに対しハシナ首相は「いま破壊活動をしているのは学生ではない。テロリストだ」と強調し、治安対策として新たに無期限の外出禁止令を出すなど、強硬姿勢を崩していません。

学生のデモは1か月あまり前に始まりましたが、犠牲者が増え続けるなか、ハシナ首相に退陣を迫るほどの事態となり、混乱のさらなる拡大が懸念されています。