柔道 混合団体【NHKプラスで配信中】↓↓↓(2024年8月11日まで)

柔道 混合団体 日本が銀メダル 2大会連続 パリ五輪【詳しく】
パリオリンピックの柔道の競技最終日の3日、混合団体が行われ、日本は決勝で前回大会で敗れたフランスと対戦し、代表戦までもつれた末、3対4で敗れ、2大会連続の銀メダルとなりました。
記事後半では決勝のフランス戦を詳しく、お伝えしています。
【NHKプラスで配信中】柔道 混合団体

日本 決勝でフランスに敗れ2大会連続の銀メダル
柔道の混合団体は男女それぞれ3階級ずつ、あわせて6階級で試合を行い、先に4勝したチームが勝ちとなります。
前回の東京大会で銀メダルだった日本は、初戦の2回戦でスペインと対戦し、1人目の女子57キロ級では、阿部詩選手が試合終了間際に2つめの技ありを奪い、合わせ技一本で逆転勝ちしました。その後、6人目を終えて3対3で並んだため、抽せんで階級を選ぶ代表戦が行われ、女子70キロ級で高市未来選手が小外刈りで一本勝ちし、準々決勝に進みました。
▽セルビアとの準々決勝では、阿部一二三選手が合わせ技一本で勝つなど4対1で
▽ドイツとの準決勝はウルフアロン選手の一本勝ちなどで4対0で勝ち、決勝に進みました。

決勝は、前回大会の決勝で敗れたフランスと対戦し
▽1人目の男子90キロ級では個人戦で銀メダルを獲得した村尾三四郎選手が、銅メダリストのマキシメ ゴエル・ヌギャップ ハンボウ選手に延長戦に入った直後、内股で一本勝ちしました。
▽2人目の女子70キロを超えるクラスでは、高山莉加選手が個人戦の78キロを超えるクラスで銅メダルを獲得したロマンヌ・ディコ選手と対戦し、1分50秒すぎに大内刈りで技ありを奪うと、そのまま優勢勝ちし、2連勝としました。
▽3人目の男子90キロを超えるクラスでは斉藤立選手が今大会、個人種目で3個目となる金メダルを獲得したテディ・リネール選手と対戦し、延長戦の末、内股で一本負けし2対1となりました。
▽4人目の女子57キロ級では、個人戦の48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実選手が、2つ上の階級の銅メダリスト、サラ レオニー・シジク選手に得意のともえ投げを積極的にしかけ、開始から2分過ぎに、そのともえ投げで一本勝ちし、3対1としました。
▽金メダルまであと1勝として迎えた5人目の男子73キロ級では、今大会、66キロ級で連覇を果たした阿部一二三選手が、1つ上の階級の銀メダリスト、ジョアン ベンジャミン・ギャバ選手と対戦し、延長戦に入っても技をしかけ続けましたが、開始から8分50秒を過ぎたところで、すくい投げで一本を奪われ、3対2となりました。
▽6人目の女子70キロ級は高市未来選手が63キロ級で銅メダルを獲得したクラリス・アグベニュー選手に延長戦の末、外巻き込みで技ありを奪われて敗れ、3対3で並びました。

▽そして、抽せんによって階級を決める代表戦は男子90キロを超えるクラスが行われ、斉藤選手が開始6分過ぎにリネール選手に大内刈りで一本を奪われて敗れました。
この結果、日本は3対4でフランスに敗れ、2大会連続の銀メダルとなりました。

勝ったフランスはこの種目2連覇を果たしました。
銅メダルはブラジルと韓国がそれぞれ獲得しました。
《日本代表 談話》

斉藤立「顔向けできない」
男子90キロを超えるクラスで、3人目と代表戦ともに敗れた斉藤立選手は「代表戦でもう一度チャンスもらい、挽回するチャンスと思って挑んだので、本当に悔いが残る。きょう勝たないと、いつ勝つんだという場面で勝てなくて、顔向けできない」と悔しさをにじませました。
阿部一二三「いい流れをものにできず 申し訳ない」
5人目の男子73キロ級で勝てば金メダルという試合で延長の末、敗れた阿部一二三選手は「あそこで勝ちきらないと意味がない。本当に悔しい。みんながつないでくれたいいバトン、いい流れをものにできず、申し訳ない気持ちです」と涙を流しながら話しました。
また表彰式のあと「うれしい気持ちも悔しい気持ちも両方味わうことができて、何ものにもかえられないオリンピックになった。きょうの負けでみんながびっくりするぐらい強くなると思うので、もっともっと期待してほしい」と力強く話していました。
阿部詩「五輪の借りは五輪でしか返せない」
女子52キロ級では2回戦で敗退したものの、混合団体で日本の銀メダル獲得に貢献した妹の阿部詩選手は表彰式を終えて「チームのために、日本のためにという思いで準備していた。望んでいた結果で終わることができなかったが、それよりも大きなものを収穫できたと思う。オリンピックの借りはオリンピックでしか返せないと思うので、必ずリベンジしたい」とまっすぐ前を向いて話していました。
角田夏実「チームで戦うことでき いい大会に」
女子48キロ級の金メダルに続いて、混合団体で銀メダルを獲得した角田夏実選手は表彰式のあと「不安はあったが役割を果たしたくて、少しでもチームの力になりたいと思って戦った。チームとして一緒に最高の舞台で戦うことができて、すごくいい大会になった」と笑顔で振り返りました。
高山莉加「がむしゃらにポイントを取りに」
2人目の女子70キロを超えるクラスで優勢勝ちした高山莉加選手は「自分より強い相手だったので、がむしゃらにポイントを取りにいこうと思った。素根輝選手にアドバイスをもらって戦うことができたので感謝している」と話していました。
村尾三四郎「このメンバーと戦えたことを誇りに思う」
1人目の男子90キロ級で一本勝ちした村尾三四郎選手は、「先ぽうとして相手に飲まれることがないようにポイントを取って次につなげる役割は果たせた。日本を背負って、このメンバーと戦えたことを誇りに思う」とまっすぐ前を向いて話していました。
高市未来「たくさんの挑戦をすることができて幸せ」
柔道の混合団体で銀メダルを獲得した高市未来選手は表彰式のあと「本当にうれしい。長かったなという気持ちと、たくさんの挑戦をすることができて幸せだったなという気持ちでいっぱいです」と目に涙を浮かべながら話していました。
競り負けて雪辱ならず 三度目の正直へ新しいスタート

混合団体のフランスとの決勝。日本は階級が上の選手からも勝利をあげるなどフランスを追い詰めましたが、競り負けて東京大会の雪辱はなりませんでした。
日本が1勝したあとの決勝の2試合目は女子70キロを超えるクラス。ここにふだんは78キロ級の高山莉加選手が出場しました。本来であれば最重量級の素根輝選手が出場するはずのクラスですが、けがのため断念せざるを得なかったためです。高山選手は素根選手に「『あとは任せろって、結果はどうなるか分からないけど私が戦う』ということを伝えてきた」と腹を据えて78キロを超えるクラスで銅メダルを獲得したロマンヌ・ディコ選手との一戦に挑みました。ディコ選手に背中をつかまれてはおさえつけられたり振り回されたりする苦しい展開が続きましたが、2分近くが経った場面、「何もせずに負けるんだったら本当に一生後悔する。とりあえず足をかけてみようと思った」と繰り出した大内刈りが技ありとなりました。素根選手に誓ったことばに恥じない、まさに死力を尽くした戦いぶりでその後、2分8秒にわたってディコ選手の攻撃をしのぎきり殊勲とも言える白星をつかみ取りました。
そして、2対1とされたところで畳に上がったのが今大会48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実選手。相手は2つも階級が上の銅メダリストサラ レオニー・シジク選手です。「出られる準備はしておけと言われていたが、オーダーを提出するときに知った。ドキドキな感じで試合に出た」という角田選手ですが、シジク選手を相手にしても1週間前の48キロ級で見せた得意の「ともえ投げ」を徹底して繰り返しました。シジク選手も警戒していたように見えはじめのうちはこらえられましたがあきらめずに何度も仕掛けていくと、最後は踏ん張る相手を豪快に回転させて見事に一本。再びリードを広げました。
3対3でもつれたあとの代表戦は男子90キロを超えるクラスが選ばれ、斉藤選手とリネール選手が決勝で2回目の戦いに臨むことになりました。厳しい攻めをしのいでチャンスを探った斉藤選手、自分も指導2つを受けながらリネール選手にも同じく指導2つを受けさせともにあと1つで反則負けとなるところまでの接戦に引きずり込みました。しかし、6分すぎにリネール選手の大内刈りを決められ、日本のこの種目、初の金メダル獲得はなくなりました。
試合後は「本戦で負けて、代表戦で自分が選ばれてこれがチャンスだと思ったが後半だんだん自分の流れになってきたが、投げられてしまった」と悔しさをにじませました。追い詰めながらも最後はフランスの英雄に立ちはだかられたかたちにはなりましたが日本は、けがを抱えた選手が抜けた穴を全員でカバーする強さは見せました。
東京に続き、あと一歩届かなかった「金」。三度目の正直を果たすべくロサンゼルス大会に向け、選手たちは新しいスタートを切ることになります。

==決勝【詳しく】==
《決勝のメンバーは》
パリオリンピック、柔道の混合団体の決勝で金メダルをかけてフランスと対戦する日本のメンバーです。先に4勝したチームが金メダルを獲得します。
【1人目】
男子90キロ級は、この階級の銀メダリストの村尾三四郎選手で、この階級の銅メダリストのマキシメゴエル・ヌギャップハンボウ選手と対戦します。今大会個人戦の準決勝で対戦し村尾選手が勝っています。
【2人目】
女子70キロを超えるクラスは高山莉加選手で、78キロを超えるクラスで銅メダルを獲得したロマンヌ・ディコ選手と戦います。
【3人目】
男子90キロを超えるクラスは斉藤立選手で、相手は今大会で3個目の金メダルを獲得し、地元で絶大な人気を誇るテディ・リネール選手です。
【4人目】
女子57キロ級は、48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実選手で、57キロ級銅メダリストのサラレオニー・シジク選手と対戦します。
【5人目】
男子73キロ級は、今大会66キロ級で連覇を果たした阿部一二三選手で、73キロ級銀メダリストのジョアンベンジャミン・ギャバ選手と戦います。
【6人目】
女子70キロ級は高市未来選手で、相手は63キロ級で銅メダルを獲得したクラリス・アグベニュー選手です。
【1人目】日本 村尾三四郎が一本勝ち 日本1-0フランス

1人目の男子90キロ級で、この階級の銀メダリストの村尾三四郎選手がこの階級の銅メダリストのマキシメ ゴエル・ヌギャップ ハンボウ選手と対戦しました。
村尾選手は積極的に技をしかけ、延長戦に入った直後、内股で一本勝ちしました。これで日本は1勝0敗となりました。
この種目は、先に4勝したチームが勝ちとなります。
【2人目】高山莉加が優勢勝ち 日本2-0フランス

日本対フランスの決勝は、2人目の女子70キロを超えるクラスで、高山莉加選手がロマンヌ・ディコ選手と対戦しました。高山選手は個人戦では階級が上の相手に対し、試合開始1分52秒に大内刈りで技ありを奪って、そのまま優勢勝ちしました。
これで日本は2勝0敗となりました。
この種目は先に4勝したチームが勝ちとなります。
【3人目】斉藤立 リネールに敗戦 日本2-1フランス

3人目の男子90キロを超えるクラスで、斉藤立選手がテディ・リネール選手と対戦しました。リネール選手は今大会3個目の金メダルを獲得した地元で絶大な人気を誇る選手です。斉藤選手は攻めあぐねる展開が続いて試合は延長戦に入り、開始7分すぎに内股で一本負けしました。
これで日本は2勝1敗となりました。
この種目は、先に4勝したチームが勝ちとなります。
【4人目】角田夏実が一本勝ち 日本3-1フランス

日本対フランスの決勝は、4人目の女子57キロ級で、48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実選手が、この階級の銅メダリストのサラ レオニー・シジク選手と対戦しました。角田選手は階級が上の相手に積極的に技をしかけ、ともえ投げで一本勝ちしました。
これで日本は3勝1敗となりました。
この種目は、先に4勝したチームが勝ちとなります。
【5人目】阿部一二三が一本負け 日本3-2フランス

日本対フランスの決勝は5人目の男子73キロ級で、今大会66キロ級で連覇を果たした阿部一二三選手が、73キロ級の銀メダリスト、ジョアン ベンジャミン・ギャバ選手と対戦しました。阿部選手は延長戦の末、すくい投げで一本負けしました。
これで日本は3勝2敗となりました。
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【6人目】高市未来が延長で敗れる 日本3-3フランス

日本対フランスの決勝は6人目の女子70キロ級で高市未来選手とクラリス・アグベニュー選手が対戦しタカ市選手が延長戦の末、敗れました。6戦目で終えた時点で3対3と並んだため、抽せんによって階級を決めて対戦する代表戦が行われることになりました。
☆抽選方法は?ルーレットのような仕組み
柔道の混合団体は各チーム6人ずつで対戦し、3対3で並ぶと、抽せんで階級を選んで代表戦を行います。
IJF=国際柔道連盟によりますと、今大会の抽せんにはコンピューターの専用のソフトが使われていて自動で階級が選ばれるということです。また、このシステムはすでに国際大会では数年前から使われているということです。
- 注目
◆代表戦は男子90キロ超級に 斉藤×リネール
日本対フランスの決勝は3勝3敗で代表戦にもつれ込み、抽せんの結果、男子90キロを超えるクラスで斉藤立選手とテディ・リネール選手が対戦することになりました。代表戦は、技によるポイントを奪った時点で勝敗が決まるゴールデンスコア形式で行われます。
- 注目
【代表戦】斉藤がリネールに敗れ 日本は銀メダル

日本対フランスの決勝は、抽せんによって男子90キロを超えるクラスで代表戦が行われ、斉藤立選手がテディ・リネール選手と対戦しました。技によるポイントを奪った時点で勝敗が決まるゴールデンスコア形式で行われた試合で、斉藤選手はリネール選手に大内刈りを決められ、一本負けしました。
この結果、日本は2大会連続で銀メダルとなりました。
フランスは2大会連続の金メダルです。

==決勝までの勝ち上がり==
【準決勝】ドイツに勝利で決勝へ
柔道の混合団体の準決勝で日本はドイツと対戦し、4対0で勝って決勝に進みました。前回の東京大会で銀メダルの日本は、この種目初の金メダル獲得を目指します。
決勝はフランスと対戦することになりました。
【準々決勝】セルビアに勝利

パリオリンピック、柔道の混合団体の準々決勝で日本はセルビアと対戦し、4対1で勝って準決勝に進みました。
【初戦の2回戦】スペインに勝利

パリオリンピック、柔道の混合団体で日本は初戦となる2回戦でスペインと対戦し、3対3で抽せんによる代表戦にもつれ込み、その後の代表戦で女子70キロ級で高市未来選手が小外刈りで一本勝ちして準々決勝に進みました。
3対3で並ぶとルーレットのような画面で階級選択
柔道の混合団体は各チーム6人ずつで対戦し、3対3で並ぶと、抽せんで階級を選んで代表戦を行います。
IJF=国際柔道連盟によりますと、今大会の抽せんにはコンピューターの専用のソフトが使われていて自動で階級が選ばれるということです。また、このシステムはすでに国際大会では数年前から使われているということです。
3日は日本の初戦で抽せんが行われ、会場のシャンドマルス・アリーナのモニターでルーレットのような画面が映し出されて試合が行われる階級が決まると歓声が上がっていました。