バイデン大統領は先月開かれたトランプ前大統領とのテレビ討論会で、ことばに詰まる場面が目立つなど安定さを欠き、秋の大統領選挙に向けて与党・民主党の一部からも撤退を求める声が上がっています。
こうした中、バイデン大統領は5日、討論会以降、テレビ局では初めて、アメリカ・ABCテレビのインタビューに応じました。
この中でバイデン大統領は、討論会中、かぜをひいていたと説明するとともに「トランプ氏が私が質問に答えている時でさえ叫んでいて、それに気を取られた」と釈明しました。
そのうえでインタビュアーから「精神的にも肉体的にもあと4年間やっていけるのか」と問われたのに対し「そう思わなければ立候補しない」と述べて自身は健康だという認識を示しました。
そして経済成長などを大統領就任以降の実績として挙げたうえで「私以上に大統領になる資格があり、この選挙に勝てる人物はいない」と述べ大統領職を務められると強調しました。
アメリカメディアは今回のインタビューについて民主党内から「討論会よりは力強かった」という評価が出る一方、懸念を払拭(ふっしょく)するには至らなかったとも伝えていて、バイデン大統領が撤退を求める党内の声を抑え込めるのかが引き続き焦点です。
バイデン大統領「私以上に大統領になる資格がある人物いない」
アメリカのバイデン大統領は大統領選挙に向けたテレビ討論会以降、一部で撤退を求める声が上がる中初めてテレビ局のインタビューに応じ「私以上に大統領になる資格がある人物はいない」と述べて大統領職を務められると強調しました。
「日本の予算を増額させた」“自身の実績”として再び言及
バイデン大統領はアメリカ・ABCテレビのインタビューでこれまでの外交実績を列挙した際に、「私は日本の予算を増額させた男だ」と述べました。
バイデン大統領は去年6月にも、日本が防衛費を増額することを決めたことについて、みずからが日本を「説得した」などと発言していました。
その後、日本政府から「増額はわが国自身の判断によるものだ」などと説明を受け、発言を訂正した経緯があります。
今回、日本の予算の増額を自身の実績として再び言及したことで、バイデン大統領の認識が問われそうです。