アメリカ労働省が7日発表した先月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月と比べて27万2000人増加しました。
18万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大きく上回りました。
また、インフレに結びつくデータとして注目される労働者の平均時給は前の年の同じ月と比べて4.1%、前の月と比べて0.4%それぞれ増加し、いずれも市場予想を上回りました。
5月の米雇用統計 就業者数 前月より増加 市場予想大きく上回る
円相場に影響を及ぼすアメリカの先月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は前の月より27万2000人増加し、市場予想を大きく上回りました。インフレの要因となってきた人手不足など労働市場のひっ迫が続いていることが示された形です。
一方、失業率は前の月から0.1ポイント上昇して4.0%でした。
失業率が4%台となったのは2022年1月以来、2年4か月ぶりです。
アメリカではことし4月以降、インフレの鈍化傾向や経済の減速を示す経済指標も出ていましたが、今回の雇用統計では人手不足など労働市場のひっ迫が続いていることが示された形です。
FRB=連邦準備制度理事会は来週11日と12日、金融政策を決める会合を開きます。
パウエル議長が雇用情勢や今後の利下げの方針についてどう発言するかや会合の参加者が示すFRBの政策金利の見通しが注目されます。