シャープ 大阪 堺市でのテレビ向け大型液晶パネルの生産停止へ

「シャープ」は、大阪・堺市にある工場でのテレビ向けの大型液晶パネルの生産を停止する方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。会社では2期連続の赤字が見込まれていて、生産の停止に踏み切ることで業績の立て直しを急ぎたい考えです。

シャープは、2022年度の決算で2608億円の最終赤字となったのに続き、2023年度も100億円の最終赤字になるという見通しを示していて、不振が続く液晶パネル事業の立て直しが課題となっています。

こうした中、シャープは、大阪・堺市にある子会社、SDP=「堺ディスプレイプロダクト」の工場で手がけているテレビ向けの大型液晶パネルの生産をことし9月までに停止する方針を固めたことが関係者への取材で分かりました。

シャープでは、現在、テレビ向けの大型の液晶パネルの生産はSDPの工場でのみ行っていて、生産を停止すれば国内の拠点はなくなる見込みです。

テレビ向けの液晶パネルをめぐっては、中国や韓国のメーカーとの競争の激化や、コロナ禍での買い替え需要の一巡などを背景に市況の低迷が続いています。

シャープとしては赤字が続く液晶事業を縮小し業績の改善を急ぎたい考えで、新たに策定する中期経営計画にこうした方針を盛り込むことにしています。