アメリカの宇宙開発企業スペースXは将来、月や火星に飛行することも想定した大型宇宙船「スターシップ」の開発を進めています。
14日、この宇宙船が試験飛行のため、アメリカ南部テキサス州にある発射場から無人で打ち上げられました。
宇宙船は、ロケット部分を含むと高さがおよそ120メートルで、エンジンが点火されると、大きな音を立てながらゆっくりと上昇していきました。
そして打ち上げからおよそ3分後、宇宙船はロケットを切り離して、さらに高度を上げて飛行を続け、宇宙空間に到達しました。
しかし打ち上げからおよそ50分後、試験飛行の終盤で大気圏に再突入したあと、信号が途絶え、予定していたインド洋への着水はできませんでした。
宇宙船は途中で空中分解した可能性があるということで、スペースXは「宇宙船は失われた」としています。
スターシップの試験飛行は今回が3回目で、過去2回は打ち上げ後、早い段階で爆発したり信号が途絶えたりして、スペースXは得られたデータをもとに改良を重ねてきました。
スターシップはアメリカが中心となって進める国際月探査プロジェクト「アルテミス計画」で、宇宙飛行士が搭乗して月面に着陸することを想定して開発が進められています。
しかし、宇宙船の開発の遅れも指摘されていて、今後の開発がどのように進むかが焦点となります。
スペースXの大型宇宙船 試験飛行中に信号途絶える 空中分解か
アメリカの民間企業、スペースXが将来、月や火星に飛行することも想定して開発中の大型宇宙船が試験飛行のため、無人で打ち上げられました。宇宙船は試験飛行の終盤に信号が途絶え、予定していた海上への着水はできませんでした。