東京23区唯一の渓谷 等々力渓谷公園 樹木劣化で立ち入り禁止に

東京23区の唯一の渓谷として人気のある世田谷区の等々力渓谷公園が、樹木の劣化による伐採作業のため広いエリアの立ち入りが禁止されていることが、分かりました。世田谷区によりますと、伐採などの作業は数年かかる見通しで、園内の散策が再びできるようになる時期は未定だということです。

東京 世田谷区の等々力渓谷公園は、武蔵野台地の南端を川が浸食してできた渓谷で、長さおよそ1キロメートルの遊歩道があり、地元の人だけでなく、観光客にも人気となっています。

しかし、去年7月に、園内の遊歩道で長さ20メートルほどの倒木が見つかり、区がおよそ700本の樹木を調査した結果、50本余りで「ナラ枯れ」などが進み、伐採などの対応が必要になったということです。

区では園内の広いエリアの立ち入りを禁止して、伐採の作業を進めていますが、急斜面や急傾斜が多く、作業を終えるまでには、数年かかる見通しだということです。

区には、観光客などから、再開の問い合わせが相次いでいるということで、岸本隆公園緑地課長は「立ち入り禁止の解除までは全工程を含めると数年はかかる見込みです。利用する人が安全して楽しんでもらえるよう環境を整えたいと思います」と話していました。