高知「ゴトゴト石」を揺れ動かない状態に 大学生6人を略式起訴

崖から落ちそうで落ちないことで知られ、受験生などから人気を集めている、高知市の神社の岩「ゴトゴト石」を、工具で細工するなどして揺れ動かない状態にしたとして、大学生の男女6人が器物損壊の罪で略式起訴されました。

高知市土佐山地区の仁井田神社の境内にある高さ1メートル60センチほどの岩「ゴトゴト石」は、押すと「ゴトゴト」と音を立てて揺れるものの、崖から落ちそうで落ちないことから、受験生の験担ぎなどで人気を集めていました。

しかし去年11月、「ゴトゴト石」は何者かに故意にずらされ、揺れ動かない状態になっているのが見つかり、警察が捜査していました。

その後、20代の大学生の男女6人が関わった疑いがあることが分かり、警察が書類送検し、高知区検察庁は28日までに6人を器物損壊の罪で略式起訴しました。

起訴状によりますと、6人は去年11月26日の夜から翌日の夕方までの間に、「ゴトゴト石」を力任せに押したうえで、岩の底にのみなどの工具を突き立てたり丸太を挟み込んだりして、揺れ動かない状態にしたということです。

検察によりますと、6人は起訴された内容を認めているということです。

近くに住む男性「元の状態に戻したい」

「ゴトゴト石」が揺れ動かない状態にされたことについて、近くに住む50代の男性は、「地域で掃除をしたり、しめ縄を飾ったりしている大切なものです。今回のことには憤りを感じていますし、元の状態に戻したいです」と話していました。

高知市土佐山桑尾の佐藤嘉一地区長は「情けないという気持ちだが、ひとつの区切りとなったので、『ゴトゴト石』の復旧を進めていきたい」とコメントしています。