ロシア ICCに刑事手続き プーチン大統領に逮捕状への対抗か

ウクライナ情勢をめぐってICC=国際刑事裁判所がロシアのプーチン大統領に戦争犯罪の疑いで逮捕状を出したことについて、ロシアの連邦捜査委員会は「違法な手続きだ」として、ICCのカーン主任検察官や赤根智子裁判官などに対して刑事手続きを開始したと発表しました。
ロシアとして対抗措置を講じたものとみられます。

ICCは17日、ロシアが、ウクライナで占領した地域から子どもたちをロシア側に移送したことをめぐり、国際法上の戦争犯罪の疑いでプーチン大統領など2人に逮捕状を出しました。

これに対してロシアで重大事件を扱う連邦捜査委員会は20日声明を発表し、「違法な手続きだ」として、ICCのカーン主任検察官や赤根智子裁判官などあわせて4人に対して刑事手続きを開始したと明らかにしました。

連邦捜査委員会は声明の中で「国家元首は外国の司法権から絶対的な免責を享受している。ICCの行動は、国際関係を悪化させるために外国の元首を攻撃しようとしている」などと主張しています。

プーチン大統領に逮捕状が出されたことに対してロシア側はこれまでに「容認できない」などと強く反発していて、今回の発表は、ロシアとして対抗措置を講じたものとみられます。