“ウクライナ軍の攻撃受け軍人63人死亡” ロシア 異例の公表

ロシア国防省は、ロシアが支配しているウクライナ東部で、アメリカが供与した高機動ロケット砲システム=ハイマースによるウクライナ軍の攻撃を受け、軍人63人が死亡したと発表しました。ロシア国防省が一度に多くの人的被害が出たと発表するのは異例のことです。

ウクライナ東部のドンバス地域をめぐっては、ウクライナ軍とロシア軍による一進一退の攻防が続いています。

こうした中、ロシア国防省は、ドンバス地域の中心都市ドネツク近郊のマキイウカで、アメリカが供与した高機動ロケット砲システム=ハイマースによるウクライナ軍の攻撃を受け、軍人63人が死亡したと2日、発表しました。

ロシア国防省が一度に多くの人的被害が出たと発表するのは異例のことです。

ウクライナメディアやロシアの独立系メディアなどは、先月31日の夜、攻撃があり数百人が死傷したとしていて、ロシア側の発表よりもさらに多くの死傷者が出ている可能性もあります。

ウクライナ軍の参謀本部は2日、「ドネツク州のマキイウカで先月31日に最大10の敵の軍事的な設備を破壊し、損傷を与えた」と明らかにしています。

ゼレンスキー大統領 徹底抗戦を改めて強調

一方でゼレンスキー大統領は2日の演説で、「新年が始まってからまだ2日しかたっていないが、ウクライナ上空で撃墜されたイラン製の無人機はすでに80機を超えた」と主張しました。

そのうえで、「ロシアが無人機を使って長期にわたる攻撃を計画しているという情報がある」という見方を示し、徹底抗戦を続ける姿勢を改めて強調しました。