五輪ボランティア辞退を検討する医師も 医療現場の対応ひっ迫

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、東京オリンピックの競技会場で活動する予定だったボランティアの医師の中には、医療現場での患者の対応がひっ迫しているとして、辞退を検討する人も出ています。

東京 葛飾区の平成立石病院副院長の大桃丈知医師は、4日、東京 江東区の競技会場で、ボランティアとして大会関係者の救護などにあたる予定でした。

しかし、新型コロナウイルスの感染者が急増する中、勤務先の病院では連日、患者の治療などで対応に追われています。

大桃医師は、オリンピック会場での活動を辞退することを検討しているということです。

大桃医師は、「アスリートを応援する1人として開催を心待ちにしていたし、医療ボランティアとして協力したいと思っていた。しかし、医師としてやらなくてはならない事は目の前の救急医療やワクチン接種への対応で、自分が病院から離れることで現場に負担がかかるおそれがある」と話しています。

大会の組織委員会は、ボランティアの医師などが辞退した場合の対応について、「追加の人員確保は難しいため、現在いる医療スタッフの中で適切に運用していく」としています。