“3選挙 自民全敗” 首相「ただすべき点はしっかりただす」

菅政権にとって最初の国政選挙となった衆参3つの選挙で、自民党が候補者擁立を見送った選挙を含め全敗したことを受けて菅総理大臣は、国民の審判を謙虚に受け止め、ただすべき点はただしていくという考えを示しました。

菅政権にとって最初の国政選挙となった衆参3つの選挙は、いずれも野党候補が勝利し自民党は候補者擁立を見送った選挙を含め全敗しました。

これを受けて、菅総理大臣は26日午前、総理大臣官邸で記者団に対し「国民の皆さんの審判を謙虚に受け止めさらに分析し、ただすべき点はしっかり、ただしていきたい。そのうえで7月末を念頭に高齢者の希望する全員に2回目のワクチン接種を終えるように政府を挙げて取り組んでいきたい」と述べました。

また参議院広島選挙区の再選挙で、政治とカネをめぐる問題が争点となったことについて「いろんなご指摘をいただいている。そうしたことについては、自民党総裁として重く受け止めたい。その中で地域の状況を分析したうえで、ただすべき点はただしていきたい」と述べました。

そして、おととしの参議院選挙の前に自民党本部から河井案里氏側に1億5000万円が振り込まれたことについて、記者団が「買収資金にあてられたのではという指摘があるが、自民党総裁として改めて説明責任を果たす必要を感じているか」と質問したのに対し菅総理大臣は、「何回となく申し上げている。いま党内の書類は押収されている。党として、会計監査人がいるので、そうした中でしっかり判断していきたい」と述べました。

一方、今回の結果が衆議院の解散・総選挙の時期に与える影響について、「常日頃から申し上げているように、新型コロナウイルス対策を最優先で取り組んでいくという考え方に変わりはない」と述べ、早期の解散に慎重な姿勢を重ねて示しました。

自民 下村政調会長「非常に厳しい結果」

自民党の下村政務調査会長は、記者団に対し「非常に厳しい結果だった。ワクチンを含めた新型コロナウイルスへの対応などを、もっとしっかりやってほしいという思いでの投票行動だったと思う。国民の声を謙虚に受け止め、菅政権のもとで自民党が一体となって信頼が得られるようなコロナ対策や経済対策を行っていきたい」と述べました。

一方下村氏は、今回の結果が衆議院の解散時期の判断に与える影響について問われたのに対し「菅総理大臣が判断することだが、コロナ対策をしっかりやってもらいたいというのが国民の声だと思うし、菅総理大臣もそのように対処すると思う」と述べました。