フランスやスペインなど感染者再び増加 警戒強まる 新型コロナ

フランスやスペインなど感染者再び増加 警戒強まる 新型コロナ
ヨーロッパでは、フランスやスペインなどで新型コロナウイルスの感染者が再び増加していて、夏の観光シーズンを迎えるなか警戒が強まっています。
このうち、スペインでは北東部カタルーニャ州などを中心に感染が広がっていて28日も、新たな感染者の数が900人を超えました。

イギリス政府はスペインからの入国者に対して26日から2週間の隔離を再び義務づけたほか、ドイツもカタルーニャ州など一部の地域について、不要不急の渡航を避けるよう呼びかけています。

また、フランスでは先週、新たな感染者の数が1000人を超える日が2日連続し、28日の時点で追跡を行っている感染者の集団=クラスターは全国で135にのぼっています。

このほか、ドイツでも、24日に新たな感染者の数が800人を超えるなど、感染が拡大する傾向にあります。

感染症対策にあたるドイツ政府の研究機関のロタール・ウィーラー所長は28日、「強く懸念している。ウイルスの危険性が以前より軽く見られている」と述べ、人と距離をとったり、手を洗ったりするなどの感染対策を徹底するよう改めて呼びかけました。

ヨーロッパ各国では感染拡大で大きく観光業が落ち込んだだけに夏の観光シーズンへの期待は高く感染が再び広がることに警戒を強めています。

ジョンソン首相「感染広がらないよう迅速に行動」

イギリスのジョンソン首相は、28日、ヨーロッパでの感染が再び拡大しているとして、「海外から戻ってくる旅行客によって、感染が広がらないように迅速に行動するのがわれわれの仕事だ」と述べ、イギリスに入国する際、2週間の隔離を免除されている一部の国々について、措置を見直す可能性もあるという考えを示しました。

イギリスはスペインから入国する人たちに対して、2週間の隔離を再び義務づける措置を今月26日からとっていて一部のイギリスメディアは、ドイツやフランスについても今後の状況次第で同様の措置が課される可能性があると伝えています。