英博物館など 新型コロナで変わった社会伝える記録収集

英博物館など 新型コロナで変わった社会伝える記録収集
新型コロナウイルスによって大きく変わった社会の様子を記録し後世に伝えようと、イギリスやオーストリアの博物館では外出制限の下での生活を物語る写真や物品の収集が始まっています。
ヨーロッパでは、オーストリアの首都ウィーンにある博物館が、ことし3月から「コロナ時代」の日常生活を記録した写真の収集を始めていて、1000人以上の市民からこれまでに送られてきた写真の一部をホームページ上で公開しています。

この中には、マスクをミシンで手作りする様子やテレビ電話を通じて一緒に歌を歌う人たちの写真、それに人との間に一定の距離をとるために作った円形の道具を身につける人の写真などがあります。

また、イギリスのロンドン博物館も先月から新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた生活を物語る物品を募っています。

これまでに、外出自粛中に家で作った瓶詰のジャムや、医師や看護師などに拍手を送るキャンペーンで使う音が出る手作りの道具などが寄せられているということです。

ロンドン博物館では、感染症の歴史を伝える資料として、1892年に流行した感染症で亡くなった孫を悼んで、ビクトリア女王が着た黒いドレスなどを所蔵しています。

博物館は「新型コロナウイルスは世界中の人々の暮らしに前代未聞の影響を及ぼしている。この異常な時期を記録し、後世の人々に知ってもらいたい」としています。