米メディア「東京五輪の延期・中止を」主張相次ぐ

米メディア「東京五輪の延期・中止を」主張相次ぐ
新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、東京オリンピックについてアメリカの有力紙は、IOC=国際オリンピック委員会などは現実と向き合い、延期または中止すべきだと相次いで訴えています。
このうち『ワシントン・ポスト』は20日、宮城県で聖火の到着式が行われたことに触れ「世界中が歴史的なパンデミックになるおそれがある感染症と闘っているさなかに、オリンピックと日本の当局者たちがあたかも大会を予定どおり開けるかのようにふるまっているのは全く無責任だ」と指摘しました。

そのうえで「大会がウイルスの培養器となりさらなる拡散につながるおそれがある。現実を認めようとしないのは、金と名誉がかかっているからだ」と厳しく批判しました。

『USAトゥデー』は、ほとんどの選手が十分に練習できていない現状を紹介し、「選手たちは大会にただ参加するだけでなく、最高の状態で競技がしたいと願っているが、そのための時間はなくなってきている。あらゆるチャンスが与えられるべきだが、それが不可能だと分かったときは、誠実な対応を与えられるべきだ」と、アメリカのオリンピック・パラリンピック委員会がIOCに延期を働きかけるよう求めました。

また、『ニューヨーク・タイムズ』は18日、「中止せよ。オリンピックを」という見出しで専門家のコラムを掲載し、「新型コロナウイルスについてはまだ多くのことが分かっておらず、世界が不安定な中、オリンピックの開催に固執することは傲慢だ」として大会は中止されるべきだと主張しました。