「#KuToo」女性をひぼう中傷の県職員 減給の懲戒処分

ヒールのある靴の着用に異議を唱える「#KuToo」を拡散させる運動を行った女性に対し、SNSでひぼう中傷する内容を投稿したとして徳島県の職員が減給の懲戒処分を受けました。

処分を受けたのは県立海部病院の主任を務める37歳の男性職員です。

県によりますと、この職員は道路整備課に勤務していた4年前の令和2年2月、旧ツイッターで、職場や就職活動で女性がヒールのある靴の着用を強制されることに異議を唱え、「#KuToo」をネット上で拡散させた俳優の石川優実さんに対し、名誉毀損や侮辱にあたる内容を投稿したということです。

職員は旧ツイッター上で、「青識亜論」というアカウント名で活動し、石川さんから損害賠償を求める訴えを起こされ、東京地方裁判所から慰謝料など33万円の支払いを命じる判決を言い渡され、去年12月、東京高等裁判所で1審の判決を受け入れることで、和解が成立したということです。

県の聞き取りに対し、職員は「深く反省している」と話したということで、県は地方公務員の信用を失墜させる行為にあたるとして、この職員を減給2か月の懲戒処分にしました。

徳島県は「県民の信頼を損ね、深くおわびします」とコメントしています。

このほか県は、▽林業振興課の美馬達也係長(46)を、観光政策課に勤務していた当時、イベントで不適切な会計処理を行ったほかマネキンの代わりに成人用玩具を購入したことを巡り懲戒免職にしたほか、▽職業訓練を行う施設「中央テクノスクール」の36歳の主事を、決済ラインにある職員4人全員分の印鑑を購入して、支払い関係の書類10件に無断で押印して支払い事務を行ったとして減給の処分にしました。