米FBI、中国「非公式警察」を捜査 長官「常軌を逸している」主権侵害と指摘 日本でもJR秋葉原駅近くに拠点の存在が指摘
中国が、日本を含む30カ国に「非公式警察署」の拠点を設置していたとされる問題で、米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は、中国が米政府の同意なしにニューヨークで「警察拠点」を運営している疑いがあり捜査中だと議会で証言した。「主権侵害だ」と問題視している。
中国の「非公式警察署」は、スペインのNGOが9月に公表した報告書で明らかになった。
レイ氏は上院国土安全保障・政府活動委員会の17日の公聴会で、米側と調整がないまま警察拠点を置くのは「常軌を逸している」と非難。「放置しない」と述べ、捜査を進める考えを示した。
レイ氏は、中国が汚職摘発を名目として在米中国人を監視し抑圧する事件が起きていると説明。米司法省は10月、在米中国人を強制的に帰国させようとした中国人7人を連邦大陪審が起訴したと発表している。
在米中国大使館の報道官はロイター通信に対し、こうした拠点は在米中国人の免許更新手続きを支援するもので、警察関係者は派遣されていないと説明している。
日本でも、東京のJR秋葉原駅近くに拠点の存在が指摘されている。岸田文雄政権の断固たる姿勢が注目される。