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ロックバンド「X JAPAN」のリーダー・YOSHIKIさんが、読売新聞のインタビューに応じた。「AI(人工知能)によって別の誰かの声で歌えるようになったが、法整備がされていない」と述べ、著作権などを巡るルール作りを進める必要性を訴えた。
人間とAIが生み出す音楽の境目が曖昧となり、「選別が難しくなっている」と指摘した。生成AIに一言指示するだけで曲を作れる状況は「行き過ぎだ」と問題視し、指示した人が独自の作品と主張することに疑問を呈した。その上で、AIを巡って「著作権や肖像権などの法整備が進んでいない。どう考えてもテクノロジーのほうが早く進んでいる」と強調した。
AIの普及で誰でも音楽を作って世界中に配信できるようになり、ネット上に様々な音楽があふれたことでミュージシャンの収入が減ったと懸念を示した。「収入が期待できないとヒット曲を作りたいというインセンティブ(動機付け)が弱まる」と述べ、良質な作品を生み出せる環境作りが必要だと訴えた。インタビューは昨年12月5日、英ロンドンで行った。(ロサンゼルス支局 後藤香代)