紙一重の積み重ね

アラフォーのエンジニアがなれる最高の自分を目指して、学んだことをこつこつ情報発信するブログです。

7歳児を育てながら、2024年のエンジニアとしての成長を振り返る

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はじめに

この記事は、子育てエンジニアアドベントカレンダー2024の15日目の記事です。

adventar.org

子育てをしながらエンジニアとして働く方々に向けて、私の2024年の振り返りと学びを共有させていただきます。

私の家族構成

私たち家族は、私、妻、そして7歳になる息子の3人家族です。今年は息子が小学生になり、家族にとって大きな節目となった一年でした。

子育ての変化と気づき

成長する喜びと寂しさ

今年、息子は小学生になりました。送り迎えがほぼ不要になり、学童と習い事以外は自分で通えるようになりました。子どもの自立を喜ばしく思う一方で、少し寂しさも感じる今日この頃です。

しかし、息子は相変わらず甘えん坊で、毎日一緒にお風呂に入り、私が寝かしつけをしています。この時間は私にとって大切な癒しの時間であり、仕事の疲れを癒してくれる特別な時間です。ワークライフバランスの重要性を実感する瞬間でもあります。

学習への姿勢

息子は毎日コツコツと宿題に取り組み、ポピーも継続して学習しています。自主的に学習する姿勢が身についてきたことを、とても嬉しく思います。

www.popy.jp

創造性の開花

今年の息子の趣味や関心事は多岐にわたりました。

  • LaQへの大ハマリ。ほぼ1年作っていました。様々なおもちゃを自分で考えて作る創造性を見せてくれました
  • Scratchデビュー。作るのも遊ぶのも大好きで、プログラミング的思考が芽生えてきました
  • ほねほねザウルス、ガンプラ(BB戦士)。細かい作業も集中して取り組めるようになりました
  • 図書室での読書。知的好奇心が広がっています

息子は私のスマホのロックを自力で解除し、私の X のアカウントで音声入力をして、自分の作品を自力で写真を撮り、時にはスマホ画像をAI消しゴムで編集して、投稿しています。令和っ子おそるべし・・・。

深い思考と感受性

特に印象的だったのは、「にんげんが死んだら、こころはどうなるの?」という深い質問をされたことです。悩んだ末に「大好きだった人たちの心のなかに入るんだよ」と答えましたが、このような哲学的な対話ができるようになったことに、子どもの成長を強く感じました。

また、「ぼくは、めぐまれてるなあ~」という息子の独り言を聞いたときは、心が温かくなりました。これは、優しいおばあちゃんや親戚のおじさんが遊びに来てくれたことへの感謝の気持ちを表現したものでした。周りの愛情に気づける感受性の豊かさは、きっと将来の大きな財産になるはずです。

子育てを支える基盤づくり

体力づくりの重要性

「筋肉はすべてを解決する」という言葉通り、パーソナルジムでの2年間のトレーニングは大きな成果を上げました。70kgの重りでもスクワットができるようになり、息子の肩車も楽々、仕事中の腰痛も解消されました。体力は子育ての基盤だと実感しています。

キャリアの選択

管理職への昇進は、予想以上に子育てとの両立に効果的でした。確かに責任は増えましたが、時間の裁量が増えたことで、子どもの急な発熱や学校行事への対応がしやすくなりました。

エンジニアとしての成長

マネジメントスキルの向上

今年は以下の学びがありました。

  • 経営会議への参加による経営視点の獲得
  • 部門の予算管理、KPI(売上、粗利、事業利益)の週次測定
  • 戦略的な意思決定への参画

チームマネジメントの実践

異動してすぐ、チームにNotionを導入しました。以下、やったことことです。

  • 在宅と出社のハイブリッドチームに最適な、リアルタイムでの情報共有
  • 朝会での効率的な情報共有
  • スプリントボードによる週次の案件管理
  • GPKTを活用したメンバーの振り返り共有

個人的なタスク管理もNotionに移行し、Notionチャートを使って工数管理も効率化できました。以前のOutlook + VBAによる管理と比べて格段に効率が上がりました。

生成AIとの出会い

昨年はChatGPTを使っていましたが、今年は特にClaudeを多く使った一年でした。生成AIの進化は凄まじく、仕事の進め方を大きく変えました。

  • 新サービスのモックアップを2時間で作成(Tailwind CSS + JavaScript)
  • 構成図や処理フローの作成
  • 問題解決のための思考整理
  • 数値の差分チェック
  • 目標設定の壁打ち相手
  • 資格試験の疑問点の相談・図解・図式化

仕事と育児を両立するために、とにかく短時間で集中して結果を出すために、生成AIの活用は必須だと感じます。 資格試験の取得にも有効でした。

AWS・AI領域での挑戦

  • AWS GenUの構築(AWS CDK初挑戦)
  • AWS SSOを活用したマルチアカウント管理の実践
  • AWS Bedrockへの取り組み
  • G検定取得(1ヶ月の集中学習)
  • AWS Professional資格の再取得(Solution Architect Professional、DevOps Professional)

コミュニティ活動

  • 社内MeetUPの6周年達成(発起人として継続開催)
  • ML@Loft、DevelopersSummitへのオフライン参加
  • AWS AI Day、AI EXPOへの参加
  • AIエージェントへの関心の高まり(2025年に向けた注目技術)

最近、職場もコミュニティの1つと感じるようになりました。フルリモートワークも魅力的ですが、個人的には職場で集まって働くのも好きです。テキストベースのコミュニケーションは、感情が伝わらず、受けての受け止め方次第であり、相手がなぜその発言をしているのか?が読み取れず、もやもやすることがあります。直接話せばそういうロスも無いので、リモートと出社は半々くらいが個人的にはちょうどいいです。

読書から得た学び

世界一流エンジニアの思考法から

牛尾剛さんの「世界一流エンジニアの思考法」を読み、特に「技術は地味な積み重ねにこそ真価が宿る。王道を愚直に実行し、ゆっくりと基礎を理解しよう」という言葉に勇気づけられました。この言葉は、マネジメント業務に追われる中でも技術力を維持していきたいという私の思いと深く共鳴しています。

ドラッカーの「マネジメント」から

マネジメントは単なる管理手法ではありません。第一次世界大戦から第二次世界大戦の時代を経て、経済至上主義でも全体主義でもない、人々の幸せを追求するための思想として生まれたことを学びました。これにより、部下の幸せを考えることが自分自身の成長にもつながるという気づきを得ました。

フランクルの「夜と霧」から

人生観を大きく揺さぶられた本です。「自分の欲望・願望中心の生き方ではなく、人生からの呼びかけに応えていく生き方」という教えは、私の母の言葉を思い出させました。「私はあなたがいてくれるから母親業をやらせてもらっている」という母の言葉のように、人は誰かとの繋がりによって生きる力を得ているのだと実感しています。

ブッダの「真理のことば」から

「諸行無常」の教え、すべては移り変わっていくという真理は、現代の私たちの生活にも深く響きます。後厄の年齢という私にとって、仕事も家庭も大変な状況でしたが、2500年前のこの古くて新しい知恵に支えられた一年でした。

現在の課題

コーディングスキルの維持

今年は完全にマネジメント業務にシフトしたため、Productionコードを直接書く機会が激減しました。技術の進化は日進月歩で、特にAI関連の技術は急速に発展しています。マネージャーとしての役割を果たしながら、いかにして技術力を維持・向上させていくかが大きな課題です。

交渉力の向上

新しい部署への異動や、AIプロジェクトの立ち上げに伴い、社内外の様々なステークホルダーと協業する機会が増えました。しかし、戦略的な交渉の経験が不足していることを実感しています。現在は「戦略的交渉入門」を読んで学んでいますが、理論を実践に移すためにはまだまだ経験を積む必要があると感じています。

技術と管理のバランス

エンジニアとしての技術力を維持しながら、マネジメント業務も行うという両立の難しさを日々感じています。特に、チームメンバーの技術的な相談に対して、より深い知見を持って応えられるようになりたいと考えています。

2025年への展望

これらの課題を踏まえ、来年は以下の目標に取り組みたいと考えています。特に、AWS+マネジメント+AIの3つの柱を立てて、自分のキャリアの強みとしていきたいと考えています。

技術力の維持・向上

  • メンバーの GitHub プルリクエストレビューをサブで見る。コードを読む。
  • 昼休みを使った技術検証(AIエージェント作成)
  • Kaggle チュートリアルをやる

交渉力の強化

  • 「戦略的交渉入門」での学びを実践
  • 交渉プロセスの型作り

AIエージェント開発への挑戦

  • プロトタイプの作成と実証実験の実施
  • チーム内での知見共有と育成

コミュニティ活動の活性化

  • 社内外の技術コミュニティへの定期的な参加
  • 登壇機会の創出

資格取得による知識の体系化

  • AWS AI系資格の取得
  • マネジメント検定の取得

おわりに

子育てとエンジニアとしてのキャリアは、時に両立が難しいと感じることもありますが、互いに良い影響を与え合う関係でもあります。子どもの成長に寄り添いながら、自身も成長を続けていく。そんな2024年でした。

読者の皆様も、それぞれの立場で様々な挑戦をされていることと思います。この記事が、少しでも皆様の参考になれば幸いです。2025年も、仕事と育児の両立を楽しみながら、新たな挑戦を続けていきたいと思います。