解職請求とは？ わかりやすく解説

この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。

リコールとは、有権者が公職や役員の解職を求めることができる制度である。解職請求権ともいう。

地方自治法では第76条から第88条まで及び第296条で定められた直接請求制度の一つである。

都道府県知事・市町村長の解職

選挙権のあるもの（有権者）の3分の1以上（有権者総数が40万人を超えるときは、40万を超える数の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上、80万を超えるときは、80万を超える数の8分の1と40万の2分の1を合計した数以上）の署名を集めて選挙管理委員会に請求できる（地方自治法第81条第1項）^{[注 1]}。

例：（有権者数－80万）×1/8＋40万×1/6＋40万×1/3^[1]

署名募集期間は都道府県及び政令都市の場合2か月、その他の市町村の場合は1か月に限られる（地方自治法施行令第92条第3項)。

請求が有効であれば、請求から60日以内に住民投票が行われる（地方自治法第81条第2項）。投票の告示は、都道府県知事については少なくとも投票日の30日前に、市町村長については少なくとも投票日の20日前にしなければならない（地方自治法施行令第116条の2）。

解職投票において有効投票総数の過半数が賛成すれば、その首長（都道府県知事・市町村長）は失職する（地方自治法第83条）。ただし、投票前に対象の首長が職を失い又は死亡した場合は解職投票を行わない（地方自治法施行令第116条の2）。

その首長の選挙から1年間（無投票当選を除く）又は解職投票日から1年間は解職請求をすることができない（地方自治法第84条）。

地方議会の解散

有権者の3分の1以上（40万を超えるときは、40万を超える数の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上、80万を超えるときは、80万を超える数の8分の1と40万の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上）の署名を集めて選挙管理委員会に請求できる（地方自治法第76条第1項）。^{[注 1]}

請求が有効であれば、請求から60日以内に住民投票が行われる（地方自治法第76条第3項及び地方自治体施行令第100条の2条）。投票の告示は、都道府県議会については少なくとも投票日の30日前に、市町村議会については少なくとも投票日の20日前にしなければならない（地方自治法施行令第100条の2条）。

投票において有効投票総数の過半数が賛成すれば、解散となる（地方自治法第78条）。ただし、投票前に議員が全て欠けた場合は投票を行わない（地方自治法施行令第102条）。

その議会の議員選挙から1年間又は解散投票日から1年間は解散請求をすることができない（地方自治法第79条）。

財産区の議会も解散請求の対象となっている（地方自治法第296条第3項）。

地方議員の解職

対象の議員の選挙区の有権者（選挙区が無い場合は地方自治体の全有権者）の3分の1以上（40万を超えるときは、40万を超える数の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上、80万を超えるときは、80万を超える数の8分の1と40万の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上）の署名を集めると、選挙管理委員会に請求できる（地方自治法第80条第1項）。^{[注 1]}

請求が有効であれば、請求から60日以内にその選挙区（選挙区が無い場合は全域）において住民投票が行われる（地方自治法第80条第3項及び地方自治法施行令第113条）。投票の告示は、都道府県議会議員については少なくとも投票日の30日前に、市町村議会議員については少なくとも投票日の20日前にしなければならない（地方自治法施行令第113条の2）。

解職投票において有効投票総数の過半数が賛成すれば、その議員は失職する（地方自治法第83条）。ただし、投票前に対象の議員が職を失い又は死亡した場合は投票を行わない（地方自治法施行令第112条）。

その議員に関して選挙から1年間（無投票当選を除く）又は解職投票日から1年間は解職請求をすることができない（地方自治法第84条）。

財産区の議員も解職請求の対象となっている（地方自治法第296条第3項）。

地方役員の解職

有権者の3分の1以上（40万を超えるときは、40万を超える数の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上、80万を超えるときは、80万を超える数の8分の1と40万の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上）の署名を集めると、副知事・副市町村長、選挙管理委員、監査委員、公安委員会委員、総合区長の解職を都道府県知事・市町村長に請求できる（地方自治法第86条）^{[注 1]}。

請求が有効であれば、首長が議会に付議し、議員の3分の2以上が出席し、その4分の3以上の多数による同意があれば職を失う（地方自治法第87条第1項）。

副知事・副市町村長の解職の請求は、就任から1年間及び解職請求に基づく地方議会の解職採決日から1年間はすることができない（地方自治法第88条第1項）。

選挙管理委員・監査委員・公安委員会委員の解職の請求は、就任から6ヶ月間及び地方議会の解職採決日から6ヶ月間はすることができない（地方自治法第88条第2項）。

罰則

上述の場合のいずれにおいても、威力を用いて署名に対する妨害行為を行った者や、署名において不正な行為を行った者については、地方自治法第74条の4条を準用し罰則が下される（地方自治法第76条第4項、第80条第4項、第81条第2項及び第86条第4項）。

地方自治法の施行から2021年（令和3年）3月末までの間に、必要な署名数を集めて本請求に至ったのは、長の解職が193件、議員の解職が101件、議会の解散が193件である ^[2]。創設期から1960年（昭和35年）までの期間で大半を占め、その理由として、新設中学の設置や、自治体警察の存廃、昭和の大合併等によるものとされている^[2]。その後は、解職、解散とも平成の大合併に伴うものが多い。

1947年（昭和22年）5月3日から1950年（昭和25年）5月14日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は75件、議員の解職請求は18件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
1948年5月14日	渡辺真之丞	茨城県猿島郡幸島村長[4]	成立
1948年5月24日	秋山金四郎	山梨県北巨摩郡旭村長[4]	不成立
1948年6月30日	岡部文治	福島県安積郡大槻町長[4]		賛成多数・仙台高裁係属中[4]
1948年6月30日	藤国治太郎	山口県玖珂郡高森町長[4]	不成立
1948年6月30日[5]	田上政行[5]	熊本県阿蘇郡柏村[5]長[4]	成立
1948年7月1日	渡辺貞次郎	福島県南会津郡伊北村長[4]	不成立
1948年7月14日	安村正人	山口県萩市長[4]	不成立
1948年7月20日	加藤喜久雄	埼玉県南埼玉郡柏間村[注 2]長[4]	成立
1948年7月25日	真野万穰	北海道二海郡八雲町長[4]	不成立
1948年8月1日	許斐親三郎	福岡県田川郡糸田町長[4]		賛成多数・裁決（投票無視）[4]
1948年8月25日	西真一	岡山県上房郡高梁町長[4]		執行停止仮処分[4]
1948年9月4日	丸岡久三郎	北海道雨竜郡妹背牛町長[4]	不成立
1948年9月9日	平川賢治	埼玉県南埼玉郡三箇村長[4]	成立
1948年9月10日	佐藤吉郎	福島県耶麻郡豊川村長[4]	成立
1948年9月17日	安藤弘	熊本県球磨郡黒肥地村長[4]	成立
1948年9月19日	渡辺清吾	福岡県田川郡猪位金村長[4]	不成立
1948年9月24日	安井仲右衛門	福井県丹生郡糸生村長[4]		辞職[4]
1948年9月26日	酒井沢喜	大分県直入郡竹田町長[4]	不成立
1948年10月2日	菅原源太郎	宮城県加美郡色麻村長[4]	不成立
1948年10月18日	寺田齊	長崎県下県郡厳原町長[4]	成立	下記の同町議会解散請求とのダブルリコールの成立。
1948年10月20日	鶴岡一雄	熊本県球磨郡木上村[5]長[4]	成立
1948年10月30日	山口知行	茨城県新治郡下大津村長[4]	成立
1948年11月2日	中田重稲	高知県吾川郡伊野町長[4]	成立
1948年11月7日	伊藤孫一	秋田県仙北郡横沢村長[4]	不成立
1948年11月16日	本田修	大分県直入郡萩村長[4]	成立
1948年11月21日	小池宗次郎	茨城県猿島郡古河町長[4]	不成立
1948年12月5日	伊藤一	愛媛県新居郡大保木村長[4]	不成立
1948年12月21日	岩谷勇八	秋田県北秋田郡綴子村長[4]		賛成多数・仙台高裁係属中[4]
1949年1月12日	逆井信	茨城県猿島郡逆井山村長[4]	成立
1949年1月24日	粥川茂	岐阜県加茂郡富岡村長[4]	不成立
1949年2月15日	小山四三	長野県北佐久郡北御牧村長[4]	成立
1949年2月16日	稲田彪	茨城県久慈郡機初村長[4]	不成立
1949年4月4日	山田信春	鳥取県東伯郡舎人村長[4]		辞職[4]
1949年4月27日	五十嵐五郎右衛門	福井県坂井郡木部村長[4]	不成立
1949年5月2日	尾形甚治	宮城県栗原郡築館町長[4]		賛成多数・仙台高裁係属中[4]
1949年5月8日	西野仁兵衛	茨城県那珂郡那珂湊町長[4]	成立
1949年5月14日	酒井貞次郎	茨城県猿島郡幸島村長[4]	成立
1949年5月21日	渡辺八三郎	千葉県匝瑳郡栄村長[4]	不成立
1949年5月31日	民田梅一	長崎県南松浦郡北魚目村長[4]
1949年6月4日		熊本県玉名郡坂下村長[5]	不成立
1949年6月21日	中谷孫八郎	青森県北津軽郡飯詰村長[4]	成立
1949年7月30日	森山岩夫	山口県熊毛郡田布施町長[4]	不成立
1949年9月25日	八代智蔵	大阪府守口市長[4]	成立	市長に対する初のリコール成立。
1949年10月9日	麻生寛道	宮城県刈田郡白石町長[4]
1949年10月14日	相良義武	大分県下毛郡下郷村長[4]	成立
1950年1月15日	日吉宗能	石川県鳳至郡穴水町長	成立

1950年（昭和25年）5月15日から1960年（昭和35年）5月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は52件、議員の解職請求は24件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
1951年1月15日	高橋末治	岩手県胆沢郡永岡村長[6]	不成立
1951年2月8日	中村浩	長野県埴科郡五加村長[6]	成立
1951年3月14日	菅野栄峰	岩手県江刺郡玉里村長[6]	成立
1951年4月10日	柳ヶ水槌太郎	鹿児島県出水郡江内村長[6]	成立
1951年9月19日	竹本武	鳥取県気高郡宝木村長[6]	成立
1951年11月27日	佐藤一也	茨城県稲敷郡源清田村長[6]		期日告示後辞職[6]
1951年12月16日	石田鉄蔵	神奈川県足柄上郡南足柄町長[6]	成立
1952年4月10日	小沢正人	長野県東筑摩郡塩尻町長[7]	不成立
1952年4月12日	嶋本喜一	和歌山県西牟婁郡串本町長[7]	成立
1952年7月16日	木村真	茨城県那珂郡山方町長[7]	成立
1952年11月4日	荒木武熊	鹿児島県熊毛郡上屋久村長[7]	成立
1952年11月28日	早坂亀太郎	宮城県加美郡色麻村長[7]	成立
1952年12月18日	瀧澤弘毅	新潟県古志郡北谷村長[7]	成立
1952年12月21日	玉田尾治	青森県中津軽郡駒越村長[7]	不成立
1953年1月13日		島根県邇摩郡大森町長[7]	成立
1953年2月20日	田中伝七	新潟県北蒲原郡佐々木村長[7]	成立
1953年3月26日	京谷仁左衛門	秋田県南秋田郡天王町長[7]	成立
1953年4月30日	佐藤健造	東京都渋谷区長[7]	成立
1953年7月19日		大分県南海部郡下堅田村長[7]	不成立
1953年9月10日	黒田義夫	岡山県久米郡久米村長[7]	成立
1953年10月27日	布施川雄次	群馬県多野郡吉井町長[7]	不成立
1953年12月17日		山口県阿武郡須佐町長[7]	成立
1953年12月23日		長崎県南松浦郡日島村長[7]	成立
1954年3月15日	両坂清五郎	北海道太櫓郡太櫓村長[7]	成立
1954年3月16日	中野渡惣一	青森県上北郡大深内村長[7]	不成立
1954年5月12日	菅原利夫	岡山県御津郡建部町長[7]	成立
1954年12月7日	寺崎真円	山形県北村山郡大高根村長[7]	不成立
1956年2月10日	水口与三左衛門	京都府中郡五十河村長[7]	不成立
1956年9月30日	菊池豊	茨城県下館市長[8]	成立	その後下館市議2期。
1956年10月22日		奈良県添上郡大柳生村長[8]	成立
1956年11月12日	吉田敬一	岩手県紫波郡都南村長[8]	不成立
1956年11月18日	菅原惟一郎	岩手県東磐井郡室根村長[8]	成立
1956年11月26日		熊本県上益城郡河原村長[8]	不成立
1957年1月27日	山下誠一	山口県萩市長[8]	不成立
1957年6月11日	村田喜一	新潟県北蒲原郡佐々木村長[8]	不成立
	横瀬花兄七	茨城県下妻市長[8]	不成立
1957年7月28日	有吉豊	徳島県那賀郡羽ノ浦町長[8]	不成立
1958年7月22日	林田実昇	長崎県南高来郡有家町長[8]	成立
1959年2月7日	山西きよ	茨城県東茨城郡小川町長[8]	成立	下記の同町議会解散請求とのダブルリコールの成立。 出直し選挙に立候補するも落選。
1959年4月17日	蔵本恒之	岡山県小田郡北川村長[8]	不成立
1959年4月19日		長野県下伊那郡平谷村長[8]	不成立
1959年5月23日	佐々木正身	東京都青ヶ島村長[8]	成立
1959年7月12日	山田悦美	長崎県南松浦郡富江町長[8]	不成立
	根本馨	茨城県猿島郡猿島町長[8]	不成立
1960年6月8日	加藤武雄	宮城県栗原郡若柳町長[8]	成立

1960年（昭和35年）6月1日から1970年（昭和45年）3月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は8件、議員の解職請求は11件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
1960年9月18日		大阪府北河内郡四條畷町長[9]	成立
1961年4月9日	高橋万作	栃木県芳賀郡市貝村長[9]	不成立
		兵庫県津名郡淡路町長[9]		1961年4月7日請求受理[9]
	石崎克平	秋田県仙北郡太田村長[9]		1961年9月1日請求受理[9]
1962年7月29日		兵庫県三原郡三原町長[9]
	麓勇吉	秋田県北秋田郡比内町[注 3]長		1962年5月16日請求受理[9]
1962年9月14日	池上春雄	熊本県玉名郡三加和村長[9]	不成立
1964年2月20日	倉持義之	茨城県猿島郡猿島町長[10]	不成立
1964年8月28日	坂田勝喜	熊本県八代郡千丁村長[10]	成立
1965年2月10日	石崎克平	秋田県仙北郡太田村長[10]	不成立
1968年5月15日	鈴木重夫	千葉県山武郡山武町長[10]	成立

1970年（昭和45年）4月1日から1980年（昭和55年）3月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は8件、議員の解職請求は7件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
1970年7月29日	斗賀重太郎	青森県上北郡東北町長[11]	不成立
1970年8月2日	神田喜一郎	鹿児島県大島郡天城町長[11]	不成立
1971年6月20日	薄井与兵衛	茨城県那珂湊市長[11]	成立	出直し選挙に立候補せず。
1972年12月24日	荻原麟次郎	秋田県秋田市長[11]	成立	県庁所在地では初。出直し選挙に立候補せず。
1973年6月4日	寺下力三郎	青森県上北郡六ヶ所村長[11]	不成立	「むつ小川原開発」[11]問題。
1977年3月27日	北原義正	熊本県玉名郡南関町長[12]	不成立
1978年3月5日	山本清吉	長崎県下県郡美津島町長[12]	成立
1978年3月26日	主藤孝	長崎県下県郡厳原町長[12]	成立

1980年（昭和55年）4月1日から1989年（平成01年）3月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は16件、議員の解職請求は13件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
1980年10月26日	吉田良治	宮崎県児湯郡新富町長[13]	不成立
1981年1月18日	村崎年幸	熊本県八代郡東陽村長[13]	成立
1981年3月8日	藤戸進	高知県高岡郡窪川町長[13]	成立
1981年12月20日	浜崎昌弘	熊本県天草郡苓北町長[13]	不成立
1982年11月28日	山本武夫	奈良県北葛城郡香芝町長[13]	不成立
1983年3月20日	植松義忠	静岡県富士宮市長[13]	成立	下記の同市議会解散請求とのダブルリコールの成立。 直後の統一地方選で行われた出直し市長選で落選。 1987年市長選にも敗れる[14]。
1983年10月23日	佐野小太郎	宮城県黒川郡大衡村長[13]	不成立
1984年10月14日	森川繁喜	広島県竹原市長[15]	不成立	建設工事に関連する不祥事[15]。
1985年1月13日	吉野都美男	埼玉県北埼玉郡南河原村長[15]	成立	業務上横領及び背任罪により逮捕起訴されたことによる[15]。 同一人物による1回目のリコール。
1985年2月17日	新開義喜	福岡県山門郡三橋町長[15]	成立	合併問題[15]。
1985年8月25日	三浦寅三	山梨県南都留郡足和田村長[15]	不成立	長期総合計画に反する施策を実行しようとしたことによる[15]。
1986年3月23日	富野暉一郎[16]	神奈川県逗子市長[15]	不成立	池子米軍住宅建設問題[15]。
1987年4月26日	吉田泰一郎	奈良県大和郡山市長[15]	不成立
1989年3月19日	中村太郎	大分県別府市長[17]	不成立	不詳
1989年4月29日	森田稔夫	青森県五所川原市長[17]	成立

1989年（平成01年）4月1日から1999年（平成11年）3月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は4件、議員の解職請求は12件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
1991年8月4日	吉元実	福岡県築上郡築城町長[17]	成立
1993年6月12日[注 4]	中村勝人	山口県宇部市長		本請求成立後辞職[14]。 出直し選挙に立候補せず引退[14]。
1993年11月4日	高松隆三	青森県北津軽郡市浦村長[18]	不成立
1999年1月31日	吉野都美男	埼玉県北埼玉郡南河原村長[19]	成立	同一人物による2回目のリコール。

1999年（平成11年）4月1日から2009年（平成21年）3月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は23件、議員の解職請求は14件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
2003年2月16日	関口隆正	群馬県勢多郡富士見村長[20]	成立	出直し選挙に立候補するも落選。
2003年3月9日	大野和三郎	滋賀県犬上郡豊郷町長[20]	成立	出直し選挙で当選。
2003年8月31日	北村正二	滋賀県滋賀郡志賀町長[21]	成立
2004年1月11日	徳永繁富	長崎県西彼杵郡香焼町長[注 5]	成立	出直し選挙で当選。
2004年8月29日	辻嘉右エ門	福井県鯖江市長[21]	成立	出直し選挙に立候補するも落選[14]。
2004年9月19日	大久保司	茨城県結城郡八千代町長[21]	不成立	不詳
2004年10月31日	倉田定宣	香川県三豊郡三野町長[21]	成立	次の選挙で敗れる。
2004年11月21日	河野敏郎	静岡県榛原郡川根町長[21]	成立	不詳
2004年12月5日	箱山好猷	長野県小県郡真田町長[21]	不成立	市町村合併の是非を問う解職請求がなされ、反対多数で否決[22]。 真田町は2006年に上田市・丸子町・武石村と合併。
2004年12月26日	加藤新吉	青森県南津軽郡浪岡町長[21]	成立	不詳
2005年1月23日	尾崎忠信	岡山県和気郡佐伯町長[21]	成立	下記の同町議会解散請求とのダブルリコールの成立。
2005年1月23日	岡本研一	佐賀県東松浦郡七山村長[21]	成立
2005年1月30日	庄司忠夫	千葉県安房郡和田町議会議員	成立	不詳
2005年4月10日	野髙貴雄	茨城県稲敷郡河内町長[21]	成立	出直し選挙で当選。
2005年8月21日	辻本仁至	和歌山県伊都郡高野口町長[21]	不成立
2005年8月21日	浜川健	沖縄県宮古郡伊良部町長[21]	不成立
2005年10月30日	飯塚富雄	茨城県結城郡石下町長[21]	不成立
2006年1月29日	中尾嘉伸	岡山県津山市長[21]	成立	次の選挙で敗れる[14][23][24]。
2006年2月19日	小林正明	神奈川県津久井郡城山町長[21]	成立	相模原市との合併問題 次の選挙に立候補せず。 後に相模原市議会議員に立候補し当選。
2006年7月23日	岡武男	愛媛県北宇和郡松野町長[21]	不成立
2008年3月23日	松尾國玄	徳島県板野郡上板町長[21]	成立	し尿処理問題[25]。
2009年3月29日	岡野俊昭	千葉県銚子市長[26]	成立	市立病院の休止[25]。 次の選挙で敗れる[14]。

2009年（平成21年）4月1日から2018年（平成30年）3月31日までの期間に、本請求に至った長の解職請求は7件、議員の解職請求は1件である^[3]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
2009年8月9日	谷育造	栃木県下都賀郡岩舟町長[26]	成立	市町村合併[25]。 次の選挙に立候補せず[27]。 後に岩舟町議会議員、栃木市議会議員に立候補し当選。
2009年8月23日	津村孝司	滋賀県蒲生郡安土町長[26]	成立	市町村合併[25]。
2009年12月27日	小川利彦	千葉県印旛郡本埜村[注 6]長[26]	成立	市町村合併[25]。
2010年12月5日	竹原信一	鹿児島県阿久根市長[26]	成立	市政の混乱[25]。 次の選挙で敗れる（2011年阿久根市長選挙）。 2015年・2019年の同市長選にも敗れる[14]。
2012年3月18日	佐藤公敏	静岡県榛原郡川根本町長[26]	不成立	情報通信整備事業[25]。 次の選挙で敗れる。
2012年10月21日	石田寿一	山梨県南都留郡西桂町長[28]	成立	公職選挙法違反疑い[25]。 下記の同町議会解散請求とのダブルリコールの成立。
2013年2月3日	正木篤	広島県議会議員	成立	無免許運転による有罪判決[25]。 都道府県議会議員に対してリコールが成立した初の事例[29]。
2017年10月8日	相馬宏行	静岡県賀茂郡河津町長	成立	複合施設の建設[25]。 次の選挙で敗れる[30][31][32]。

住民投票日	氏名	役職	結果	備考
2020年12月6日	新井祥子	群馬県吾妻郡草津町議会議員	成立	議員の言動[25]。失職のまま[33]。
2023年9月24日	松本一彦	神奈川県足柄下郡真鶴町長	成立	選挙人名簿の不正利用、町政の混乱[34]。 次の選挙に立候補せず。
2025年3月23日	馬場高志	福岡県三潴郡大木町議会議員	成立	酒気帯び運転による罰金刑を受けての辞職勧告決議を拒否[35][36]。

その他の事例

• 西尾愛治 - 鳥取県知事。1954年、長期間の海外視察が問題となり、県民からリコール運動が起き、住民投票の前に知事を辞職。出直し知事選で落選。
• 幡谷仙三郎 - 茨城県小川町長。1957年、町内に航空自衛隊の基地（百里基地）を誘致したが、基地反対派の町民からリコール運動が起き、住民投票の前に町長を辞職。
• 菅原康平 - 宮城県石巻市長。2002年、自身が社長を務める会社への架空工事事件が発覚し、市議会では事件に関する百条委員会が開かれ、石巻市役所も家宅捜索を受けた。市民からリコール運動が起き、住民投票を前に市長を辞職。
• 増田実 - 埼玉県幸手市長。2003年、幸手市と茨城県猿島郡五霞町との越境合併を望んだが、市民の間に県内の久喜市と鷲宮町との合併を望む声が起き、市議選でも県内合併派の議員が多数を占めた。増田は五霞町との合併に固執したため、県内の町村との合併派の市民団体からリコール運動が起き、住民投票の前に市長を辞職。出直し市長選で落選。
• 樋渡啓祐 - 佐賀県武雄市長。2008年、武雄市内の自治体病院の経営形態を巡り、市民からリコール運動が起き、住民投票の前に市長を辞職。出直し市長選で当選。
• 大山耕二 - 岐阜県中津川市長。2011年12月5日、リコールを問う住民投票が告示され^[37]、25日に行われる予定だったが、22日に市長を辞任したため行われなかった^[14][38]。
• 白戸仲久 - 茨城県古河市長。古河市に建設予定の図書館や大ホールなどを備えた文化施設の費用が高価であることや建設予定地が産業廃棄物の最終処分地の跡地であることが問題とされ、リコール運動が起き、解職を求める署名が住民投票に必要な有権者の3分の1(3万9451人)を超え、住民投票の実施が可能となったため、市長を辞職。出直し市長選で落選。
• 大村秀章 - 愛知県知事。2020年11月4日（一部地域では12月まで）までを期限としてリコールを問う住民投票を行うための署名が集められたが、住民投票の実施に必要な署名数を集められなかった。また、期間終了後に署名の大規模な偽造が発覚し、後にリコール団体の事務局長を含む複数の関係者が地方自治法違反で逮捕される事態に至った^{[39][40][41][42]}。

• 村上孝治 - 愛知県東栄町長。2021年5月までにリコールを問う住民投票に必要な数の署名が集まったが^[43]、住民投票の実施確定前の6月30日に町長を辞職したため行われなかった^[44]。8月8日に出直し町長選が行われ、村上が再選した^[45]。
• 内藤佐和子 - 徳島県徳島市長。2022年3月4日、市民団体「内藤市長リコール住民投票の会」は内藤のリコール署名7万1551筆の名簿を徳島市選挙管理委員会に提出^[46]。同年3月24日、市選管は、有効署名が6万6398筆だったとの審査結果を発表した。住民投票実施に必要な有権者（21万1980人、3月1日現在）の3分の1にあたる7万660人には達しなかった^[47]。3月28日、内藤は記者団に対し、署名の一部に偽造があるとして、地方自治法違反（署名偽造）の疑いで徳島県警に被疑者不詳で刑事告訴する意向を表明した^[48][49]。

1947年（昭和22年）5月3日から1950年（昭和25年）5月14日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は66件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1948年6月30日	岩手県気仙郡高田町議会[50]
1948年7月7日	石川県江沼郡山代町議会[50]	成立	町側が提訴したので解散は凍結され、任期満了まで至った。 全国初の地方議会のリコール成立。
1948年7月14日	山口県萩市議会[50]	不成立
1948年7月20日	鹿児島県曽於郡恒吉村議会[50]	成立
1948年7月23日	秋田県南秋田郡天王村議会[50]	不成立
1948年7月29日	新潟県南蒲原郡福島村議会[50]	成立
1948年8月9日	岡山県小田郡稲倉村議会[50]	不成立
1948年8月29日	広島県安芸郡府中町議会[50]		総辞職[50]
1948年9月19日	福岡県田川郡猪位金村議会[50]	不成立
1948年10月5日	北海道虻田郡豊浦町議会[50]	成立
1948年10月18日	長崎県下県郡厳原町議会[50]	成立	上記の町長とのダブルリコールの成立。
1948年10月26日	福島県安積郡大槻町議会[50]	不成立
1948年10月29日	長崎県南高来郡有家村議会[50]	成立
1948年11月1日	青森県北津軽郡相内村議会[50]	成立
1948年11月1日	福井県丹生郡糸生村議会 [50]	成立
1948年11月10日	長野県南佐久郡岸野村議会[50]		不信任決議により解散[50]
1948年11月15日	鳥取県八頭郡智頭町議会[50]		総辞職[50]
1948年11月23日	茨城県猿島郡古河町議会[50]	不成立
1948年11月24日	埼玉県大里郡花園村議会[50]	不成立
1948年12月2日	広島県賀茂郡竹原町議会[50]	成立
1948年12月5日	新潟県刈羽郡中里村議会[50]	不成立
1948年12月5日	愛媛県新居郡大保木村議会[50]	不成立
1948年12月7日	山梨県南都留郡道志村議会[50]		総辞職[50]
1948年12月15日	茨城県久慈郡黒沢村議会[50]	成立
1948年12月18日	高知県幡多郡大田町[注 7]議会[50]	成立
1948年12月20日	宮城県玉造郡一栗村議会[50]	成立
1949年1月30日	千葉県匝瑳郡八日市場町議会[50]	成立
1949年2月1日	広島県豊田郡忠海町議会	成立
1949年2月13日	東京都南多摩郡堺村議会[50]	不成立
1949年3月15日	福島県大沼郡永井野村議会[50]		総辞職[50]
1949年3月17日	青森県西津軽郡出精村議会[50]	成立
1949年4月2日	長崎県南高来郡西郷村議会[50]	不成立
1949年4月4日	鳥取県東伯郡舎人村議会[50]		総辞職[50]
1949年4月9日	埼玉県南埼玉郡太田村議会[50]	不成立
1949年4月14日	大分県南海部郡下入津村議会[50]	成立
1949年4月22日	熊本県天草郡二江町議会[50]	不成立
1949年4月25日	北海道美国郡美国町議会[50]	成立
1949年4月27日	福井県坂井郡木部村議会[50]	不成立
1949年5月1日	山口県玖珂郡高森町議会[50]	成立
1949年5月2日	宮城県栗原郡築館町議会[50]	成立
1949年5月18日	島根県美濃郡二川村議会[50]
1949年5月28日	岩手県西磐井郡油島村議会[50]	成立
1949年6月25日	東京都北多摩郡清瀬村議会[50]		賛成多数・異議申立[50]
1949年7月12日	岐阜県稲葉郡厚見村議会[50]	成立
1949年10月5日	山口県下松市議会[50]	成立
1949年10月14日	大分県下毛郡下郷村議会[50]

1950年（昭和25年）5月15日から1960年（昭和35年）5月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は48件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1951年3月14日	岩手県江刺郡玉里村議会[51]	成立
1951年3月16日	新潟県東頸城郡大島村議会[51]	不成立
1951年11月27日	茨城県稲敷郡源清田村議会[51]		投票前に総辞職[51]
1952年10月24日	鹿児島県日置郡伊集院町議会[52]	成立
1952年12月26日	茨城県稲敷郡柴崎村議会[52]	不成立
1953年1月23日	北海道積丹郡余別村議会[52]	成立
1953年2月7日	栃木県足利郡菱村議会[52]	成立
1953年3月31日	長野県北安曇郡会染村議会[52]	不成立
1953年7月14日	滋賀県坂田郡大原村議会[52]	成立
1953年7月19日	大分県南海部郡下堅田村議会[52]	不成立
1953年11月12日	三重県鈴鹿郡白川村議会[52]	不成立
1954年1月14日	岡山県真庭郡二川村議会[52]	成立	3月1日に県選挙管理委員会裁決により不成立となる[52]。
1954年1月20日	北海道上磯郡上磯町議会[52]	成立
1954年1月30日	徳島県麻植郡三山村議会[52]	成立
1954年5月12日	岡山県御津郡建部町議会[52]	成立
1954年7月26日	京都府中郡五十河村議会[52]	成立
1954年9月13日	長崎県南松浦郡日島村議会[52]	不成立
1954年9月26日	山形県北村山郡袖崎村議会[52]	成立
1954年10月3日	山形県東置賜郡糠野目村議会[52]	成立
1954年11月10日	山口県熊毛郡伊保庄村議会[52]	成立
1954年12月7日	山形県北村山郡大高根村議会[52]	不成立
1954年12月8日	岩手県東磐井郡奥玉村議会[52]	成立
1955年1月5日	茨城県東茨城郡河和田村議会[52]	成立
1956年4月19日	京都府竹野郡網野町議会[52]	不成立
1956年11月26日	熊本県上益城郡河原村議会[53]	成立
1957年3月24日	大阪府泉北郡信太村議会[53]	成立
1957年4月14日	三重県桑名郡木曽岬村議会[53]	成立
1957年7月28日	徳島県那賀郡羽ノ浦町議会[53]	成立
1957年11月25日	和歌山県南牟婁郡神志山村議会[53]	不成立
1958年1月18日	栃木県那須郡湯津上村議会[53]	不成立
1958年3月1日	熊本県球磨郡岡原村議会[53]	不成立
1958年3月29日	千葉県君津郡小櫃村議会[53]	成立
1958年4月30日	広島県佐伯郡大野町議会[53]	成立
1958年6月28日	島根県能義郡布部村議会[53]	不成立
1958年11月24日	徳島県那賀郡羽ノ浦町議会[53]	成立
1959年2月7日	茨城県東茨城郡小川町議会[53]	成立	上記の町長とのダブルリコールの成立。
1959年2月20日	岡山県小田郡北川村議会[53]	成立

1960年（昭和35年）6月1日から1970年（昭和45年）3月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は14件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1961年6月20日	北海道千歳市議会[54]	成立
1961年8月13日	岩手県下閉伊郡新里村議会[54]	成立
1962年6月29日	東京都立川市議会[54]	成立
1962年7月29日	愛知県碧海郡知立町議会[54]	成立
	高知県幡多郡大正町議会[54]		縦覧期間中異議申立1963年7月19日地裁決定[54]
1963年2月16日	佐賀県三養基郡基山町議会[54]	成立
1965年4月18日	北海道空知郡中富良野町議会[10]	成立
1965年6月20日	静岡県引佐郡三ケ日町議会[10]	成立
1966年2月11日	宮城県栗原郡瀬峰町議会[10]	成立
1966年7月31日	佐賀県神埼郡神埼町議会[10]	成立
1966年10月12日	熊本県阿蘇郡阿蘇町議会[10]	成立
1966年10月26日	新潟県中頸城郡吉川町議会[10]	成立
1968年9月20日	鹿児島県姶良郡栗野町議会[10]	成立
1968年12月26日	愛媛県宇摩郡新宮村議会[10]	成立
1969年1月26日	秋田県南秋田郡八郎潟町議会[10]	成立
1969年8月7日	北海道中川郡風連町議会[55]	成立

1970年（昭和45年）4月1日から1980年（昭和55年）3月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は9件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1970年8月4日	高知県吾川郡吾北村議会[55]	不成立
1971年4月11日	新潟県直江津市議会[55]	不成立
1973年5月13日	青森県上北郡六ヶ所村議会[55]	不成立	「むつ小川原開発」[55]問題。
1973年8月26日	神奈川県津久井郡藤野町議会[55]	不成立
1973年12月9日	青森県上北郡天間林村議会[55]	成立
1975年11月16日	岡山県勝田郡勝央町議会[12]	不成立
1978年3月26日	栃木県下都賀郡壬生町議会[12]	成立
1978年4月9日	福岡県小郡市議会[12]	成立
1978年9月10日	広島県賀茂郡豊栄町議会[56]	成立
1979年4月1日	群馬県高崎市議会[56]	成立

1980年（昭和55年）4月1日から1989年（平成01年）3月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は5件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1981年3月1日	北海道虻田郡喜茂別町議会[56]	不成立
1982年12月19日	宮城県栗原郡築館町議会[56]	成立
1983年3月20日	静岡県富士宮市議会[56]	成立	上記の植松義忠同市長とのダブルリコールの成立。
1986年3月2日	神奈川県逗子市議会[57]	成立	池子米軍住宅建設問題[57]。
1988年11月6日	沖縄県国頭郡金武町議会[58]	成立

1989年（平成01年）4月1日から1999年（平成11年）3月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は7件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1989年12月3日	鹿児島県阿久根市議会[58]	不成立
1993年11月21日	新潟県佐渡郡佐和田町議会[59]	成立
1997年7月6日	静岡県田方郡修善寺町議会[60]	成立
1998年7月12日	岡山県和気郡佐伯町議会[60]	不成立
1999年5月30日	茨城県鹿島郡旭村議会[60]	成立

1999年（平成11年）4月1日から2009年（平成21年）3月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は39件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
1999年10月17日	岐阜県揖斐郡藤橋村議会[61]	成立
2000年5月14日	新潟県刈羽郡小国町議会[61]	成立
2002年4月21日	宮崎県西臼杵郡北浦町議会[61]	成立
2002年6月23日	高知県長岡郡本山町議会[61]	成立
2002年10月6日	山口県熊毛郡熊毛町議会[61]	成立	不詳
2002年12月22日	愛媛県伊予郡砥部町議会[61]	成立
2003年8月3日	広島県庄原市議会[62]	成立
2003年9月14日	新潟県両津市議会[62]	不成立
2003年10月26日	香川県東かがわ市議会[62]	成立	不詳
2004年5月16日	山口県周南市議会[62]	成立	不詳
2004年7月11日	佐賀県東松浦郡七山村議会[62]	成立
2004年9月5日	兵庫県赤穂郡上郡町議会[62]	成立
2004年12月12日	福岡県嘉穂郡桂川町議会[62]	成立
2005年1月23日	山形県東田川郡三川町議会[62]	成立
2005年1月23日	岡山県和気郡佐伯町議会[62]	成立	上記の同町長とのダブルリコールの成立。
2005年1月30日	三重県南牟婁郡御浜町議会[21]	不成立
2005年1月30日	山口県熊毛郡田布施町議会[62]	成立	不詳
2005年1月30日	長崎県五島市議会[62]	成立	不詳
2005年2月6日	青森県下北郡大畑町議会[62]	成立
2005年2月20日	愛知県海部郡十四山村議会[62]	成立
2005年2月27日	京都府北桑田郡美山町議会[62]	不成立
2005年3月20日	長崎県南松浦郡新上五島町議会[62]	成立
2005年3月20日	宮崎県東諸県郡高岡町議会[21]	成立
2005年4月24日	徳島県吉野川市議会[62]	成立	不詳
2005年5月22日	滋賀県滋賀郡志賀町議会[62]	不成立
2005年5月29日	茨城県猿島郡境町議会[62]	成立
2005年6月5日	福岡県三池郡高田町議会[62]	成立
2005年6月12日	神奈川県津久井郡相模湖町議会[62]	不成立
2005年7月17日	長崎県壱岐市議会[62]	成立
2005年8月28日	岡山県総社市議会[62]	成立	不詳
2005年9月18日	長野県木曽郡王滝村議会[62]	成立
2005年9月25日	鹿児島県熊毛郡上屋久町議会[62]	成立
2005年10月16日	山口県美祢郡秋芳町議会[62]	成立
2006年1月22日	群馬県群馬郡榛名町議会[62]	不成立
2006年2月12日	茨城県東茨城郡城里町議会[62]	成立	不詳
2006年7月2日	茨城県常陸太田市議会[62]	成立	不詳
2006年7月2日	茨城県常陸大宮市議会[62]	成立	不詳
2006年7月2日	熊本県下益城郡富合町議会[62]	成立
2006年8月20日	茨城県桜川市議会[62]	成立	不詳
2007年2月4日	福岡県飯塚市議会[62]	成立

2009年（平成21年）4月1日から2018年（平成30年）3月31日までの期間に、本請求に至った議会の解散請求は5件である^[3]。

住民投票日	議会名	結果	備考
2010年2月14日	滋賀県蒲生郡安土町議会[63]	成立	市町村合併[25]。
2011年2月6日	愛知県名古屋市会[63]	成立	市長公約の実現[25]。 同年3月13日に選挙が実施された（2011年名古屋市議会議員選挙）。
2011年2月20日	鹿児島県阿久根市議会[63]	成立	市政の混乱[25]。
2012年3月18日	静岡県榛原郡川根本町議会[63]	不成立	情報通信整備事業[25]。
2012年10月21日	山梨県南都留郡西桂町議会[64]	成立	町長の公職選挙法違反疑い[25]。 上記の石田寿一同町長とのダブルリコールの成立。

2018年（平成30年）4月1日から2023年（令和5年）3月31日の期間に、本請求に至った議会の解散請求はない^[65][66]。

2023年（令和5年）4月1日以降に、本請求に至った議会の解散請求は以下のとおり。

住民投票日	議会名	結果	備考
2025年2月9日	宮崎県児湯郡川南町議会	成立	中学校統合問題を巡る町政の混乱[67]。

地方教育行政法第8条や漁業法第99条などに制度がある。

教育委員の解職

有権者の3分の1以上（40万を超えるときは、40万を超える数の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上、80万を超えるときは、80万を超える数の8分の1と40万の6分の1と40万の3分の1を合計した数以上）の署名を集めると、教育委員の解職を都道府県知事・市町村長に請求できる（地方教育行政法第8条第1項）。

教育委員の解職の請求は、就任から6ヶ月間及び地方議会の解職採決日から6ヶ月間はすることができない（地方教育行政法第8条第2項）。

請求が有効であれば、首長が議会に付議し、議員の3分の2以上が出席し、その4分の3以上の多数による同意があれば職を失う（地方教育行政法第8条第2項）。

1956年9月30日までの教育委員は公選制であり、地方自治法に定める普通地方公共団体の議会の議員の解職の請求の例によると規定されていた（教育委員会法第29条）。

海区漁業調整委員会公選委員の解職

海区漁業調整委員会公選委員の有権者の3分の1以上の署名を集めると、都道府県選挙管理委員会に請求できる（漁業法第99条第1項）。

請求が有効であれば、請求から60日以内に、その委員の選挙区（選挙区が無い場合は地方自治体全域）において住民投票が行われる（漁業法施行令第22条・地方自治法施行令第100条の2第1項）。解職投票の告示は、少なくとも投票日の30日前にしなければならない（漁業法施行令第22条・地方自治法施行令第100条の2第2項）。

解職投票において有効投票総数の過半数が賛成すれば、その委員は失職する（漁業法第99条第4項）。ただし、その委員が投票前に職を失い又は死亡した場合は投票を行わない（漁業法施行令第22条・地方自治法施行令第112条）。

選挙から6ヶ月間（無投票当選を除く）又は解職投票日から6ヶ月間は解職請求をすることができない（漁業法施行令第19条）。

旧農業委員会公選委員の解任

2016年3月31日までは農業委員会公選委員選挙の有権者の2分の1以上の同意を得て、選挙された農業委員会の委員の解任を市町村の選挙管理委員会に請求ができた（旧農業委員会法第14条第1項）。

請求が有効であれば、農業委員会公選委員は解任された（旧農業委員会法第14条第2項・第3項）。

選挙から6ヶ月間（無投票当選を除く）は解任請求をすることができなかった（旧農業委員会法第14条第4項）。

• 地方自治庁『改正地方制度資料』 第6部、地方自治庁、1951年。全国書誌番号: 72003391 NDLJP:2997916/107。  ※2011年 日本図書センターより複製版刊行 ISBN 9784284502412 全国書誌番号: 21990813　（直接請求制度創設当初－1947年〈昭和22年〉5月3日から1949年〈昭和24年〉10月20日まで）
• 地方自治研究会 編『地方自治年鑑』 昭和28年版、時事通信社、1953年。全国書誌番号: 51001964 NDLJP:2996073/144。 　（「昭和26年度中」－1951年〈昭和26年〉4月1日から1952年〈昭和27年〉3月31日まで）
• 『選挙年鑑 昭和28年～昭和32年』自治庁選挙局、1960年3月。国立国会図書館書誌ID: 000000874932 NDLJP:3023803/179。 　（1952年〈昭和27年〉1月1日から1956年〈昭和31年〉5月31日まで）
• 『選挙年鑑 昭和33年・昭和34年』自治省選挙局、1960年12月。国立国会図書館書誌ID: 000000874932 NDLJP:3043428/122。 　（1956年〈昭和31年〉6月1日から1960年〈昭和35年〉5月31日まで）
• 『選挙年鑑 昭和35年～昭和38年』自治省選挙局、1964年3月。国立国会図書館書誌ID: 000000874932 NDLJP:3043429/181。 　（1960年〈昭和35年〉6月1日から1963年〈昭和38年〉12月31日まで）
• 『選挙年鑑 昭和39年～昭和43年』自治省選挙部、1969年3月。国立国会図書館書誌ID: 000001198573 NDLJP:3026217/110。 　（1964年〈昭和39年〉から1968年〈昭和43年〉まで）
• 『選挙年鑑 昭和44年～昭和48年』自治省選挙部、1975年3月。国立国会図書館書誌ID: 000001198572 NDLJP:11934443/84。 　（1969年〈昭和44年〉から1973年〈昭和48年〉まで）
• 『選挙年鑑 昭和49年～昭和54年』自治省選挙部、1981年3月。国立国会図書館書誌ID: 000001516414 NDLJP:11932596/111。 　（1974年〈昭和49年〉から1977年〈昭和52年〉まで）
• 『選挙年鑑 昭和55年～昭和58年』自治省選挙部、1987年3月。国立国会図書館書誌ID: 000001883788 NDLJP:11932597/86。 　（1973年度〈昭和53年度〉から1983年度〈昭和58年度〉まで）
• 『選挙年鑑 昭和59年～昭和62年』自治省選挙部、1990年3月。国立国会図書館書誌ID: 000002267514NDLJP:12684147/64。 　（1984年度〈昭和59年度〉から1987年度〈昭和62年度〉まで）
• 『選挙年鑑 昭和63年～平成3年』自治省選挙部、1994年3月。国立国会図書館書誌ID: 000002759754 全国書誌番号: 99052464。 　（1988年度〈昭和63年度〉から1991年度〈平成3年度〉まで）
• 『選挙年鑑 平成4年～平成7年』自治省選挙部、1998年3月。国立国会図書館書誌ID: 000002759755 全国書誌番号: 99052465。 　（1992年度〈平成4年度〉から1995年度〈平成7年度〉まで）
• 『選挙年鑑 平成8年～平成11年』総務省自治行政局選挙部、2002年3月。国立国会図書館書誌ID: 000007913289 全国書誌番号: 20894575。 　（1996年度〈平成8年度〉から1998年度〈平成10年度〉まで）
• 『選挙年鑑 平成12年～平成15年』総務省自治行政局選挙部、2018年3月。国立国会図書館書誌ID: 028937136 全国書誌番号: 23038593。 　（1999年度〈平成11年度〉から2002年度〈平成14年度〉まで）
• 『選挙年鑑 平成16年～平成19年』総務省自治行政局選挙部、2018年3月。国立国会図書館書誌ID: 028937115 全国書誌番号: 23038594。 　（2003年度〈平成15年度〉から2007年度〈平成19年度〉まで）
• 『選挙年鑑 平成20年～平成23年』総務省自治行政局選挙部、2018年3月。国立国会図書館書誌ID: 028937180 全国書誌番号: 23038595。 　（2008年度〈平成20年度〉から2011年度〈平成23年度〉まで）
• 『選挙年鑑 平成24年～平成27年』総務省自治行政局選挙部、2020年3月。国立国会図書館書誌ID: 030335707 全国書誌番号: 23361681。 　（2012年度〈平成24年度〉から2015年度〈平成27年度〉まで）
• 平野淳一「現職市長の任期途中の辞職・失職」『甲南法学』第59巻第1・2号、甲南大学法学会、2019年2月28日、47-85頁、doi:10.14990/00003235。 
• “資料2 過去に実施された直接請求の件数について（第2回 直接請求制度の運用上の課題に関する研究会）” (PDF). 総務省自治行政局行政課 (2021年12月16日). 2023年6月25日閲覧。 | 令和3年12月16日開催 直接請求制度の運用上の課題に関する研究会（第2回）
• 福田健志「日本と米国各州におけるリコール制度の概要と運用」『レファレンス』第864号、国立国会図書館 調査及び立法考査局、2022年12月10日、31-56頁。 
• “地方自治月報｜地方行財政 > 地方自治制度 > 地方自治制度に関する調査資料等”. 総務省. 2025年2月11日閲覧。

• 日本国憲法第15条
• 地方自治
• 直接民主制
• 直接請求
• 不信任決議
• 国籍条項
• 東洋町議リコール訴訟

• 市町村合併に関する全国首長解職請求例 - ウェイバックマシン（2006年4月6日アーカイブ分）　―真田町の民主主義を守る会