約数の和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 00:32 UTC 版)
自然数 N の正の約数の和を、約数関数 σ(N) で表す。素因数分解により、正の約数の和も式で表すことができる。 N の素因数分解を N = 2a13a25a3… とすると、 σ ( N ) = ( 1 + 2 1 + ⋯ + 2 a 1 ) ( 1 + 3 1 + ⋯ + 3 a 2 ) ( 1 + 5 1 + ⋯ + 5 a 3 ) ⋯ = 2 a 1 + 1 − 1 2 − 1 ⋅ 3 a 2 + 1 − 1 3 − 1 ⋅ 5 a 3 + 1 − 1 5 − 1 ⋅ ⋯ {\displaystyle {\begin{aligned}\sigma (N)&=(1+2^{1}+\cdots +2^{a_{1}})(1+3^{1}+\cdots +3^{a_{2}})(1+5^{1}+\cdots +5^{a_{3}})\cdots \\&={\frac {2^{a_{1}+1}-1}{2-1}}\cdot {\frac {3^{a_{2}+1}-1}{3-1}}\cdot {\frac {5^{a_{3}+1}-1}{5-1}}\cdot \cdots \end{aligned}}} 正の約数の和が奇数になる自然数は、平方数と平方数の2倍のみである。これは平方数の約数の個数が奇数個になることと偶数の素数が 2 しかないからである。 1, 2, 4, 8, 9, 16, 18, 25, 32, 36, 49, 50, 64, 72, 81, 98, 100, 121, …(オンライン整数列大辞典の数列 A028982) 奇数になる正の約数の和の列は 1, 3, 7, 13, 15, 31, 39, 57, 63, 91, 93, 121, 127, …(オンライン整数列大辞典の数列 A060657) 正の約数の和が素数になる自然数は2, 4, 9, 16, 25, 64, 289, 729, …である。(オンライン整数列大辞典の数列 A023194) 2 以外は平方数である。これらの数の正の平方根は 2, 3, 4, 5, 8, 17, 27, …である。(オンライン整数列大辞典の数列 A055638) 素数になる約数の和の列は 3, 7, 13, 31, 127, 307, 1093, …である。(オンライン整数列大辞典の数列 A023195) 自然数 n, d に対し、 σ(N)/N = n/d を満たす奇数の自然数 N が k 個の相異なる素因数を持つとき、 N < (d + 1)4k が成り立つ。(Nielsen, 2003)
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