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グーグル、新OS「Android XR」でXR本格展開 25年に新ヘッドセット
2024年12月13日 11:11
Googleは12日(米国時間)、新たなXRプラットフォームとなる「Android XR」を発表した。GeminiによるAI活用とともに、Android XRをOSとして活用するグラスやヘッドセットを準備し、SamsungとQualcommと協力して推進する。
Android XRは、XR用グラスやヘッドセットに向けた新たなOSであり、プラットフォームとなる。AIの進歩により、コンピュータとのやりとりは、自然でより会話的なものになってきた。そのため、ヘッドセットやメガネなどの拡張現実(XR)デバイスが、ユーザーの意図や周囲の世界を理解できるようになる。
まずは、ヘッドセットを2025年に発売予定。最初のデバイスはSamsungが開発するProject Moohan(ムハン)となり、仮想環境に完全に没入する状態と、現実世界に存在する状態を簡単に切り替え可能。Moohanは、韓国語で「無限」を意味し、「無限の空間の中で比類のない没入体験を提供するという信念を表している」とする。
自分の周りの空間をアプリやコンテンツで埋め尽くし、Geminiを使って、見ているものについて会話したり、デバイスの操作を行なえる。Geminiはユーザーの意図を理解し、計画を作ったりトピックについて調査するなど、作業をサポートする。
また、YouTubeやGoogle TVなどのアプリをヘッドセットに最適化。ヘッドセットの大きなスクリーンで視聴できるほか、Google フォトでは写真を3Dで再現できるようになる。Google マップはイマーシブビューにより、都市やランドマークの上空から街を体感できる。「囲って検索」にも対応する。また、Google製アプリ以外でも、Google Playからアプリを追加して、XRゲームなどを楽しめる。
メガネ型のAndroid XRデバイスも開発予定。ヘッドセットと異なり、“1日中装着する”前提でAndroidデバイスと連携し、Geminiの力を活かしながら、外部の環境はそのままに、道順案内や、翻訳、メッセージの要約など、必要なときに役立つ情報を伝えてくれる。情報は視界内や耳に届く形となる。
Googleでは、12日にAndroid XRの開発者プレビューを公開。ARCore、Android Studio、Jetpack Compose、Unity、OpenXRなどのツールをサポートしており、るAndroid XRデバイス向けのアプリやゲームの開発を始められるようにした。