今後はネットでこっそり稼ぐことが難しくなるという話

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jane secretly munching.jpg / Guttman the Grey

ソーシャル時代では、自分を出さずにネット上でひっそり・こっそり稼ぐことは難しくなってくるでしょう。理由は、Googleがコンテンツファームに対してアルゴリズム強化したことと、ソーシャル・グラフデーターの活用を始めたからです。


Each war is different, each war is the same / kevindooley

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大量ページ生成の終焉

これまでは、SEOを徹底的に研究して、APIやCSVデータを利用して大量のページを作成して、アフィリエイトリンクを設置しておけば、それなりに稼ぐことができました。ところが、APIやCSVデータを利用すると、他のサービスと同じ内容のページが大量に複製されることになりますので、検索エンジン側が対応を始めました。

Google自身は「コンテンツファーム」の定義を示さなかったので「よくわからない」のですが、日々5000以上もの大量のコンテンツを日々配信するDemand Media(デマンドメディア)の台頭などの背景事情を考慮すると、とりわけ「一見すると情報として成立するが、その品質が極めて低いもの」がターゲットとなっているのではないかと推定されます。

via: Googleが指摘する”コンテンツファーム”とは?

Googleは、オリジナルデータ以外は「コンテンツファーム」「スパム」だと判断しているのです。複数のデータをマッシュアップして新たな価値を付与できれば、オリジナルのコンテンツとして認識される可能性はあります。でも、単純に複数のショップの商品をミックスして価格順に並べるくらいのことは誰でも考えつく方法なので、オリジナリティを示すことは難しく、もっと高度なデータ処理が必要になると思います。

一方では、ニュース記事のような記事が複数のサイトに掲載されることは問題ないと言われているため、結局はコンテンツの種類と、ユーザーの利便性に考慮しているかどうかが、線引きとなりそうです。


Kallen doesn’t like predatory mail credit card applications either! / rubenerd

ネットは信用が支配する時代へ

では、ブログでオリジナルの記事を更新し続ければ安心だ!……、という簡単な話ではなくなってきています。

これまではレビュー記事を書いてアップしておけば、Googleにクロールされて、検索上位に表示させることができました。ところが、Googleは火の車です。上記のようなAPI、CSVなどを利用した大量のページが毎日生産させていて、その処理に四苦八苦しています。検索精度がどんどん落ちているのです。

世界人口100億人のソーシャルグラフを分析することくらい、グーグルにとってお手の物でしょう。スパムな人のグループを簡単に判別します。スパムな人をフォローすると、自分もスパム仲間の一味と認識されてしまうため、無差別にフォローすることは避けたほうがよいでしょう。

via: SEO終了のお知らせ

そこに救世主が現れました。ツイッターやFacebookといったソーシャルメディアです。Googleはツイッターのツイートを検索アルゴリズムに入れていることをアナウンスしています。ソーシャルメディア上では、原理上スパムがしにくいことを利用して、検索精度を高めようとしているのです。

ソーシャルグラフデータが、検索エンジンアルゴリズムの中枢となれば、これまでどおりの、ブログ記事を更新して、集客は検索エンジンにお任せというモデルは崩壊します。これまでのSEOはハイパーリンク、つまり被リンクをいかに受けるかが勝負でしたが、これからは、管理人自身が、ソーシャルメディア上でどれだけ信用されるかが重要になってくるからです。ネットプラットフォームが、検索エンジンからソーシャルメディアに移りつつあるのです。

ソーシャルメディア上では、ハイパーリンクのように自作自演で被リンクを得るようなことは難しくなります。もし多くのアカウントを作成して、自作自演をしても、現在、ものすごい数のスパムページを排除しているGoogleの技術を持ってすれば、不自然なソーシャルグラフを見抜くことはたやすいと思います。大きなペナルティを食らって一生ネット上で活動することが不可能になってしまう可能性もあるでしょう。

そもそも、匿名でお金を稼げるという事自体が不自然だったのかなと。そんな都合の良い商売は、アフィリエイトとオレオレ詐欺くらいしか見当たりません。情報商材の販売ですら、特定商取引法にのっとって、運営元の情報を掲示していますので。

これまで通りにネットでこっそりお金を稼ぐことはどんどん難しくなっていくでしょう。これからは信用第一です。人知れずこっそりブログを運営していても、存在しないのと同じです。外部への積極的なアピールが必要になってくるでしょう。ブログでアフィリエイト広告を設置するために、運営者情報の表示(実名と連絡先)が必要になってくる可能性は十分にあります。


Winter Setting in, ISAF Troops Provide Comfort to Afghan Refugees [Image 4 of 4] / DVIDSHUB

アフィリエイトブログ難民

「お金とは信用を数値化したもの」だと、知人から聞きました。「ブログで儲ける」的な話題が一斉を風靡していますが、なにか不自然さを感じていました。

「ブログ」から「お金」に直接向かうのではなくて、まずは「信用」を蓄積して、それから「お金」に向かうべきだと思います。

× 「ブログ」⇒「お金」

○ 「ブログ」⇒「信用」⇒「お金」

です。

世の中の多くのブログは、信用が蓄積される前に、すぐに現金化してしまっています。ショートカットしすぎているのです。マネタイズの方法もアフィリエイト広告だけでなく、書籍や電子書籍、コンサル業など、広く考えていくべきだと思います。

目の前の、高々月数千円のアフィリエイト収入を選んでしまったために、信用が蓄積されず、記事を書いても書いてもアクセス数は増えず、収益も限定的……。そうこうしているうちに、検索エンジンのアルゴリズムがソーシャルグラフデータを採用して、順位が一気に下落して、大量のアフィリエイトブブログ難民が生まれることが、近い将来起きると考えています。

信用≒リピーター

「RSSリーダー登録者数」を、私は毎日チェックしています。なぜなら、RSSリーダーに登録してくれた読者さんは、定期的にブログを読んでくれる心強いリピーターだからです。

via: ブログ運営者が気にすべき、最も大切な「数字」とは?

ブログにおける「信用」とは「リピーター」と言っても良いでしょう。RSSリーダーやツイッター、ブックマークにいかに登録されてもらえるかが勝負になります。

これらの登録者数は確認できます(ブックマークレットが便利です。方法はこちら)。自分のブログの「信用」が積み上がっているかどうかを、定期的にチェックすることをお勧めします。

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