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2025年01月10日 17:59 / 経営
農林水産省は安定的な飼料供給・飼料流通を維持するため、このほど全日本トラック協会に対して、飼料輸送の合理化に向けた取り組みを徹底するよう要請した。
飼料輸送においては、「2024年問題」に加えて、バルク車やクレーン車等の特殊車両が使用されること、畜産農家に設置されている配合飼料タンクへ飼料を補充する際に、タンク横備付けのはしごを上り蓋を開けるという高所作業が発生することなど飼料輸送特有の作業負担が大きく、飼料輸送を担うトラック運送事業者の人材確保は、他品目に比べ更に困難な状況になっている。
飼料輸送におけるこれらの課題が改善されなければ、輸送体制の維持ができず畜産業への多大な影響が懸念される。
取り組みでは、まず「飼料輸送の作業に係る負担の削減・安全性の確保」として、「配合飼料工場や農場での飼料搬出入等の作業をする際は、作業員は墜落制止用器具やヘルメットなどの着用を徹底すること」「畜産生産者と配合飼料メーカー・販売店に対し、現状の飼料輸送で発生している配合飼料タンクでの高所作業やタンクの安全性等の課題について積極的に意見を伝達し、その改善に向けて関係者との連携を図ること」を運送事業者に求めた。
また「附帯業務を含む運送以外の役務等の取扱いの明確化等」について、運送契約の締結時に、運送以外の役務等の内容やその料金等について算出根拠を示すなど改めて依頼者と協議し、これらの契約内容に係る認識を依頼者との間で一致させることを要請した。
なお輸送運賃について、標準的な運賃では冷蔵車・冷凍車を使用する場合については割増率(2割)を設定しており、同様に、海上コンテナ輸送車、セメントバルク車、ダンプ車、コンクリートミキサー車、タンク車についても割増率を設定している。また、これ以外の特殊な車両を使用する場合については、「別途原価計算を行うことが望ましい」としている。そのため、飼料輸送用のバルク車についても、各運送事業者において原価計算の上、特殊車両割増を適用するよう交渉するなど、飼料輸送業務が継続的に運営できるよう対応することを求めた。
さらに「長距離・長時間輸送の削減と効率的な配送実施への協力」として、「積載率の向上など効率的な配送に努めること」、「農場の配合飼料タンクの効率的な在庫確認の仕組みづくりへの協力や、ストックポイントを活用した輸送と共同輸送等に取り組むなど、非効率な配送環境の改善に努めること」、「自然災害や家畜防疫上の問題等から配送計画の突発的な変更が発生する可能性があることを踏まえ、必要に応じて柔軟な対応が可能となるよう関係者と連携し輸送体制の整備に努めること」を要請している。