俳優の平泉成(72)が2日、東京・豊島区の池袋HUMAXシネマズで行われた「ゴジラ誕生祭2016」にゲストとして出演した。

 大ヒットした「シン・ゴジラ」で「内閣総理大臣臨時代理・里見祐介」を演じた平泉は、スーツ姿でビシッと格好良く決めて登壇。ファンから「総理!」の声が飛ぶ中、「皆さん、すごい映画になりましたね。私は4回見ました。日本映画史に残る映画になりました」とあいさつした。

 これまで“名脇役”だった平泉は「これは“おいしい役”でしたね。52年の俳優人生で、脇役ばっかり演じてきた。おみこしを担ぐ役だったが、今回の台本を読むと、おみこしの上じゃない。本当においしい役でした」とニヤリ。その台本も膨大な量だったそうで「これまでこんなにぶ厚い台本を読んだことはなかった」。

 総理大臣の役作りは大変そうだが「役作り? 正直に言いましょうか。何にもしませんでした。これまでの役者人生でこんなに役作りしなかったのは初めてでした。監督からも何も言われませんでした」と“素”の平泉だったという。

 その理由は「私もこれだけ生きて、テレビで政治や国際情勢などいろんなニュースに接している。無理に役作りしなくてもいいかなあと思いました」と、国の未来を考える総理大臣のように、日本の未来を案ずる一人の大人としての自分を出したい、との気持ちがあったそうだ。