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Accelerating ScienceLearning at the Bench / 分析・測定関連 / DXR3顕微ラマン オートフォーカス機能を用いたマッピング測定

DXR3顕微ラマン オートフォーカス機能を用いたマッピング測定

Written by LatB Staff | Published: 07.30.2024

Thermo Scientific™ DXR™3顕微ラマンにはスペクトルの強度を指標としたオートフォーカス機能が搭載されています。
今回は、この機能を用いたマッピング測定の例をご紹介します。

図1. DXR3顕微ラマン

図1. DXR3顕微ラマン

▼もくじ

  • 錠剤サンプルのラマンマッピング測定
  • マッピングデータの解析イメージ
  • まとめ
    • 関連情報

錠剤サンプルのラマンマッピング測定

曲面状の錠剤表面に刻印された文字部分を含む領域について、(1)オートフォーカスを用いない場合と、(2)オートフォーカスを用いた場合でのマッピング測定を試みました。

測定には波長532 nmレーザーを用い、450×480 μmエリアについて30 μmステップ(スペクトル数240)での測定を行いました。オートフォーカス機能なしでの測定時間は約24分、オートフォーカス機能を利用した場合は、約124分でした。

図2. サンプル写真および測定領域の可視観察画像

図2. サンプル写真および測定領域の可視観察画像

マッピングデータの解析イメージ

賦形剤に由来する2900 cm-1付近ピークを用いたケミカルイメージは以下の通りとなりました。オートフォーカスなしでのマッピング測定では、刻印のくぼみ部分の賦形剤ピークはほとんど見られていませんが、オートフォーカスマッピングでは賦形剤ピークが比較的良好に観測されました。

図3. オートフォーカスなし・オートフォーカスありの場合の賦形剤成分分布イメージ

図3. オートフォーカスなし・オートフォーカスありの場合の賦形剤成分分布イメージ

有効成分に由来する1610 cm-1付近ピークを用いたケミカルイメージは以下の通りとなりました。刻印の端辺りのやや凹んだところにあたるpoint4においては、オートフォーカスなしに比べてオートフォーカスマッピングで有効成分の存在を明瞭に確認できました。

図4. オートフォーカスなし・オートフォーカスありの場合の有効成分分布イメージ

図4. オートフォーカスなし・オートフォーカスありの場合の有効成分分布イメージ

まとめ

マッピング測定においては、サンプルの面だしや水平だしを行うのが基本です。サンプルの形状や性質、測定前後におけるサンプルの形状保全が必要な場合はこれらの作業の実施が困難な場合もあります。測定時間が通常より長くなるというデメリットもありますが、ラマン信号によるオートフォーカス機能を用いることで、サンプルの形状を変えることなく必要情報を取得できる場合もあると期待しています。

関連情報

関連製品Webページ 顕微ラマン分光法の概要
https://www.thermofisher.com/jp/ja/home/industrial/spectroscopy-elemental-isotope-analysis/molecular-spectroscopy/raman-microscopy.html

 

研究用にのみ使用できます。診断用には使用いただけません。

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