新型コロナで変わる、「出会い」と「セックス」の形
新型コロナウイルスのパンデミックによって他者との距離を取ることが強いられる現在、人々の出会いとセックスも大きく変化している。新しい傾向は、今後も続くかもしれない。 by Tanya Basu2020.04.17
屋内退避勧告が拡大していた3月下旬、ペンシルベニア大学ウォートン校のビジネス・スクールの学生の間で謎のグーグル・フォームが広まった。「恋は盲目 Bスクール版(Love Is Blind, Bschool Edition)」。カップルがそれぞれ相手の姿の見えないブースで会話し、婚約まで漕ぎ着けるネットフリックスの人気番組『恋は盲目(Love Is Blind)』からインスピレーションを得たものだ。
ルールは簡単だ。偽のメールアドレスを作成し、回答者が出席しているビジネス・スクールのクラス、性的指向、ジェンダー識別情報をフォームの作成者に伝える。作成者はその情報をランダム化し、マッチングしてペアを互いに紹介し、ペアは偽のアドレスを介してメールをやり取りする。1週間後、テキスト・メッセージまたはビデオ通話が許可される——。
パンデミック時代の、新しい出会いとセックスの世界へようこそ。
出会い系アプリは苦戦している。結局のところ、出会い系アプリで肝心なのは、物理的に誰かに会うことだからだ。出会い系サイト大手の「ティンダー(Tinder)」と「Okキューピッド(OkCupid)」を運営しているマッチ(Match)の株価は25%下落し、公衆衛生と経営方針のバランスを取るよう迫られた。
「ティンダーでは、メンバーが新しい人と直接会うことが通常であると理解しています。現在の状況を考慮して、彼らが取るべき予防策を思い出して欲しいと考えていました」と同社はプレスリリースで述べ、世界保健機関(WHO)を引用した。同社は現在、ユーザーが自身で移動できる地理的範囲外の人々とマッチングできるようにする機能を展開している。
出会い系アプリ「バンブル(Bumble)」のホイットニー・ウルフ・ハード創業者は、公開書簡でさらに明確なメッセージを送った。「しばらくは、バーチャルでデートしてください」。
しかし、バーチャル・デートとは、どういうことだろうか。
https://twitter.com/kitaaayyy/status/1242174081581096962
1つの方法は、婚活パーティを作り直すことだ。コーヒー・ミーツ・ベーグル(Coffee Meets Bagel)のダウォン・カン共同創業者は、自社のアプリで一度に10〜15人のメンバーを対象にしたバーチャル・ミートアップの主催を始めた。同社の担当者が管理するビデオ通話で交流会は開催され、ある参加者に関心のある別の参加者は担当者にメールを送れる。2人がときめきを感じたら、担当者が2人をつなぐ。
新型コロナウイルスは、デジタル時代のデートの基本ルールだと考えられていたことでさえ覆す。新型コロナウイルス以前は誰かにテキスト・メッセージを送ってデートの約束をすることは問題なかったが、デート前のビデオチャットは言うまでもなく、電話をかけることさえも気味の悪い部類に入った。
https://twitter.com/JokesOnMi/status/1241684809396539393
だがいまや状況は変わった。ユ …
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