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特集
2024.01.19

能登半島地震への対応【その1】

2024年1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする地震により、犠牲となられた方々に心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災されたすべての方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

連日の報道で地震による被害状況を見るたび、「どうかこれ以上被害が拡大しませんように」、「被災者の皆さんが安全に過ごせますように」、「1日も早く復興できますように」と願わずにはいられません。そして、「被災地にいらっしゃるご利用者さま、SOMPOケアの仲間はどんな状況なんだろうか」、「被災地のためにできることが何かないだろうか」と考えます。全国で働くSOMPOケアグループの皆さんも、同じ想いを持っていらっしゃるのではないでしょうか?

当社は、石川県に9、新潟県に16の在宅介護事業所があります。

今回は、地震発生から約2週間が経った今、被災地のご利用者さまや職員の皆さんがどのような状況にあるのか、そしてこれまでにSOMPOケアがどのような対応を実施してきたのかを、地震の影響が最も大きいSOMPOケア七尾訪問介護の状況を中心に時系列でご紹介します。ちょっと長い記事になりますが、ぜひご覧ください。

 1月1日(月)

16時10分頃 地震発生

年が明け、ニューイヤー駅伝も見終わってのんびりしていたところに、テレビや携帯から「石川県能登地方で地震発生」の通知が。最大震度7かつ津波警報が出されたとのニュースに、被害が大きくないことを願うばかりでした。

16時17分頃 危機対策本部※ を立ち上げ

危機対策本部メンバーに向け、遠藤さん・鷲見さんから「危機対策本部立ち上げ」の指示が出されました。

併せて、地震が発生した地域の職員の皆さんを対象に安否確認メールを一斉配信するとともに、電話等も使いながら職員の皆さんの安否確認を開始。

※危機対策本部とは、地震や台風等の大規模な自然災害、感染症の大流行といった「危機」が発生した際に、SOMPOケアグループとしての危機対応や、事業継続等を統括するために設置される組織。本部長は社長である鷲見さん、本部要員は取締役会を構成する役員です。そして、ミドル部門各部の部長が事務局員となり、「危機」に対する各種対応を進めていきます。

17時00分~ 職員の皆さんの安否が徐々に分かり始める

電話やメールにより、職員の皆さんの安否が徐々に分かり始めてきましたが、この日中に全員の安否は確認できませんでした。

21時の時点で、無事だと分かったのは職員数のおよそ2/3。また、当社の事業所の中で特に影響が大きかったのが、石川県七尾市にあるSOMPOケア七尾訪問介護であることが分かってきました。職員の皆さん全員の無事を願わずにはいられませんでした。

七尾訪問介護事業所の外観です。一見、何も被害が無さそうに見えますが、、

事務所内は備品が床に散乱し、1つの島にまとまっていたデスクがバラバラに。。いかに激しい揺れだったかが分かりますね。。

 

 1月2日(火)

11時30分~ 危機対策本部 事務局会議開催

地震発生翌日、東日本本部長の岩田さん、被災地にいる北陸事業部長の大渡さん、危機対策本部事務局の主要メンバー等によるオンライン会議を開催。被災地の状況や、職員の皆さん・ご利用者さまの状況を参加者の中で共有するとともに、ご利用者さまへのサービス提供や被災地支援について話し合いました。

11時30分までに、石川県・新潟県に住む職員の皆さんのうち、約9割の無事を確認。また、SOMPOケア金沢笠舞訪問介護では、地震による大きな被害は無かったものの、事業所が入っているビル全体の漏水によりパソコン等が水没したことが報告されました。

18時00分~ 危機対策本部 事務局会議開催

この日2回目の会議が開催されました。SOMPOケア七尾訪問介護とSOMPOケア羽咋訪問介護の2事業所については、道路の状況・職員の被災・ご利用者さまがご自宅以外に避難されているといったことに伴って、やむを得ずサービス提供を一部休止することを判断。
ご利用者さまの安否確認と合わせて、ご本人・ご家族さま、ケアマネジャー、関係機関へサービス提供休止について電話などで連絡をしました。
羽咋訪問介護は出勤可能な職員が中心となり、七尾訪問介護は地域包括ケア推進部が中心となってご連絡したのですが、連絡が取れないご利用者さまの情報等を会議の場で共有、対応策が協議されました。

また、羽咋市や七尾市では断水のため水が不足しているとの情報が入ったことから、本社に備蓄している水や非常食セット、折りたたみポリタンク等を送付することに決定。翌日の3日に発送しました。金沢市までは宅配業者に運んでいただき、そこから羽咋市や七尾市までは当社の職員が車で運びます。

そして、石川県・新潟県に住まわれている職員の皆さん全員の無事を確認! 皆さん無事で本当に良かったと思った瞬間でした。

 

 1月3日(水)

9時00分 リリース「令和 6 年能登半島地震の影響について」を発信

SOMPOケア七尾訪問介護とSOMPOケア羽咋訪問介護において、一部サービス提供を休止していることを関係者の皆さまへ広くお知らせするべく、9時にウェブサイトへリリースを掲載しました。

【リリース】令和6年能登半島地震の影響について(2024年1月3日9時時点) https://www.sompocare.com/uploads/2024/01/news_0103.pdf

16時00分~ 危機対策本部 事務局会議開催

3回目となる危機対策本部 事務局会議を開催。安否が確認できていないご利用者さまへの継続した連絡、ならびにサービスを休止させていただくご利用者さまに対する電話等での連絡状況について共有のうえ、対応策を協議しました。

また、石川県・新潟県の職員の皆さんへ向けて、不足しているものがないか、生活で困っていることがないか等を確認するために、安否確認システム(メール)を活用したヒアリングを実施することを決定。3日の18時過ぎにメールを発信しました。

そして、被災地に必要な支援の見極め、自治体との連携や交渉、そして損保ジャパン金沢支店などSOMPOグループ各社との連携のため、地域包括ケア推進部 理事部長の薄さんを被災地へ派遣することに決定しました。

 

 1月4日(木)

地域包括ケア推進部 理事部長 薄さんが被災地へ

地域包括ケア推進部 理事部長の薄さんが被災地へ。早速、3日に本社から発送した支援物資を羽咋市まで届けてくれました。

16時00分~ 危機対策本部 事務局会議開催

4回目となる危機対策本部 事務局会議を開催。サービスを休止させていただくご利用者さまに対するご連絡の状況や、被災地の支援策について、引き続き協議しました。

ヒアリングに基づき支援物資を本社からさらに送付

3日に実施した職員の皆さん向けヒアリングの結果、水・簡易トイレ・生活用品(マウスウォッシュ・紙の食器類・使い捨てカイロ等)の要望が出されたことから、4日夜に、本社から金沢へ向けて支援物資を調達のうえ発送しました。

 

 1月5日(金)

薄さんが自治体等を訪問

被災地へ入った薄さんが七尾市の総務課および高齢者支援課を訪問し、七尾市にある高齢者施設や避難所の状況をヒアリング。SOMPOケアフーズのデリパック・食楽膳やアルファフーズ(NDソフトウェア子会社)の非常食といった、手軽でおいしく食べられる食料品に対するニーズが高いことが分かりました。

避難所支援のためミドル部門職員の派遣を決定

薄さんは次に、避難所になっている七尾市の矢田郷コミュニティセンターを訪問。矢田郷の避難所には高齢者の方が多くいらっしゃり(中には要介護4、5の方も)、高齢者の寄り添いや介助のニーズが高いことを確認しました。このニーズを踏まえ、地域支援の観点からミドル部門に所属する介護経験者を避難所支援に派遣することを決定しました。

また、5日からは、地域包括ケア推進部 特命部長の亀﨑さんも七尾事業所の事業継続支援のため石川県へ入りました。

気合が入っている薄さん(左)と東日本業務部長の荒井さん(右)。

こちらは、本社からSOMPOケア七尾へ届けた水等の物資です。お役に立ったでしょうか。

16時00分~ 危機対策本部 事務局会議開催

5回目となる危機対策本部 事務局会議を開催。安否が確認できていないご利用者さまへの継続した連絡、サービスを休止させていただくご利用者さまに対するご連絡の状況や、被災地の支援策について、引き続き協議しました。

 

 1月6日(土)

アルファフーズの非常食が金沢へ!

前日行った、七尾市高齢者支援課へのヒアリングに基づき、NDソフトウェアの子会社であるアルファフーズの非常食を寄付することを決定。この日、1万食が損保ジャパン金沢支店に納品されました。

また、SOMPOケアフーズの高齢者向け食材「デリパック」・「食楽膳」についても、今後2万食が被災地域の高齢者施設等へ提供される予定です。 

損保ジャパン金沢支店へ運び込まれるアルファフーズの非常食。

 

 1月7日(日)

SOMPOケア七尾訪問介護 事業所再開に向けて

事業所の再開に向け、管理者の澤田さん、サービス提供責任者の小野さん・岡山さん、北陸事業部長の大渡さん、地域包括ケア推進部の亀﨑さんが事務所に集まり、対策会議を実施しました。

7日時点で、事業所に所属する職員17名のうち、業務可能な方は約半数。一方、お独り暮らしで身体介護や訪問による安否確認が必要なご利用者さまが13名。この状況を踏まえ、13名のご利用者さまを対象に、8日からのサービス再開を決定しました。

職員の皆さんが事務所で顔を合わせるのが久しぶりということで、笑顔も見られました!

事業所再開に向けて、散乱していた備品やデスクが整えられました。

職場のメンバーで久しぶりのランチ♪ 自然と笑みがこぼれます。

SOMPOケア七尾訪問介護の皆さん「地震に負けないぞっ!」

左から、前多さん、澤田管理者、サ責 岡山さん、サ責 小野さん。

前多さんはこの日、事務所まで物資を届けに来てくれた職員さんです。

矢田郷コミュニティセンター(避難所)での支援を開始

この日から、矢田郷コミュニティセンター(避難所)での高齢者支援が始まりました。第一陣(1/7~1/9)として派遣されたのは、人事部とウェルエイジング事業部所属のお二人です。

その後、第二陣(1/10~1/13)は人材開発部と地域包括ケア推進部から、第三陣(1/14~1/17)はegaku事業本部と広報部から、第四陣(1/18~1/21)は内部監査部とDX推進部からそれぞれ職員が派遣され、避難所にいらっしゃる高齢者の方々の寄り添い・介助・体調管理等を行っています。

矢田郷コミュニティセンターへの職員派遣は、現時点で第七陣(1/30~2/2)までメンバーが決まっており、順次避難所での支援を行っていきます。

上:矢田郷コミュニティセンター(避難所)の様子。

下:当社から派遣された職員は、介護職であることを表すグリーンのビブスを着て活動します。

 1月8日(月)

SOMPOケア七尾訪問介護で一部サービス再開

この日から、お独り暮らしで身体介護や訪問による安否確認が必要なご利用者さま宅への訪問介護サービスを再開しました。主な介助内容は、オムツ交換・服薬確認・安否確認などど。

支援物資を取りに行かれないご利用者さまがいらっしゃることから、事業所にある飲料水や生活用水を車に積んでご利用者さま宅を訪問し、必要に応じてサービスに利用することとなりました。

東日本本部メンバーによる被災地支援を開始!

この日から、東日本業務部長の荒井さん、東日本業務課長の坂井さん、東日本業務課リーダーの小林さんが被災地へ入り支援を開始しました。

左から、荒井さん、七尾訪問介護 澤田管理者、坂井さん、小林さん。

 

 1月9日(火)~1月17日(水)

1月9日以降は、トピックを絞ってご紹介します。

1月9日・10日・12日 七尾市の介護事業者へアルファフーズの非常食配布を開始

アルファフーズから寄付された非常食、約6,500食を、1/9、1/10、1/12の3日間で七尾市の介護事業者へ配布しました。

この非常食は、七尾市の介護事業者へ配布されるだけでなく、損保ジャパンのお客さまやSOMPOケア七尾訪問介護のご利用者さまにも配布されることとなったため、当初の1万食に加え、追加で1万食をアルファフーズから寄付いただくことになりました。

1月9日~ サービスを再開するご利用者さまが徐々に増える

避難所等からご自宅へ戻られるご利用者さまが増えてきていることに伴い、サービス提供するご利用者さまの数も徐々に増加。同時に、勤務できる職員も少しずつ増えてきています。

 

地震発生から約2週間が経って感じること

被災地、ミドル部門それぞれで震災対応を行う中、感じていることが2つあります。

ご自身が被災しながらも、ご利用者さまを支える職員の皆さんの存在

被災地の職員の皆さんは、ご自身が被災しながらも高い使命感を持って、ご利用者さまを支え続けています。そのような職員の皆さんをとても心強く感じるとともに、同じSOMPOケアグループの仲間だということをとても誇らしく感じています。

心強い被災地へのサポート

もう一つ感じるのは、本部やミドル部門による被災地のサポートが迅速で、大変心強いということです。

地震発生直後に危機対策本部が立ち上がったことから始まり、支援物資の送付や、地域支援を目的としたミドル部門職員の派遣等が、迅速に決まっていきました。

大地震等の災害発生時、このように速やかに被災地をサポートできる体制が整っているということは、SOMPOケアグループで働く全国の職員にとっては、とても心強いことなのではないかと、あらためて感じました。

ちなみに、危機対策本部では災害発生時の対応について、定期的に訓練を実施しています。首都圏で大規模災害が発生した際には、西日本第一・第二本部が危機対策本部の運営を代行することになっており、それを想定した訓練も行っているんです。

 

余震も続き、生活インフラの復旧も不十分な中、被災地の皆さんに震災前の日常が戻ってくるには、まだまだ時間を要することが予想されます。

被災地支援のために、私たちSOMPOケアグループの職員一人ひとりが、引き続きできることをやっていきたいですね。

 

現在「令和6年能登半島地震災害義援金」を募集中です!

SOMPOケアグループの私たち一人ひとりが携われる被災地支援の形として、現在、職員の皆さまからの義援金を募集中です(募集締切:1月31日)。

集まった義援金は被災された当社職員へお見舞金としてお届けする予定です。ご賛同頂ける方は、1月17日に人事部から発信された通達を参照のうえ、お申込みください!

 

 

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ABOUT USこの記事を書いた人

植松 麻紀子
広報・広告宣伝・ウェブサイト運営全般を担当。毎日でもカレーを食べたいカレー好き(^^)