5. 付録Cより
A w Aw > 0
T
w の値に対して
正方行列 がすべてのベクトル
A A⌫0
を満たすとき、 は半正定値行列であると言われ、 と表
す。
i > 0
これは、半正定値行列のすべての固有値が を満たすこと
と同値である。
※ 行列のすべての要素が非負であることとは異なることに注意
する。
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11. k(x, x0 ) = k1 (x, x0 )k2 (x, x0 )
の証明続き
k1 k2 H K1 K2
関数 に対応する行列 を と のシューア積とい
う。この成分は対応する2つのコンポーネントの成分ごとの積と
なる。
H K K K
行列 は の主部分行列である( の主部分行列とは、 の部
分行列で、行の集合と列の集合が同じ添字集合からなる行列をい
w 2 RN
う)。したがって任意の に対して、
wT Hw = w1 Kw1 > 0
T
N2
w1 2 R H
を満たすような対応 が存在し、したがって は半
正定値行列となる。
k1 k2
よって はカーネル関数である。
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12. これらの性質を用いると、より複雑なカーネルを構成すること
k(x, x0 )
が可能になる。なお、カーネル は、
・対称
・半正定値
x と 0 の適切な類似度である
・適用先の問題領域における x
ことが必要である。
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13. 多項式カーネルの一般化
k(x, x0 ) = (xT x0 )2
は2次の項のみを含む。
0 T 0 2
k(x, x ) = (x x + c) (c > 0)
は2次までの項を持つ。
k(x, x0 ) = (xT x0 )M M
は 次の項すべてをもつ。
0 T 0 M
k(x, x ) = (x x + c) (c > 0) M
は 次までのすべての
次数の項をもつ。
これらはすべて有効なカーネル関数である。
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14. ガウスカーネル
k(x, x0 ) = exp( kx x0 k2 /2 2
)
カーネル法の文脈では、これは確率密度関数としては解釈され
ず、したがって正規化のための定数は省かれている。
kx x0 k2 = xT x 2xT x0 + (x0 )T x0
と展開すると、
✓ T
◆ ✓ T 0◆ ✓ 0 T 0
◆
0 x x x x (x ) x
k(x, x ) = exp 2
exp 2
exp
2 2 2
となる。これは有効なカーネル関数である。
※ はカーネル関数の広がりを制御するパラメータである。
x0 から遠く離れている広範囲の
※ が大きい場合は入力データ
サポートベクトルが識別に寄与することになる。
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15. 演習 6.11
xT x0
exp( 2 )
を、べき級数展開することによって、ガウスカーネ
ルは、無限次元の特徴ベクトルの内積で表されることを示せ。
✓ ◆ M
! M ✓ ◆
T
x x 0 X 0
xi xi Y 0
xi xi
exp 2
= exp = exp
i=1 i=1
✓ ◆ 1
X ✓ ◆n
xi x0
i 1 xi x0
i
exp =
n=0
n!
1
X 1 ⇣ x ⌘ n 1 ✓ x 0 ◆n
i i
= p p
n=0 n! n!
T 0
= xi xi
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16. 演習 6.11 続き
ここで、 xiと 0 はそれぞれ、
xi
⇣ x ⌘n ✓ 0 ◆n
1 i 1 xi
p , p (n = 0, 1, 2, · · · )
n! n!
の無限の要素をもつベクトルである。
よって、ガウスカーネルは、無限次元の特徴ベクトルの内積で表
される。
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17. ガウスカーネルは、必ずしもユークリッド距離に限定されたもの
ではない。
✓ T
◆ ✓ T 0
◆ ✓ 0 T 0
◆
0 x x x x (x ) x
k(x, x ) = exp exp exp
2 2 2 2 2
T 0 0
x x (x, x )
の を非線形カーネル で置き換えれば、次のよう
なカーネルが得られる。
⇢
0 1 0 0 0
k(x, x ) = exp 2
((x, x) 2(x, x ) + (x , x ))
2
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