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Niantic位置ゲームを
簡単にパクれないワケ
Masafumi Otsune 2016.08.03
engadget JP ポケモンGOの夕べ
最初に結論から
結論
人間の本気という人力のみで作られたIngressポータルがポケストップの元ネタ。
膨大な金と時間と本気が無いと匹敵する品質で拠点位置データを作れない。
都道府県別ポケストップ数
東京 62785
神奈川 29099
大阪 21979
愛知 21254
埼玉 14884
千葉 14363
兵庫 11773
福岡 11765
北海道 11144
京都 10079
静岡 7857
岐阜 5405
宮城 4985
茨城 4731
ポケストップはIngressのPortalデータを元にした
・接近しているポータルはポケストップからは省かれている
・東京はかなり間引かれている
・最近、駅や神社など削除申請のあったものはなくなっている
Portalデータはどうやって作られたか
・初期はパノラミオ www.panoramio.com という風景写真をGPSジオタグ付きで投
稿するサイトから流用(Google運営。硫黄島とかはこれ)→2012年11月
・Ingressベータ版ではメール添付の写真のEXIFにGPSジオタグを付けて投稿
・Ingressスキャナーから写真撮影して申請→2015年9月に停止
Portalを作りたくなる仕組み
Portal申請心理あるある
・自分は届くが、対戦相手は届かないポータル
→研究所、大学、米軍基地……
→技が必要な場所(とある地下鉄連絡通路から赤坂迎○館になぜか届く)
(国立新美術館のポータルは裏手のマンション側の公道からギリギリ届く)
・車やバイクでは辿りつけないポータル
・日没後は地元民じゃないと辿りつけないポータル
・船やSUPなどがないと辿りつけないポータル
・リアルにゴースト系ナニモンが出ると地元で噂される墓地や祠
Portalを生やすためならなんでもやる勢
・船をチャーターして乗船。
→「船長さん。わたしたち灯台撮影マニアなので、40mに近づいてください」
・公的機関の入札資格を会社業務の一環として取得して、合法的に入る
・お金を出し合って、電波塔を立てて申請。受理されたら撤去
→偽装を疑った運営が確認した。ルールにそっているのでセーフ判定された
・気象研究者か軍人しかこない北極圏の岬にセスナ機で
Googleらしさ
Googleらしさとは
・機械で出来ることは機械にやらせよう
→人間がひとつひとつ判断してるとスケーリングしない
(あと「やたらと社会貢献を気にする」とかイロイロある……)
Portal申請の審査
・人力
→審査基準は公開されている(芸術作品、歴史的建造物、礼拝所、観光名所)
→ポータル名の文字を理解できるネイティブが担当(外注)
Googleらしさ皆無じゃね!?
John Hanke(ナイアンテックCEO)
・ものすごい優秀
・MMORPGの開発をしてた
・Googleらしさがあんまり無い(会社ごと買収されてGoogle入りしたためか異質
感たかい)
もし2012年にタイムリープしてIngress企画を提出
確実に採用されない自信がある
→”WTF!!!!!”
→「ちょwww 人力でポータル審査とかwww まじウケるwww」
→「それじゃナニ天堂を倒せねぇでしょ」
普通に考えても
→「サーバー負荷が凄いから、ゲーム世界をシャード分けしましょう」
→「地図データの利用料金だけで予算のウン倍かかるんだけど……」
大人げないガチ勢を数年タダ働き
できればパクれます。
(もしくは山海経GO方式)
END

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